スパイクス ランナー2 (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎
3.71
  • (20)
  • (36)
  • (37)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 471
感想 : 30
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344419971

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ランナー2スパイクス。とても面白かった。さすがに読みやすく、ヤングアダルトの作品だが内容はそんなことなく、ランナーの本質について、深いところまで描いている。
    またランナーシリーズの特徴は、ただの青春を過ごす陸上部の長距離の話ではないところ。
    人物一人一人の悩みや葛藤を描いていて良い。今回気に入ったのは、清都学園の新聞部の彼。野心を秘めてる感じだが取材相手にはあまり本心では語らず、新しいキャラクターとして興味が湧く。
    主人公の家族の関係性も簡単に修復されない所も、丁寧に描いていて良かった。
    ランナー3にも期待したい。

  • 走ることが好きな人なら、長距離や中距離が好きな人なら、学生時代に部活していた人なら

    きっとこの独特な感じ、すとんと胸の中に落ちると思います。

    学生時代、1500.800をしていた私は、記録会の雰囲気など、自分に重ねながらあっという間に読みあえました・・・


    メンタルな部分は非常に大きく、左右することがある・・・

    それが、学校だけじゃなく、家族だって・・・

    それが、時として一番走ることが好きな人をそのことから遠ざけてしまうことだってある・・

    何が大事で何がいらないかなんてわかんない・・

    記録会の1日を切り取ったこの小説は、すごく奥行きが深く、碧季(アオイ)の心情描写、そして

    担任の思惑、マネージャーの苦悩と苦闘

    点呼の呼ばれるその瞬間の独特の世界観


    新幹線で帰る片道で読み合わり、すぐに走りたくなってしまった1冊・・

    走るって簡単なようだけど奥が深い

    その思いがぎっしり詰まった1冊


    逃げる相手を追う、その距離が縮まろうが離れようが・・・

  • 流石、とも言える

  • 読みながら、前作を思い出しました。
    あさのさんのスポーツ物は、競技そのものももちろんのこと、選手の家族、友達との関係も深く入っていくので面白いです。

    今回は、前作でボロボロになってしまった碧李の復活へ向けての前哨戦です。
    誰よりも早く競技場に入り、トラックを見ながら、前回の屈辱的なレースを思い出し、その恐怖と戦っています。
    そこへ、他校のランナー・三堂貢が話しかけてくるのですが…!

    スタートと同時に飛び出した三堂貢を追って、碧李も走ります

    そして、走れなくなった碧李を見守って来た友達、監督、家族もそれぞれの想いが交錯し、じわーっと心に沁みてきます。

    これからの貢との関係も面白くなりそうです。

著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

あさのあつこの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×