吉原十二月 (幻冬舎時代小説文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344420380

感想・レビュー・書評

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  • 実際に遊郭で娼妓を勤めていた方の本を読んだばかりだったため、終始物語(フィクション)、悪く言えば偽物の話として読んだ。眠ることも出来ない程過労な日々、性病に蝕まれ子供も産めぬ体になり世間では前科者扱いされる末路、自尊心から意地悪至極を尽くす朋輩、定期的な性病検診や注射や手術、花魁の命より金庫を優先する主人。そういった描写は無かった。そのため、華やかで、地位のある花魁のこういった描かれ方は、果たして本当にあったことなのか 私たち世間の一般人が見たいように見るためのコンテンツ化されたものなのか判別出来なかった。自分の無学を恨む。また、書かれていることがちゃんと面白いのと、一人の主人の主観でずっと物語が語られるため、二人を自分の所有物として見ている姿勢や女が身を売るということの苦しみがぼやけている。ので、遊郭にいる人間たちの生き様、という物語的な観点では楽しめたが、その実態に迫る切迫したものは無かった。本を読む順番を間違えたかもしれない。小夜衣はかわいい女性のようでいて実はめちゃくちゃかっこいい。胡蝶はかっこいいようで実はすんごくかわいい。自分に無いものを妬み 他人の役割を羨むのは もはや人の 病的な本能に思えているが なんとか克服出来ないものか…と小夜衣に惹かれ、胡蝶に共感するのを読んでいる最中、自覚しながら思った。

  • 負けん気の強い胡蝶。
    どこか強かな小夜衣。
    幼馴染でありライバルでもある二人の花魁の年月を十二月に沿って廓主によって語られる。

    二人は最後にどうなるのかと気になりながら、対照的な二人に起きる数々の廓特有の日常・出来事・事件を飽くことなく読めた。

  • 吉原の大籬、舞鶴屋の主人の語り口で進むお話。
    小夜衣と胡蝶という二人の花魁が中心となり移り行く季節と年月、そして吉原遊廓という空間が小気味よく描かれている。
    どちらかというと小夜衣にスポットが当たり、彼女については良い面ばかりという印象。最後まで読むと「だからなのかな」と思うところがあるのだけど、逞しく強かな格好良い女である小夜衣を好きになれないのはわたしが女だからなのだろうか。

  • 二人の花魁にスポットをあて、吉原での十二月を描いた小説。

    ここ!と言った山場はないものの
    吉原での月々の行事や遊女たちの生活、風習が描かれていて面白かったです。

    吉原と言うとどうしても切ない恋や物悲しい内容を想像しがちですが
    この小説に出てくる二人の花魁は凛としていて
    格好いいです。

  • 廓に売られてきた2人の少女が、競い合いながら花魁へと成長していく話。
    色々な事件がありつつ、最後はほのぼのハッピーエンドで良かった。

    吉原手引草と同じ作家さんで、同じく語り口調で物語が進んでいく。
    それがどうも、なじめないな。

著者プロフィール

1953年京都生まれ。小説家。早稲田大学大学院修士課程修了。松竹株式会社で歌舞伎の企画・制作に携わる。97年『東洲しゃらくさし』でデビュー。『仲蔵狂乱』で時代小説大賞、『吉原手引草』で直木賞受賞。

「2018年 『作家と楽しむ古典 好色一代男 曾根崎心中 菅原伝授手習鑑 仮名手本忠臣蔵 春色梅児誉美』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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