薔薇の足枷 (幻冬舎アウトロー文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 32
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344421325

作品紹介・あらすじ

ある事件で教師の職も家族も、全てを失った龍一。絶望の中、頭をよぎるのは自分の人生を狂わせた生徒・弥生の面影だった。衝動を抑えきれずに再会した弥生は美しい青年に成長していて、龍一はふたたび憎くて愛しい男の体にずぶずぶと溺れてゆく。だが弥生は胸に冥い決意を秘めていた…。残虐でエロティック、男どうしの愛を描いた官能長編。

感想・レビュー・書評

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  • 数年前までボーイズラブ作品を好んで読んでいたこともあり、今回の作品はどんな作品だろうとわくわくしながら読んだ。ボーイズラブ小説というよりは『ゲイ』という人たちの生き方を描いた作品ではないだろうか。良い意味で期待を裏切る作品。以前、幻冬舎で『黒百合の雫』というレズビアンをテーマにした作品があったがその小説のゲイ版。同性愛を扱っているので苦手な方も多いと思うがセクシュアルマイノリティの世界を覗くというのもいいのではないだろうか。しかし、あとがきが衝撃的であった。作品を読了した後にあとがきも読むと見方が変わる。

  •  教職を失った男は、かつての恋人と再会して…。

     って、相手も男なんだけどね。
     が、大石圭氏なので、その男も細くて女性見たいなんだけどね。
     女性にしろ、男性にしろ、<受け>に対する好みがここまで徹底してるところに、むしろ潔さを感じたよww

     で、お互い世をはかなんでいて…。
     なんだけど、元教員の男のアホというか身勝手というかそういうのが、元教え子の闇が明らかになると際立ってくる。なので、最後の最後にそれはないだろうと思うのである。
     元教員のせいで最後の最後まで、彼は自由になれないのだろう。
     自由になるために人を利用しようとした、その対価としてはあまりにも哀れだと思う。

     …しかし、最近ちょっと、ん、なので大石氏、過渡期なんすかね?

  • 男性同士の恋愛を描いたもの。
    性描写も多く、途中からなんだか痛々しくなってきてしまった。どちらの男性も抱えているものがあり、心中をしようとする前後1日の行動の中でバックグラウンド・悩み・お互いの気持ちを綴ってあるのだけど・・。
    自殺したくなる気持ちもわかるし、文中にも自分の身に起こることは自殺に値しても、他者が自殺しようとしている理由を聞いても「え、そんなことで?」となる。それに関してはすごく同意。結局、他人によってジャッジされるものではないし、理解されるようなものでもないってこと。
    私も死を考えるけど、周りから見れば別に死ぬほどの環境に身をおいているわけではないし。でも死は常にそばにあって、抵抗するつもりもない。

    それはともかく、なんとなく誰かに感情移入することもなく、俯瞰でずっと読んでいって「そっか」という結末。どーとでもとれるし、一方の結末だった場合は結局相方に関してはなにも心理的にも状況的にも(しかも望んでない)解決していないわけだから、おっさんが頑張らないとねっていうところ?
    ドロドロしているのか、そのわりには残るものがないのか、読み返すことはないだろうなって一冊。
    巷のBLでも同じ境遇って山のようにありそうだし(苦笑)。

  • ベタ中のベタというか。男の人がこういうものをこういう風に書くとは思っていなかった。ただ大石圭がやはりあいてに女性らしさやそのずるさを見つけようとしているように感じた。女性のようだとか綺麗さだとかに惹かれる主人公を見るのはなかなかに面白かった。
    ただ綺麗だったというだけで急にそうなるものだろうか。むずかしいな。

    ただラストはあぁよかったなと思った。
    弥生はこれから自分の生き方をまるっきり変えないといけないが彼と一緒ならやっていけるのではないだろうかと思えた。

    ちなみに弥生の世界観は面白かった。これをダイレクトに書いてしまったのはすごい。常に付きまとう自傷観や被害者観念、自身へのあきらめと哀れみ。目が痛くなるようなヒロインだった。

  • 『黒百合の雫』と対を成すような男色官能小説。教師の龍一が男子生徒の弥生に惹かれ、ずぶどろのイケナイ世界へと足を踏み入れて行く…

    エロティシズムも耽美感も無く、イマイチの作品かな。

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著者プロフィール

1961年、東京都生まれ。法政大学文学部卒。93年「履き忘れたもう片方の靴」で第30回文藝賞佳作を受賞してデビュー。著書に『アンダー・ユア・ベッド』『湘南人肉医』『檻の中の少女』『甘い鞭』など多数。

「2018年 『モニター越しの飼育』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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