アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子Ⅱ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418349

感想・レビュー・書評

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  • 八神瑛子の切れ物の具合と殺し屋との格闘は読み応えありでした。夫を殺した犯人への手がかりも少し手に入り、この先の展開が気になるところで終わっていました。次回作も読まないと!

  • アクション映画をみたあとのような気分になる 二作目なので登場人物をすでに知っているということもあるが、それ以外の人物についてもキャラが立っていて良い 一作目にも出てきた元プロレスラーの里美というただ強いだけの女がとってもキュートで出てくるとうれしい

  • 八神瑛子シリーズ第二弾。カテゴリーは警察モノにしましたが、捜査・犯人逮捕というストーリーはありません。かわりに派手なアクションシーンが繰り広げられます。かつて大藪春彦氏が描いた女豹・小島恵美子、最近だったら高校事変の優莉結衣が思い浮かびました。

  • 読み始めると、6年前に読んでいるⅠの続きのよう。
    前後の経緯や人間関係が分からず、すっかり忘れているⅠを読み直してから、再度取り組み。
    自殺と見做された夫の死の真相を暴くため、関係者を追及することが行動原理の主人公。
    その一環として今回は、メキシコから来た殺し屋と対峙することになる。
    超ド級に劇画チックな戦いが繰り広げられ、読者までがその爆風に飛ばされそう(笑)。
    完結編まで読まねばなるまい。

  • 一作目となる『アウトバーン』から続けて読んだので、主要人物などは知っている。シリーズ物なので、人物やそのバックグラウンドに混乱することなく読み進められたのはよかった。

    一作目はミステリーとして、巧妙なプロットが用意されており、それが単なるハードコアな作品と一線を画しているのだと考えていた。その点では、本作『アウトクラッシュ』はタイトル通りクラッシュな側面を強調したきらいがある。結果として、ミステリー小説を求めた読み手には、いささか物足りなさを感じさせるだろう。ハードボイルド小説としては、その分前作よりも過激さが増しており、国際的なマフィアとの壮絶ともいえる戦いが楽しめる。私的な好みとしては、一作目のハードボイルドとミステリーの配合が非常に気に入っていただけに、ミステリー色が薄まってしまったのが少々残念ではある。過激なハードボイルドを読みたいのなら、迷わず黒川博行を選んでしまうだろう。

    一方で登場するキャラクターは、本作でも素晴らしい。思うに、深町秋生という作家は、登場するあらゆるキャラクターの造形をかなり念入りに設計する人であると思う。主人公である八神瑛子はもちろんのこと、脇を固める者たちもそのまま映像化できそうなほどキャラクターの描写に長けている。この点は、作家の面目躍如たるところだ。本作では敵対するのは、メキシコ出身だが、そのギャングにしても出自がメキシコであるというバックグラウンドを踏まえたキャラクター造形になっている。キャラクターがしっかりしているからこそ、それらの者たちが繰り広げるハードボイルドな活劇もまた臨場感が出てくるのではないだろうか。

    しかし、キャラクターを前面に押し出したせいか、あるいはまたハードボイルド性がより前景化されたせいか、主人公が(一応)ひとりの警察官である、という前提が前作よりも大幅に薄れた気がした。アウトローな性格というのはたしかに魅力的ではあるけれど、刑事という前提がある以上、超えてはならない領域も存在する。本作では何度かそれを越えてしまった気がしてならない。

    ところで、本作品には比嘉というメキシコのギャングの付き人といった人物が登場する。比嘉は最後に警察に連行されるのだが、ただ一つ嘘をつき通す。比嘉の性格を考えればそれほど違和感がある訳ではないのだが、その嘘が結果的に主人公の八神を利するものであっただけに、やや御都合主義なものを感じた。その嘘のために、比嘉をプライドの高い性格に仕立てたとは思いたくないが、そう受け止める読者もそれなりにいるのでは、と思わせられる。

    それでも前作を超える派手な戦闘シーンなどは、読んでいてビジュアル化してほしくなるほどの迫力である。主人公・八神の洞察力と行動力、そして決断力は前作に増して磨きがかかった。このシリーズには続きがあるので、八神の裏社会と表社会を行き来しつつ、おのれが求める真相に向かって、さらに活躍する様を読んでみたいと思う。

  • 八神瑛子第2弾。

    相変わらずのスピード感。いい意味でも悪い意味でもスゴイ。
    『一介の組対なのに3日で解決!世界的暗殺者』

    もう警察とか関係なくなっているし、いいなと思ってた周りの仲間も軽いちょい出しになっているし、海外部隊で戦ってきた猛者でも軽く倒されれる暗殺者にも負けない主人公。っていろいろあれなんだけど2時間ほどで読めるというか、読ませるのはいい。

    他の重い本の途中に味変で読むにはちょうどよかった。

    きっと夫の死の真相に続けるための布石なんだろうけど
    次回より面白く終わってくれるんでしょうなぁと次回に期待。

  • 深町秋生 著、八神瑛子シリーズ№2「アウトクラッシュ」、2012.3発行。容姿端麗ながら暴力も癒着もためらわない激烈な捜査が信条の八神瑛子警部補(上野署、組織犯罪対策課)の物語。今回は人を拷問し生きたまま解体することを遊びと称する暗殺者グラニソとの闘い。脇を固めるのは屈強のヤクザの広瀬(たち)、家族をグラニソに殺されたハカマダ、女子プロレスラー落合里美。まさにアウトクラッシュです。

  • グラニソねぇ
    すごい殺し屋やなとは思ったけど
    ハカマダがおったけんとは言え
    ちょっと弱かったかなとは思う。

    里美の出番がちょっと少ないんが
    残念だった。
    けど相変わらず瑛子は里美を頼りにしてて
    この2人の組み合わせ好き(^ω^)

    広瀬達が簡単にやられたんも
    残念かなと。
    もう少し粘って欲しかった。

    西のゲスさには呆れる
    1番嫌な方法が気の毒だったけど。

    英麗と相変わらずのお医者さんが大好き(^ω^)
    何やかんやで助けてくれて。

    旦那さんの情報で
    いい結果になればいいけど。

  • 乃南アサ「凍える牙」の音道貴子、誉田哲也「ストロベリーナイト」の姫川玲子等女性が活躍する話は大好きです。
    それに深町秋生「アウトバーン」の八神瑛子が加わりました。
    次の「アウトサイダー」も楽しみにしています。

  • 組織犯罪対策課八神瑛子シリーズ二作目。
    夫の死の真相を知るためなら、暴力も裏社会との癒着も何のその。自らが汚れるのも厭わずに走り続ける彼女…
    今作では、情報を得る代償として大がかりな事件を探ることとなる。

    容姿端麗なのに、心身ともにタフでハードボイルド。戦闘能力そのものはさほど高くないしクール過ぎるほどに冷静な性格ながら、そこまでとんがった印象もない。
    二作読んでみてようやく彼女の人となりが見えてきた感じがする。
    女性刑事が主役のわりに華やかさに欠けるが、美しさは強みではなくオマケ要素だと言わんばかり。

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著者プロフィール

1975年山形県生まれ。2004年『果てしなき渇き』で第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。同作は14年『渇き。』として映画化、話題となる。11年『アウトバーン』に始まる「八神瑛子」シリーズが40万部を突破。著書に『卑怯者の流儀』『探偵は女手ひとつ』など多数。

「2022年 『天国の修羅たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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