君が降る日 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 854
レビュー : 100
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418431

作品紹介・あらすじ

恋人の降一を事故で亡くした志保。その車を運転していた降一の親友・五十嵐。
彼に冷たく接する志保だったが、同じ哀しみを抱える者同士、惹かれ合っていく(「君が降る日」)。

恋人よりも友達になることの難しさと切なさを綴った「野ばら」など、
恋の始まりと別れの予感を描いた3編を収録した珠玉の恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 直木賞受賞の記念に♪
    なんて軽い気持ちで島本理生作品を手に取りました。

    3部作で構成された恋愛小説ですが、この3つのお話を同じ人が書いたとはとても思えないほど優しく染み込んできたり、あるあるって思わせておきながら深く考えさせられてその先を考えたくなくなるお話だったり…
    とくに、「君が降る日」のお話の中でP144~145にかけての言葉は、生きる意味って…と思ってしまいます。

    でも、たくさん素敵な言葉や表現(私の大好きな月の表情など)を頂けてすばらしい作品でした!

  • ひさびさの島本理生作品。

    やはり、登場する主人公の女の子たちは皆しっかりしているというか、
    自分をしっかり持っているわりと自立した女の子。
    対して、男の子は、暴力的だったり(この作品の中ではいなかったですが)深い傷を負っていたり、何かしら影がある。

    そのへんは、どの作品読んでも変わらなくて、しっくりきて嫌いじゃない。

    表題作『雪の降る日』はなんだか悲しくなる。
    恋人が死んで・・・っていうストーリーはありふれたものだが、五十嵐さんとの関係がとっても悲しい。お互いに孤独すぎて。

    『野ばら』が、なんか難しかった!
    やばい、恋から遠ざかりすぎ?と思った(笑)
    谷川俊太郎の詩を探してみよう。

    • daidai634さん
      俺は『野ばら』が一番好きでした。
      俺は『野ばら』が一番好きでした。
      2012/05/05
    • mariさん
      daidai634さん
      コメントありがとうございます。興味グラフから本棚拝見したところ、好きな作品がかぶっていそうでしたのでフォローさせてい...
      daidai634さん
      コメントありがとうございます。興味グラフから本棚拝見したところ、好きな作品がかぶっていそうでしたのでフォローさせていただきました☆
      『野ばら』良い作品でしたね。ストンと腑に落ちるまで読もうと思っていますが(・・;)
      2012/05/05
  • 短編3作品。
    どの作品も闇を抱えた恋愛モノってかんじ。
    お互いの思いが、ベクトルが違うところにあるような感覚で、伝わらなかったり伝わっても届かなかったり。いろんな形の恋愛があって、届かない想いとか、報われない想いがあること。痛いくらいに刺さる作品だった

  • 恋の始まり、終わりを詰め込んだ1冊。細かな描写が美しくハッとするものがあった。「冬の動物園」が特に好き。激しいときめきのある恋というより、ゆったり、しっとりと染み渡るような良さがあった。

  • 【あらすじ】
    恋人の降一を事故で亡くした志保。その車を運転していた降一の親友・五十嵐。彼に冷たく接する志保だったが、同じ哀しみを抱える者同士、惹かれ合っていく「君が降る日」。結婚目前にふられた女性と年下の男との恋「冬の動物園」。恋人よりも友達になることの難しさと切なさを綴った「野ばら」。恋の始まりと別れの予感を描いた三編を収録した恋愛小説。

    【感想】

  • 君が降る日
    めちゃくちゃ良い。悲しいし切ないし優しい気配を感じる作品。
    心に響いてしまい、次の話に移れない。

    冬の動物園
    森谷くんみたいな存在うらやましい。

    野ばら
    それぞれどんな感情なんだろう。
    結局のところ恋だったのか、違ったのか。
    ただただ切ない。
    ライトで読みやすくてよかった。

  • 死と共にある恋愛。

  • 野ばらが良かったし、角田光代さんの解説が良かったな

  • 表題作の中短編「君が降る日」、「冬の動物園」、「野ばら」の3つの短編集。
    どれも忘れ難き、な作品。
    せつない、という言葉では言い表せない感情の作品たち。

    島本作品を読む時は、気づくと 息を詰めて、息継ぎすることも忘れてしまうくらいに神経を張り詰めて読んでいる。
    静かな、無音の中で語られる物語がそうさせるような。
    息苦しい、せつない話の数々にこの人は一体、どんな人生を送ってきたのだろう?と思っていた。
    解説で角田光代も言っている。

    この作家はいったいどんなものを見てきたのだろうと思わずにはいられない、こわくて、そして深く安らぐ言葉だと思う。

    一体、どんなものを見て、経験して、乗り越えて来たのか…
    作品を、文章を読んでいると、彼女の、人に対する距離感とか考え方とか、人生観が恐ろしく深いものだと感じる。上っ面じゃないな、と。それをとてもシンプルな静かな言葉で語るから尚更、興味が尽きない。

    作品を読み終えて、「あとがき」を読んでいたら、なぜだろう、何でなんだろう、突然、感情がぐわーッとなって泣いてしまった。いつものように張り詰めて読んでいた緊張感が緩んだからだろうか。
    自分でもなぜだかわからないのだけれど、不思議な感情に掴まれて。
    どうってことのない「あとがき」だとは思う。けれど、その中にある とてつもない優しさに触れた。人の心に寄り添い触れる。一人で生きていながらも、この人はいつも誰かを気にかけているのだな、と。
    だからこそ、島本作品は静かながらも強い愛と生に溢れるものが多いのだと。
    そんな感情の 奥の方にある何かを掴まれて泣いてしまった。気がする。
    まだよくわからないのだけれど。

    作者が言うように私も「野ばら」が好きだ。

    ただ一つの、好き、だけが欲しい思春期にとって、それがどんなに棘だらけの野ばらだったのか、私は知らなかった。

    の一文は、私の中で名文です。



    そして私は、真の軽薄というのは、責任を負いきれないものに対する安易な情なのだと気付いた。

    何度も読み返してしまった。わかるようでわからない。わからないようでわかる。
    何度も読み返して、やっとわかった。
    言葉の、単語の説明の何という現実的で深い洞察。
    島本作品は単なる恋愛小説というよりも、それを超えた何かがあるように思う。それが何なのか、まだ島本作品三作めで初心者の私にはわからないが。
    とにかく、島本理生の魅力に完全にハマってしまった私だ。

  • 『ナラタージュ』に続く、島本理生2冊目。
    『気味が降る日』
    痛かった。この「痛かった」は、昨今使われている「あの人、痛い」的なものではなく、もちろん痛覚的な痛さでもない。心がヒリヒリするというよりは、重痛い感じ。単純な私は志保と五十嵐がうまくいけばいいのにと思ってしまったが、きっと互いが互いを受け止められないことが自明の未来は救われない。
    『冬の動物園』
    結末にほの見える明るさがいい。
    『野ばら』
    「お前は、俺の、なに」

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著者プロフィール

島本 理生(しまもと りお)
1983年東京都板橋区生まれ。都立新宿山吹高等学校に在学中の2001年に「シルエット」で、第44回群像新人文学賞の優秀作を受賞し、デビュー。06年立教大学文学部日本文学科中退。小学生のころから小説を書き始め、1998年15歳で「ヨル」が『鳩よ!』掌編小説コンクール第2期10月号に当選、年間MVPを受賞。2003年『リトル・バイ・リトル』で第128回芥川賞候補、第25回野間文芸新人賞受賞(同賞史上最年少受賞)。2004年『生まれる森』が第130回芥川賞候補。2005年『ナラタージュ』が第18回山本周五郎賞候補。同作品は2005年『この恋愛小説がすごい! 2006年版』第1位、「本の雑誌が選ぶ上半期ベスト10」第1位、本屋大賞第6位。2006年『大きな熊が来る前に、おやすみ。』が第135回芥川賞候補。2007年『Birthday』第33回川端康成文学賞候補。2011年『アンダスタンド・メイビー』第145回直木賞候補。2015年『Red』で第21回島清恋愛文学賞受賞、『夏の裁断』で第153回芥川賞候補。『ファーストラヴ』で2回目の直木賞ノミネート、受賞に至る。

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