週末は彼女たちのもの (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 2901
感想 : 191
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  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344420649

作品紹介・あらすじ

婚約者に結婚の延期を告げられた女、新しい恋を失ったシングルマザー、彼氏の代役をさせられた大学生、永遠を信じない実業家。そんな男女に突然訪れる新しい恋の予感。信号待ちの横断歩道、偶然立ち寄ったバーのカウンター…。いつでも、どこででも恋は生まれる。臆病なあなたに贈る、人を好きになることのときめきと切なさに溢れた恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 島本理生さんの魅力がぎゅっと詰まった一冊。
    恋する全ての人は、魅力的で、たくましくて、かっこいい。

  • 前から気になっていた作品で、遂に読むことができた。とにかくキュンとして恋がしたくなった。
    連作短編だが、話の一つに、浮気っぽい、いわゆる「ダメ男」が魅力的に書かれているのがあり、それでもその男に惚れてしまう女の子が可愛かった。たしかに完璧な男性はもし付き合っても疲れるかもなと勝手に想像を膨らませるのが楽しかった。

  • 自分や隣にいる人の「ありきたり」に潜むドラマが
    短いお話の一つ一つに散りばめられている
    登場人物のことばの中に気付きのフレーズもある
    登場する誰しもに共感できる一面があるかも

  • ショートショートがつながり、1冊の恋愛小説になった。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    あとがきによると、この小説はLUMINEの広告として連載していたものを1冊にした本だそうです。
    「写真に合わせてLUMINEを舞台にした物語を書く、という企画」(164ページより引用)だったそうで、どんな写真からこのお話はイメージされたんだろう…と思い、写真を見てみたくなりました。

    わたしはLUMINEに行ったことがないので、LUMINEの雰囲気がわからないのですが、LUMINEそのものが舞台、というよりは、その雰囲気を大切にしてイメージされた短編集なのかなと思いました。

    わたしが好きだな、と思ったのは、「スポットライト」というお話です。

    「間違っていないほうが大事なものを失うことは、世界にままある。」(11ページ)
    「親に好かれていることと、理解されることは、きっと全くべつの話なのだ。」(12ページ)

    この文は、何度読んでも「好きだな」と感じます。
    正しい道を貫いていても、はじかれてしまう世の中の理不尽さがよくわかります。

    また、親が子にする心配はかなり的外れだったりするものだよな、としみじみ思います。
    父母と話すときも、自分が親として我が子どもと話すときも、この12ページの一文を思い描くだけで、話がかみ合わなくとも気持ちはラクにいられそうな気がします。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    この本には、書き下ろしを含む23本のお話が収録されています。
    1本1本のお話は読みやすく、あっという間に1冊読み終わります。

    数名の登場人物が入れ替わり立ち替わり、それぞれのお話の主人公になっていくのですが、主人公が変わるたびに、前の話の主人公の呼び方が変わっていたりして、「このお話の主人公は、あの話の婚約者なのか」と気がつくのに、しばらく時間がかかったものもありました。
    そのため、登場人物同士の関係性を思い描くのに苦労してしまいました。

    また、LUMINEを舞台に、というコンセプトであれば、登場人物たちにつながりを持たせるのではなく、LUMINEそのものを舞台にして登場人物はすべて違うショートストーリーもありなのではないかな、と思いました。
    「週末は彼女たちのもの」という表紙タイトルも、収録されているお話すべてに貫かれているわけではなく、「つながり方」がもっと整理されていたらな…と思います。

    好きなお話もあったものの、「むむっ」と思うところもあったため、☆は2つにさせていただきました。

  • 本を取った時にその薄さにビックリしたけど、それとは裏腹に凝縮されている。 大人の都会的な恋愛の中に、どことなく青春のような恋愛も散りばめられ、心地よいスピードで進んでいく感覚。おもしろい展開。人の深層心理に触れたくなくて、なんとなく流してしまうけど、向き合うことの大切さ、そこから始まる恋愛。読後感がよくて、登場人物のその後が気になる。

  • 人に良く思われたいとか、いつまでも過去にすがっていたい思いとか、自分の中にある、やるせ無い気持ちをみんな誰しも持っているんじゃないかと感じた。
    そんな気持ちを持ってる自分も、肯定してあげたくなった。

  • それぞれ登場人物がそれぞれの視点で描かれた短編ラブストーリー。
    日常の中の恋愛における考え、葛藤。別れ、そして新たな出会い。恋愛の初期衝動や切なさ。ドラマの世界を見ているかのようでした。
    最後は各々が自分の幸せに、正直に。それぞれの道を歩むということでよかったのかな。

  • かなり短い短編集であっという間に読了。
    繋がっていないかと思ったら、しっかり繋がっているショートストーリーで登場人物を把握するまでなんとなく入り込めませんでした。把握できてからは微妙な大人の掛け合いにドキドキしたり楽しめました。

  • 短編集だと思っていたら、連作短編集でした。

    本当に短いお話が散りばめられた一冊。
    この作品の雰囲気や出てくる女性たちが読んでいて心地よく好きでした。

  • 短編集かと思ったら、全部繋がっている。
    物語の主役がころころ変わるので、頭の中で整理できない私にはいまいち入り込めなかった。
    相関図書くといいかも。

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞。その他の著書に『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『七緒のために』『よだかの片想い』『2020年の恋人たち』『星のように離れて雨のように散った』など多数。

「2022年 『夜はおしまい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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