セカンドバージン (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 949
感想 : 154
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344415706

作品紹介・あらすじ

中堅出版社の辣腕専務・るいは、十七歳年下の金融庁キャリア・行と出会う。二人は年齢差を超え、お互いを激しく求め合うようになる。けれど行の妻の思いがけぬ反撃に遭い??。

感想・レビュー・書評

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  • うーーーーん。

    45歳女性と28歳既婚男性の不倫物。
    若いエリート男性に強く言い寄られるというなんとも羨ましい設定にスルスルとハマってあっという間に読み進んだけど、思ったよりいまいちだった。

    捻りが足りないと思う。
    奥さんの思い通りに進みすぎて、逆転勝利することも無く、奥さん起業して、大当たりして大勝利。

    不倫男はあっという間に転落人生で、呆気なく死。

    うーーーーん。
    テレビドラマからの小説化だとしょうがないのかな。
    ドラマが話題だっただけに、ガッカリ感が。。。

  • 中堅出版社の女性役員と金融庁キャリアとの不倫を軸に、様々な人を巻き込んで進む物語。
    ドラマのような展開だなと思ったけど、実際になっていたんですね。
    禁断の愛に身を任せ堕ちていく2人。 不倫の2人にスポットを当てるかたちで悲劇的に進んでいるけど、された側からしたらたまったものではないですね。
    読む人の価値観で見え方が変わる作品だと思いました。
    ラスト、女性の強さを感じました。
    自分的には終盤の万理江はカッコよく映り。 るいには一切共感出来なかった。

  • 指の長い男は不実だ

  • NHKで放送された番組の小説。予告を見て興味をもった、が、この本の前に白石一文の本を読んだために内容の重さが翳んでしまった。

    若くして結婚離婚した主人公るいは仕事オンリーに生きる美女。
    セカンドバージンを45歳までとっておいたことや、へそまであるショーツを穿いているなど、美人のキャリアウーマンに(笑)ありうることなのか、どうも私には疑問だが(苦笑)、話の中では美女ゆえに激しい恋に堕ちることになる。

    間違っても自分に与えられることのないシナリオだから、主人公の気持ちに肩入れしたり、反論してみたりしながら”その”世界に浸ることができて楽しかった。
    があまりにも結末は凄すぎた。というかそれこそドラマの出来であった。自分の大事な人の不運な最期に立ち会うことになる奇跡はこれこそありえない展開だし。

    不倫した彼の奥さんの立ち振舞いはいかにも女らしく、私のキライなタイプ。
    でもそういう女性の心の中をみられたことも面白かったには違いないけど、こんな人は自分の周りにいてほしくないなぁ、とつくづく思った(苦笑)。

    はっきり言ってどろどろした内容ではあるんだけど、45歳という妙齢でこんな冒険ができるんだ、という可能性を見せてくれたことは大きく評価したいかも(笑)。

    軽く読めます。

  • 昨年の10月から12月までNHKドラマ10で放送された「セカンドバージン」の小説版。

    主人公は出版業界では名の知れた辣腕プロデューサー、中村るい。
    社長の向井肇とともに出版社「新海社」を立ち上げ軌道に乗せた彼女は、人脈広げのためのパーティーで金融庁のエリート官僚である鈴木行と出会う。
    日本の金融市場を改革したいという彼に興味を持ったるいは、彼の著書の出版を目的に彼に近づく。
    一方行は資産家の娘である妻の万理江との関係に疑問を持ち、一方で芯のあるるいに惹かれていく…という話。

    私はドラマもときどき見ていましたが、内容を正確に把握したのは小説が初めてでした。

    目に付くのが文章中に出てくる、るいの行に対する印象を表現する言葉たち。
    「目の前で、ランチのビーフシチューを美味しそうに口に運ぶ鈴木行の手元を見つめながら、るいは思った。指の長い男は不実だ・・・・・。」
    これで私はぐっとひきこまれましたw
    他にも「食いっぷりのいい男には裏表がない」など、異性を見る視点だったり表現の仕方に、ただただ感心させられっぱなしでした。
    著者が脚本家という職業がメインという要素もあってか、視覚的にイメージしやすい描写が多く、全体的に読みやすかったです。

    ストーリーとしては行とるい、万理江の三角関係と言ってしまえばそれまでなのですが。
    主人公るいの、若い行に恋愛感情を抱く自分に戸惑う心情や、万理江の行に対する気持ちの変化など、登場人物一人ひとりの感情の動きがきっちりと描かれていて。
    テレビでは役者が演技で表現する部分を、一つひとつ言葉で丁寧に表現されていて抜けがないのは「さすが」の一言。

    普段の日常生活では「リスクは避けたい」と思うのが自然ですが。
    でもきっと人生において喜びや手ごたえを感じるときは、リスクを背負ってでも手に入れたい、成し遂げたいと思ったことが実現した瞬間で。
    そのようなリスクがある中でのチャレンジ心を奮い立たせてくれるような、そんな作品になっています。

  • 「私の欲しいもの……それはね……」
     るいは行を見つめて静かに言った。
    「死のような快楽」


    :::::::::::::::::::::::::


    仕事を終えて深夜に帰宅。
    缶ビールのプルトップを引いて
    テレビを点ける。

    その時。
    閃いた。

    嗚呼、最終回を見損ねた。

    テレビでは、
    青少年健全育成条例改正案
    が可決されたと
    ニュースしている。

    最終回か。

    幕引は
    ひとそれぞれ。
    見損ねてよかったくらいだ。

    きっと
    私はこの世を去るまで
    大切にし続けるだろう。

  • 長谷川博己様の信者なのでどれどれと思って読んでみました。
    不純な動機です。

    想像していた話は一瞬で終わって
    あとは寝取られ妻のトンデモぶり(しかも突き抜けてはない)と年上女子に翻弄される年下男子のトンデモ行動とトンデモ展開にびっくりしている間に終わってしまった。
    私ビジネス小説、いやハードボイルド小説買ったっけ?
    いいえ、不倫の小説を買ったはずよね。

    などと自問自答してしまいました。トンデモ展開がすごすぎて「お、おう…」となってしまった。

    ただ、ドラマのキャストはドンピシャにはまってるんだな~という感想です。
    キャストに敬意を表するとしたら☆2つだけど中身的には☆1つ(笑えるくらい)でした。
    なんだったんだこれ…。

  • まあまあ最後まで読んでいて楽しい

  • ドラマより読みごたえがありました。

  • この作品は映像の方がリアリティがあったかも。

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著者プロフィール

大石 静(おおいし しずか)
1951年東京都生まれの脚本家・作家・女優。日本女子大学卒業後、女優になるため青年座研究所に入る。1981年、永井愛と「二兎社」を設立、二人で交互に女優と脚本を担当。1986年『水曜日の恋人たち 見合いの傾向と対策』で本格的に脚本家としてデビュー。
以降、多数のテレビドラマの脚本を担当することになり、1991年脚本家に専念するため俳優を廃業、二兎社を退団。1996年『ふたりっ子』で第15回向田邦子賞、第5回橋田賞受賞。2008年『恋せども、愛せども』により文化庁芸術祭賞テレビ部門(ドラマの部)優秀賞受賞。2011年『セカンドバージン』により東京ドラマアウォード2011脚本賞、放送ウーマン賞2010を受賞。アニメ『神撃のバハムート VIRGIN SOUL』の脚本も務めている。
飛躍する若手俳優を見抜く眼力に定評があり、内野聖陽、佐々木蔵之介、堺雅人、長谷川博己を自らのドラマに登用してきた。2019年、NHK札幌放送局が制作する北海道150年記念ドラマ、嵐・松本潤主演「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎」(ニシパは小さいシが正式表記)脚本を担当。
『セカンドバージン』等、ドラマ脚本作の単行本・文庫化作は多い。2018年に対談を書籍化した『オンナの奥義 無敵のオバサンになるための33の扉』を刊行している。

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