絶望ノート (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1352
レビュー : 153
  • Amazon.co.jp ・本 (647ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418981

作品紹介・あらすじ

中2の太刀川照音は、いじめられる苦しみを「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねた。彼はある日、頭部大の石を見つけ、それを「神」とし、自らの血を捧げ、いじめグループの中心人物・是永の死を祈る。結果、是永は忽然と死んだ。が、いじめは収まらない。次々、神に級友の殺人を依頼した。警察は照音本人と両親を取り調べたが、殺しは続いた。

感想・レビュー・書評

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  • 立て続けに起こる事故や死。
    その真相が怒濤のように明かされていくラストは
    驚きの連続。
    あちらこちらから「神様」が出現してくるのは予想外だった。
    そして、願いが叶っていくようにみえる主人公の、それでも幸せはやってこず、絶体絶命の終わりかたに何とも言えない余韻があり、一言、すごい。と思ったのでした。
    やはり、恐るべし歌野晶午。

  • 600ページがこんなにスルッと読めたのは初めてです。
    ラスト完全に騙されましたね。人に言葉で伝えるより書いて伝える方が影響力の大きさ、怖さ、ひしひし伝わりました。主人公がど陰キャすぎて少しイライラしました。

  • 600ページ越えの長編だったけどあっという間に読み終わった。
    最初は学校でのイジメに対する復讐劇かなぁと思ったが違っていた。犯人は誰かっていうどんでん返しもおもしろかった。まぁ途中から少し違和感も感じてはいたけど。
    自分としては「葉桜・・・」よりも好みだったなぁ。

  • 結構な厚さだったが、1日で一気読みしてしまった。

    単純なイジメ、復讐物語かと思ったら複雑な因果が絡んでくる。

    犯人は父親なのか?母親なのか?それとも!?

    どれもこれもいい意味で裏切られ、
    ついついのめり込んで読んでしまった。

    葉桜の季節に・・・より、こちらの小説の方が好みだな(*^^*)


    面白かった!満足!

  • 愛情なのか?愛情ではないのか?
    ただ、表現方法に問題があっただけなのか?
    一人空回りだったのか?
    いろいろな所に、小さな綻びが。でも小さな綻びが最終的に大きな結果に。
    兄としての愛だけが本当だったかもしれない。

  • 読み終わったあと、とりあえず叫びたくなる、そんな作品。いやいやそりゃないよって。もちろんいい意味で。
    この物語は学校でのいじめについて生々しく語られた主人公、太刀川照音の日記パートと、その照音を取り巻く他者による独白によって物語が構成される。いじめの悲惨さを魂の叫びとして日記に綴る照音だが、ある日いじめの主格を成していた是永が死ぬ。その死の前、照音は日記に神よ、是永を殺してくれと祈りを綴っていた。さらにその後も日記に綴った人物が死んでいく。警察にいじめられっ子として照音は容疑者扱いされるが、鉄壁のアリバイがある。殺人犯は神なのか?それとも……

    文庫としてはかなり分厚いが、テンポの良さからページをめくる手は止まらない、一気読み間違い無しの作品。
    あと、中学生の会話文章が妙に上手い。大人になる過程の真っ只中といった絶妙な会話文。小学生より大人だけど思わず読んでてイラッとするようなおマセ感の再現率が読んでてリアリティー感をもたらす。
    そしてこの作品といえばその物語の終わり方。とんでもない〆方。是非読んで、読み終わった後思わず叫びたくなる、この感覚を味わってもらいたい。

  • 途中、なげーよ!と思ったが、なかなか引き込まれる。次こそ…!と思いながら読んでた

    そして、あの終わり方ですね。
    嫌いじゃあないよ嫌いじゃない…けど!!!

    とにかくなかなか面白い作品でした

  • 相変わらず暗いなあという印象で、それにも関わらず読みやすいなあという、歌野晶午さんらしい作品でした。ジワジワと振り回されていった感じ。

  • 歌野さんの作品は凝ったつくりも魅力だか、作中の登場人物の心理描写が魅力的だとおもう。
    其処がよくわかる小説でした。

  • 絶望ノート、読了。今回で対歌野晶午戦績、0勝4敗。
    歌野晶午と言えば、奇想天外大胆不敵なミステリートリックの使い手ですからね~。物語の真相は種明かし前に絶対看破してやろうと、今回も意気込んで手に取った次第。でしたが・・・。
    や~。途中まで読んだ時点で、これは絶対に母親の計略だと踏んで出たんだけどな~。そっかそういうことか~。

    一番“やられた”と思ったのは、ジュリアンの登場かもしれない。これだけ父トヨヒコのジョン・レノンへの心酔っぷり(自分より年上の瑤子という女性と再婚を果たし、物語の主人公である息子には照音と名付けてしまうほど)と、各章タイトルでのジョンへのオマージュという伏線があったにも関わらず。ジュリアンの名は全く浮かばなかった・・・これは悔しいな(笑)
    と、いう訳で。
    今回も完敗!やっぱりおもしろい、歌野晶午作品。

    あ、それであれだよね。
    この絶望ノート。ミステリーというジャンルでありながら、ジョンの提唱する問題意識やメッセージをしっかりと捉え、うまく作中に含ませている気がします。これは巻末で詳しく解説もされてるんだけど。いじめという環境の中での戦い。親から注がれるはずであった、愛情というものに対する渇望。その結果として育まれたアイデンティティの脆さ。
    ジョン・レノンの名が登場する小説なんてのは、少なからず存在するものではありますが。これほどの深度を見せるものは、なかなか無いことでしょうね。きっと。


    【DATA】
    中学二年の太刀川照音は、いじめを受ける自身の心の内をノートに書き留める日々を送っていた。表紙に大小様々、無数の殴り書きで『絶望』と記された絶望ノート。ある日、神だのみとしながらも主犯格の少年を殺して下さいとノートに綴る照音。するとそれは現実のものとなり、さらに・・・。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。東京農工大学卒。88年『長い家の殺人』でデビュー。2003年に刊行された『葉桜の季節に君を想うということ』が「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」共に第1位、第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞を受賞。10年には『密室殺人ゲーム2.0』で史上初、2度目となる第10回本格ミステリ大賞を受賞。その他の著書に、『世界の終わり、あるいは始まり』『家守』『ずっとあなたが好きでした』等がある。

「2019年 『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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