悪夢の身代金 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344419247

感想・レビュー・書評

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  • 悪夢のシリーズの最新作...かな?
    連続誘拐犯「赤鼻のルドルフ」によって
    クリスマスイブに起る誘拐事件。
    その身代金の受け渡しを巡っての群像劇風な
    同一時間を視点を切りかえて展開される
    木下作品らしい作品。

    女子高生、サッカー選手、元刑事、訳ありの
    眼帯サソリ革ジャン女...とそれぞれの視点で
    ぞれぞれの立場で事件に関わっていく様は
    二転三転以上の展開でスリリング。
    いつも木下作品はスピードとテンポがいいのですが
    今作は、同一時間を視点の切り替えで話しが
    展開されるので、何度か、重複したシーンが
    登場する為、若干のスピード感を失速してるのが
    勿体ない...気がします。

    いつもよりコメディ要素が少ない分
    今作のラストは珍しく「いいラスト」w。
    裏テーマの親子と家族...をキレイな着地で締めてます。

    自分は未読なのですが「サンブンノイチ」が
    タレント映画監督によって映画化されるようですね。
    アララw

  • 去年買って以来ずっと読まずにそのままだったので、
    時期的にクリスマスまでには読もうと思い、先日手に入れた新刊と共に
    読了。

    久々の「悪夢~」シリーズ。木下半太色満載。
    大阪のあちこちが出てくるから、それだけでもおもしろい。

    オチの好みはいろいろあるだろうからなんともいえないが、
    「~観覧車」には及ばないんだよな。

    (~6号室に続く)

  • 「木下半太」の『悪夢の身代金』を読みました。

    『純喫茶探偵は死体がお好き』、『暴走家族は回り続ける』、『悪夢のクローゼット』に続き「木下半太」作品です。

    -----story-------------
    クリスマス・イブ、女子高生「知子」の目の前でサンタクロースが車に轢かれた!
    瀕死のサンタは、1億円の入った袋を「知子」に託す。
    「僕の代わりに身代金を運んでくれ。娘が殺される」。
    「知子」は見知らぬ家族のために疾走するが、有名サッカー選手に眼帯女など、怪しい人物に狙われ、金は次々と別の手に。
    裏切りが、新たな裏切りを呼び、驚愕の結末へ。
    -----------------------

    『悪夢のクローゼット』に続き悪夢シリーズ… 悪夢シリーズの第八弾作品です。

     ■二つのプロローグ
     ■第一章 女子高生は身代金を運ぶ
     ■第二章 ゴールキーパーは女子高生を守る
     ■第三章 元刑事は身代金を追う
     ■第四章 誘拐犯はすべてを知る
     ■二つのエピローグ

    このシリーズは、ホントに面白いですねぇ、、、

    本作は同じ時間軸(12月24日の午後3時~)を、違う人物の視点から4回繰り返す構成(第一章~第四章で繰り返し)となっているのですが、繰り返す毎に新しい発見があるし、繰り返すことにより物語の内容も深まるので、読みやすいなぁ。

    本シリーズでは、お得意のパターンですが、同じシーンでも、この人から見るとこうだけど、あの人から見ると全然違って見える… という展開は面白いですよね。


    怒涛のスピード感で一気に読ませる展開は健在で、登場人物も相変わらずユニーク… 以下の4名の視点で物語は進行します、、、

     ○第一章 母親とケンカ中の女子高生で、交通事故に居合わせたことから身代金を運ぶことになる「里崎智子」

     ○第二章 サッカー日本代表GKで海外のプロチームに所属しているが、帰国中に事件に巻き込まれた「北別府保」

     ○第三章 「赤鼻のルドルフ」に誘拐された少年を助けることができず刑事を辞職し、整形して個人的に「赤鼻のルドルフ」を追う「元田章一」

     ○第四章 自称便利屋で「北別府」とともに身代金を運ぶ片眼の謎の女性「井戸内月子」

    その他、毎年クリスマス前後に金持ちの子供を誘拐する極悪誘拐犯の「赤鼻のルドルフ」、第一章から第四章までの展開で4度もベンツに轢かれるシーンで登場する「サンタクロース(瀬川)」、ハンサムでマッチョな「椎名六助」、「北別府保」の息子「駿」等の脇を固める登場人物も個性豊かでしたね。


    前作の『悪夢のクローゼット』に続き明るい未来を予感させるエンディングが良かったし、「赤鼻のルドルフ」の正体や誘拐事件の黒幕等、真相に意外性があるところも愉しめました。


    冒頭に記載されている「サンタクロースは、四回、ベンツに轢かれる」というのは、こういうことだったんだなぁ… と、後で気付きました。


    このシリーズ、読み始めたら止まらないですね。

  • 作品冒頭に「サンタは4度ハネられる」読んでいくうちに理解しました。面白かった。

  • かなり強引な部分もあるが、単純に面白い。

  • 月子はこれまでの作品に出てきた人のはずだけど、読んだのがだいぶ前なのか思い出せない…

  • さすが一気読み
    知子がひたむきで切ない

  • 現実離れ。

  • 悪夢シリーズ 第8弾

    二つのプロローグ
    第一章 女子高生は身代金を運ぶ
    第二章 ゴールキーパーは女子高生を守る
    第三章 元刑事は身代金を追う
    第四章 誘拐犯はすべてを知る
    二つのエピローグ

    親友に彼氏を奪われ、最悪のイブを過ごす女子高生・知子に、さらに災難が降りかかる。

    車に轢かれそうになったところをサンタクロースが突き飛ばしてくれたおかげで助かったものの、瀕死の重傷のサンタクロースから、身代金を運ぶ役目を引き継いでしまう。

    誘拐されたのはサンタクロースの娘で、犯人は世間を震撼させている「赤鼻のルドルフ」。

    身代金を持って走る知子に、日本代表ゴールキーパー、謎の美女、変態レイプ魔とあらゆるハプニングが。

    一方、「赤鼻のルドルフ」を追いかける元刑事・元田章一。

    誘拐事件に秘められた家族のきずなを描く。


    今回は掃除屋・月子の登場でした。
    いつも通り楽しく読了。

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著者プロフィール

一九七四年大阪府出身。作家。劇団「渋谷ニコルソンズ」主宰。主な著書に『悪夢のエレベーター』『悪夢の観覧車』などの「悪夢」シリーズをはじめ、『アヒルキラー』『裏切りのステーキハウス』など。『悪夢のドライブ』『サンブンノイチ』『鈴木ごっこ』他、映像化作品多数。『ロックンロール・ストリップ』映画化の際は、自ら監督も務める。「仮面ライダーリバイス」(テレビ朝日系列)では自身初の特撮作品メインライターに抜擢された。

「2022年 『オーシティ 負け犬探偵 羽田誠の憂鬱』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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