少女は夏に閉ざされる (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344420861

作品紹介・あらすじ

高校最後の夏休み。「ある理由」から帰省せずに女子寮に残った七瀬は「死んだ女生徒の幽霊」の噂を耳にする。一方同じ居残り組の双子・日向と美夜子は男性教師・神崎が女性を撲殺する瞬間を目撃。狂気に満ちた神崎に追いつめられる少女たち。そのとき死んだ女生徒の親友と名乗るあかりが寮に現れ-。叙情的かつスリリングな、青春群像ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 読了後、詰め込みすぎだなーとやっぱり感じた。だけど、現実をベースにしたファンタジーという見方をするのなら、たくさん詰め込んで、そこにパニックとかミステリーとか波を立て続ける今回の作品のようなものもいいんじゃないかと思った。ちょっと登場人物が多すぎて、それぞれをみていて不完全燃焼に感じるところはあるけど、楽しんで読めたのでよかった。

  • 高校最後の夏休み。「ある理由」から帰省せずに女子寮に残った七瀬は「死んだ女生徒の幽霊」の噂を耳にする。一方同じ居残り組の双子・日向と美夜子は男性教師神崎が女性を撲殺する瞬間を目撃。狂気に満ちた神崎に追い詰められる少女たち。そのとき死んだ女生徒の親友と名乗るあかりが寮に現れ……。

    もっとこう、クローズドな女子高生たちの自意識のぶつかり合いみたいなのを期待して読み始めたのでちょっと想定とは違った。殺人鬼と地震と土砂崩れのパニックものとは。でもそこかしこにある思い込みと暴走は女子高生ならではの青春感があってとても良かった。でもここまで久実(主人公によくかまってくる幼馴染の女子。ちょっとがさつで男っぽい)にヒーロー役をさせるなら、そして主人公にもヒーロー感をもたせるなら、いっそ男子は完全排除して女子だけの世界にしてしまった方がよかったと思う。そこがちょっと中途半端に感じた。

  • 辻村深月氏をいろんな意味でスケールを小さくしたような作風かな。少女達が抱える鬱屈をこれだけしつこく描写するなら、せめて全員に何らかの答えを与えて欲しかったな。

  • エンターテイメント!

  • 『未成年儀式』が改稿&改題され、大幅パワーアップ……と思いきや、クライマックスの大好きなあの台詞がない!

  • 夏休みの寮に残る少女たち。
    死んだ女生徒の幽霊の噂。

    そんな中、彼女らを襲うトラブル。
    彼女たちは生き残ることができるのか。

    『未成年儀式』の改稿・改題。
    人物も2人減ってるとか。


    同著者の『夏の王国で目覚めない』は、作品中登場する作家、「三島加深」を巡るミステリ。

  • もりだくさん。終わり方がすっきりしない。集団行動じゃないの?それぞれがどうなったか書いてほしかった。もやもや。

  • 2014年1月9日読了

    好みの問題かもしれないが、ただ淡々とストーリーが進行するだけで、驚いたり納得するところがなかった。
    一人一人のバックボーンも薄いかなぁ。そんな理由じゃ人は殺さないだろと思ってしまった。

  • 著者デビュー作『未成年儀式』に大幅改稿、改題をした作品。
    デビュー作だけ未読だったのでこちらを購入。
    当たり前の1日のはずが非日常へと突如色を変えた夏の1日。
    隔絶された空間で少女達の様々な思いが交錯する。
    色んな要素を詰め込みすぎなきらいは若干あるのですが一気読みさせてくれる。
    双子の姉妹が危うい均衡を保っている様が良い。
    この方は若者の心に宿る不安定で屈折した思いや葛藤、脆さを描くのが非常に巧いと思う。
    それにしても神崎はゾンビか(笑)
    因みに解説は有栖川氏。エールの込められた素敵な解説です。
    今後の作品も楽しみです。

  • サバイバルなのかミステリーなのかどっちなんだ、という感じもありますが、危機的情況からの脱出と、解き明かされる謎にカタルシスは感じます。少女たちそれぞれが抱える不安、秘密、想いなんかが複雑に絡み合って、独特の雰囲気を作り上げていますね。

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著者プロフィール

山形県生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。『未成年儀式』で富士見ヤングミステリー大賞に準入選し、2009年にデビュー(文庫化にあたり『少女は夏に閉ざされる』に改題)。他の著作に『ひぐらしふる』『夏の王国で目覚めない』『僕らの世界が終わる頃』『サクラオト』『思い出リバイバル』などがある。本作『向日葵を手折る』が第74回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にノミネート。

「2023年 『向日葵を手折る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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