- Amazon.co.jp ・本 (653ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344419407
感想・レビュー・書評
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高い塀に囲まれたセレブが住む町「マナトキオ」。
自己中心的で非常識な面々が巻き起こすトラブルが、これでもか!ってくらい書かれている。
まさにタイトル通り『乱心タウン』。
まともな人間を探すのが難しい街だった(笑)
彼らは「自分達は特別な人間で、塀と監視カメラと警備員によって外の世界から守られている」と思っているようだが、逆もしかり。
はた迷惑な人間をまとめて隔離して、外の人間を守っているのかもしれないw。
動物園の動物から見れば、檻に入って見えるのは人間の方だ。
高い塀、監視カメラ、警備員....
見方を変えれば「マナトキオ」って、まるで刑務所のようだ。
最後、彼らに下される「最後の審判」を考えると、ぞっとする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初、近所に新築された巨大敷地マンションの話かと思ったくらい、びっくりした内容だった。
欲望って限りがないね、少しずつ住民が壊れていく様が、本当に恐かった。 -
深いこと考えず、楽しく読書したい時に、オススメ〜
文庫本にしたら、わりかし分厚いけど、すらっと読める。
「痛快エンターテイメント」と、背表紙のコメントにあるけど、まさにその通りです。
2時間ドラマとか、そんなんで映像化したら、面白そうだなぁ、だとしたら、配役はどうかなぁ〜とか、思いながら読んでました。 -
マナトキオという、壁に守られた超高級住宅街の中で次々に起こる不思議な事件。
これか、続々と語られているけど、オチがつく人もいればそうでない人もいて。
バカだなぁ、と思いながらも続きが気になるはらはら感もあり。面白い。
映画とかになりそうな感じに住民が動いていくんだけど、それぞれが自分勝手で利己的で最低。なので、心置きなく不幸を笑える気がする。非常に軽快。
が、結局勧善懲悪とはいかず。 -
ここ最近、1冊読み終えるのに時間がかかる本ばかりだったので、文庫で640ページありながら数日で読了できるような作品は有難かった。
「マナトキオ」という、超セレブの人たちが住む高級住宅地と、彼らを取り巻く人たちの引き起こす騒動を綴ったもの。
剥き出しのエゴは、近所づきあいが希薄なご近所さんの間では交錯することすらなく、個人レベルで妄想として膨らむのみ。結局それらは最後まで交錯することなく物語は終わる。但し、最後に不気味な余韻を残して。。。
山田宗樹作品はどれもrapid readingが可能だが、これはとりわけサラリっと読めてしまう。でもそれなりに面白く読み進められた。