往復書簡 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 13714
感想 : 972
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344419063

感想・レビュー・書評

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  • 短編集
    手紙で物語が進んで行くので、普通の小説のように主人公の気持ちを知りながら読んだり、主人公の企てを知りながら読んだりするのではなく、手紙を読む側の登場人物と同じ気持ちを味わいながら読み進められるのが面白い。
    1話目
    現実でもよくある位噂の独り歩きからの本人はあまり気に止めて居ないという展開に共感出来た

    2話目
    その後を想像させる終わり方が良かったが、私は湊かなえの描く女性像と敬語が嫌いなので、物語は好きだがその登場人物を常に表し続ける手紙方式で物語を進めていくというのは私は苦手だったのでここでギブアップ。

  • 3話+後日譚で構成されている短編集。
    手紙のやり取りの中で過去の真実やそれぞれの想いが明かされていく、少し珍しい形式のお話。

    どれも簡潔で面白かったけど、ハッピーエンドの作品ばかりだったので「イヤミスの女王」の作品と思って読んでしまうとどうしても物足りなく感じてしまうかも。

    ただ中盤から話の展開が一気に二転三転していくところや、登場人物一人一人が抱えるそれぞれの真実の描き方はやっぱり流石でした。

  • 一つの出来事でも人によって捉え方は違って、それでもいいと思いました。ほんとはこうだったんだよと皆に伝えるのが全てではないというか…

    個人的には「十年後の卒業文集」は女子同士の腹の探り合いで好みではありませんが、「二十年後の宿題」と「十五年後の補習」は好きでした。

    読み始めは手紙形式に取っつきにくさを感じましたが、読んでいくうちにメールじゃなくて手紙の文体って素敵だなと思いました。

  • 湊さんの作品は、実は暗い感じがしてあまり好きではないんです。読み始めるまでに勇気がいります。が、一旦読み始めると、いつも止まりません。先がどうなるかどうなるか気になって気になって一気に読んでしまいます。今回もそうでした。結局は読みやすいし面白いんだって事を今回の3冊目でやっと気づきました。それに今回はハッピーエンドとまで言えなくても少しホッコリする作品が何点かあったのも救い。今までは湊作品少し敬遠してたけど、これからはどんどん読んでみようって思いました。
    (2023/10/8、他の読書管理サイトからお引越し。レビューは読了当時の記録。)

  • 湊かなえ作品らしい、それぞれの登場人物から語られる(今回は手紙ですが)その人の見た過去、真実、嘘、人間の嫌な部分、思春期のドロドロした気持ち。この人の立場が自分だったらどう考え行動するのか、想像してぞくぞくしながら読みました。でも最後は2組のカップルがまだ繋がっていることがわかって安心できました。

  • 手紙形式で、過去の事件の真相が分かっていくスタイルに初めて会った。新鮮で面白いけれど、怖く感じるところもあった。
    タイムラグがある分、自分なら衝撃が強くて、手紙を書けない気がする...

  • 短編集。題名の通り、手紙のやりとり形式で物語が描かれていてかなり独特。
    お互いの思い違いや勘違いで不幸を招いていたところが、この人の作風っぽくて好き♪

  • …?ふむふむ…え?ほぉーって感じだった。
    どうなるのか分からなくて読む手が止まらなかった。

  • 書簡体小説
    手紙×ミステリーって、説明が多くなりそうやなと思っていたけど、上手く文章に練り込まれていて、さすがだなと思った

  • 3つの物語が収録されており、その全てが手紙のやり取りで物語が進行されます。
    文通する形で展開されるのですが、手紙の内容からどのような状況なのかわかるのが面白いなぁと思いました。

    どの物語も読後感が優しい感じです。
    冒頭から中盤にかけて陰鬱な感じがしても、最後には温かな気持ちになるお話が集まっていました。

    ただし、読むのが辛くなる場面も多々あります。
    「女性に暴力をふるったりレイプしたりする男は絶滅してください」ってことを強く言いたくなります。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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