往復書簡 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.51
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  • (29)
本棚登録 : 7295
レビュー : 716
  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344419063

作品紹介・あらすじ

高校教師の敦史は、小学校時代の恩師の依頼で、彼女のかつての教え子6人に会いに行く。
6人と先生は20年前の不幸な事故で繋がっていた。
それぞれの空白を手紙で報告する敦史だったが、6人目となかなか会うことができない(「20年後の宿題」)。
過去の「事件」の真相が、手紙のやりとりで明かされる。

感動と驚きに満ちた、書簡形式の連作ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 手紙のやり取りを上手く取り入れた作品で面白いのだが、手紙ってのがもうすでにリアリティを感じられなくて、その点で少し白けてしまう。
    ただし、ミステリーとしては面白いし、登場人物それぞれの視点から事件が立体的に見えてくる手法はいつものことながら上手くて感心してしまう。

  • 著者っぽいのは、はじめの「十年後の卒業文集」。最後はぞわっと...。他は正直、イマイチ。この形式だからなのか、他作品のような人間の闇の部分を鋭く描くようなこともなく、キレイにまとまり過ぎている感が否めない。先入観を持ち過ぎたようだ。梨恵のT国赴任の想いを夢想...。

  • 「手紙」特有のまだるっこさを逆手にとって読者への状況説明やら手紙を送る相手との心理戦やらオチのどんでん返しやらと活用した感凄い。な連作短編集

    時間が経ってからの「手紙だから言える当時の本音」や、「人によっての捉え方の違い」の描写が(多少後味悪いけど)深かったり面白かったり

    …この人の作風に慣れてくると、「女子が夜に山に出かける」とか「休日に学校の先生とお弁当を持って山に行く」とか全てが「…これ絶対平和に終わらないヤツだ…金田一少年や名探偵コナンの周りの人たちが彼らの一挙一動にザワザワするのと同じヤツだ…」と思えてきてメンタルによろしくない(苦笑

  • 読みやすかった。いくつかの話が入っているので物語に入り込みやすかったような気がする。

  • 手紙のやり取りを通じて過去の事件の真相が明らかになっていくという、書簡形式の連作ミステリです。

    スマホでのメールや電話ではなく、あえてコミュニケーションに時間の掛かる手紙でのやり取りという、時代を感じさせるスタイルで展開されています。
    互いにじっくり考える時間のある事から、読者も一緒に思考を巡らせる事が可能であり推理に遅れを取りません。

    どの章も、登場人物のそれぞれの視点で事件の核心に迫っていきますが、どれも事実が明かされる過程は見事です。湊かなえ作品では珍しいのが、登場人物も癖が強くて「憎たらしい」人物がほとんどおらず、いずれの作品も読後感はすっきりとした気分になるのが心地よかったです。

  • 手紙のやり取りで展開していくミステリー短編集。

    過去の事件や事故を複数の視点で解明していく。
    それは過去に対しての後悔や罪悪感を
    あげつらうものではなく情報を共有して
    認識を補正することで思いを昇華し、連帯感を強め
    明日への光にすることに重きが置かれている。

    本著は小説で、手紙としてみると文体は不自然だけど
    手紙のよさが十分に再認識できる。
    相手との時間的、物理的な距離感。
    相手に語りかけながら筆を進めるのだが
    次第に自己を見つめる作業になっていき
    自身の内と外を行き来する感じ。
    思いを言葉に表すことに没頭する時間は素敵だと感じた。

  • 短編集。
    「二十年後の宿題」が好きだけど、全体的にはあんまり好きじゃないかな。

  • 2019-7-1

  • Her work is somewhat troublesome.

  • 珍しくイヤミス要素がなかったです。

    ただやはり、女性同士のドロドロ感など表現するのが上手ですね。

    1章に関しては女性陣3人にも思うところがあり、外堀を埋めようとした浩一くんが1番狡く感じました。
    2章は…最後がどの2人なのか分からないモヤモヤがありますね。
    手紙の書き方が大場さんから少し変わった気がするため、ある意味被害者は大場さんなんじゃ…と思ったり。
    3章は個人的に綺麗なお話だと思いました。
    P国に最後に来たのは…?
    4章が1番救いのある終わりでした。

    とりあえず誰かに手紙が書きたくなる本です。

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著者プロフィール

湊かなえ(みなと かなえ)
1973年、広島県生まれ。武庫川女子大学家政学部卒。
2005年に第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選。2007年には第35回創作ラジオドラマ大賞受賞、「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。読んだ後に嫌な気分になるミステリー「イヤミス」の優れた書き手として著名。
「聖職者」から続く連作集『告白』は、2008年、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」では第4位に選ばれ、2009年、第6回本屋大賞を受賞。デビュー作でのノミネート・受賞は、共に史上初。2012年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞(短編部門)、2016年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。ほか、直木賞で度々候補になっており、2018年『未来』で第159回直木賞に3度目のノミネート。同年『贖罪』でエドガー賞候補となった。
映画化・ドラマ化された作品多数。特に映画では、2010年『告白』、2014年『白ゆき姫殺人事件』、2016年『少女』、2017年『望郷』と話題作が多い。

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