やわらかな棘 (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎
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本棚登録 : 152
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344421455

作品紹介・あらすじ

自分を裏切り別の女性との結婚を決めた彼への復讐を誓う晴美、盛大な結婚式を挙げ高級マンションに住むもなぜか満たされない奈那子、子供を育てる自信がもてない母親、亜季。強がったり、見栄をはったり、嘘をついたり。幸せそうに見えるあの人も、誰にも言えない秘密を抱えてる。女同士は面倒くさい。生きるって面倒くさい。だから、みんな一生懸命。

感想・レビュー・書評

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  • どの章の主人公にも共感はしなかったけど美雨ちゃんがママに「ありがとうは?」とせかされるのが嫌な気持ちはわかる。子どものときを思いだした。わかってるよって。せかさないでって。比呂人には早瀬じゃないけど、ざまあみろ(笑)と。第3章「美しい雨」では第2章「ヒヨコと番長」の奈津子と隼人が結婚したり幼稚園の先生になろうと勉強を始めたのがわかってうれしかったです。最後は早瀬が少しずつ元気になっていけそうな終わりかたでよかった。

  • 一話完結かと思いきや、登場人物が重なっていて、気になる人たちのその後がわかる感じの話でした。

    とりあえずヒロが不幸せそうでよかった(笑)

    「美しい雨」では、私も喜多さんみたいな態度の人を「ちょっと……」と思ってしまってたけど、確かに子供を守れるのは親しかいないんだよなあ。

  • ちくちくと胸をさす、やわらかな棘。
    他人を傷つけるつもりの棘で自分も傷を負っている。
    色々なタイプの女性目線で書かれた短編連作集です。一話完結ですが登場人物がリンクしているので
    違う立場や角度からも出来事を見ることができました。どこにでもいる女性の普通の悩みと思いきや
    二股男への仕返し、婿取りをしたセレブ娘、事情を抱えた未婚の母に家庭内不和に摂食障害…
    彼女等はなかなかディープな悩みを抱えていました。黒い内面を描いていても、さほど「嫌な女」だと思えないのは
    みんな自分に正直だからなのかな〜。さらりと読ませる一冊でした。

  • 繋がりのある、それぞれの男女の短編集

    交際中の男性に突然捨てられた女性は復讐を仕掛け
    その男性と婚約した令嬢はタワーマンションで姉と会い
    その姉は合わない幼稚園での仕事をこなし
    幼稚園に通っているシングルマザーの親子はそれぞれの日常を送り
    最初の女性の高校時代の同級生は弟の死後、拒食症になりながらも花屋でバイトし生活し
    続いていく同じ時間枠の中で一日を送っていく
    傷を負いながら、時々悲しくなりながら
    それぞれの今を生きていく

  • 【自分を裏切り別の女性との結婚を決めた彼への復讐を誓う晴美、盛大な結婚式を挙げ高級マンションに住むもなぜか満たされない奈那子、子供を育てる自信がもてない母親、亜季…】(Amazonより転載)といったあらすじを読み、またしてもどろどろ人間関係崩壊ものを期待して読みましたが全く違いました。

    先日の『一瞬の雲の切れ間に』続いて敗北です。

  • 最初の章で「うわぁ重すぎじゃない?」と思いました。ここまで一線を越える女性は稀なんじゃないかとも思ったし、こんな男も、いくらなんでも稀なんじゃないかと。
    ・・・いや、もしかしたら結構いるのかな?
    次の章で、あ、これは短編連作なんだな。と気づいたあたりから、がぜん面白くなりました。
    この棘は誰でも持ってるものなんじゃないかな。と思える章もあったし、苦々しく感じる章もあったけど、これは最近の中ではヒットな本です。
    いろんな意味で、素直に面白かった。

  • うわぁ重たい。重たかった。

    そういう人生もあるよね、と思うけど。
    たいていはとてもかけ離れたものに感じた。
    まぁこれからどうなるかなんて、自分でもわからないけれども。

  • 女はめんどくさい、
    女は少し満たされない、
    女はいつも隠してる、
    それも一生懸命。

    それぞれに秘密を抱え、
    渦巻く感情をどうにか潜め、
    そして笑顔。

    怖くもあり、
    どこか痛くもあり、
    ただ、とても近い存在があった。

  • ほぼ他人、でも少しずつ接点がある人たちのオムニバス。

    人にはそれぞれ事情がある。恋人がお金持ちの若い女の子と結婚したり、弟が自殺したり、自分の家柄や要領良く生きる双子と距離を取りたかったり、若くしてシングルマザーになって改めて自分の母について考えたり。

    それぞれの悩みを抱えながら、人と関わっていかなければいけないし、その誰かもまた悩み苦しみながら日常は回っていく。
    時間が解決するのをただ待つしかないのかもしれない。

  • 生きていくことは面倒で苦しいことだ。救ってくれるのは、友人でも愛する人でもなく、自分の気持ちだ。普通にどこにでもいる女性たちの心の苦しみを描いた連作小説。
    異性なのでよくは分からないが、おそらく等身大の女性たちが主人公。家庭内でも社会生活においても、人間関係はわずらわしく面倒だ。登場する女性がとても身近に感じるので、その棘の痛みもストレートに伝わってくる。故にタイトルの巧さは秀逸だ。

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プロフィール

1976年生まれ。2000年、大伯母の戦争経験を記録したノンフィクション『光さす故郷へ』を発表。06年「憂鬱なハスビーン」で群像新人文学賞を受賞。著書に『憧れの女の子』『不自由な絆』『あの子が欲しい』『天使はここに』『自画像』『少女は花の肌をむく』『人間タワー』などがある。

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