やわらかな棘 (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎
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本棚登録 : 165
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344421455

作品紹介・あらすじ

自分を裏切り別の女性との結婚を決めた彼への復讐を誓う晴美、盛大な結婚式を挙げ高級マンションに住むもなぜか満たされない奈那子、子供を育てる自信がもてない母親、亜季。強がったり、見栄をはったり、嘘をついたり。幸せそうに見えるあの人も、誰にも言えない秘密を抱えてる。女同士は面倒くさい。生きるって面倒くさい。だから、みんな一生懸命。

感想・レビュー・書評

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  • どの章の主人公にも共感はしなかったけど美雨ちゃんがママに「ありがとうは?」とせかされるのが嫌な気持ちはわかる。子どものときを思いだした。わかってるよって。せかさないでって。比呂人には早瀬じゃないけど、ざまあみろ(笑)と。第3章「美しい雨」では第2章「ヒヨコと番長」の奈津子と隼人が結婚したり幼稚園の先生になろうと勉強を始めたのがわかってうれしかったです。最後は早瀬が少しずつ元気になっていけそうな終わりかたでよかった。

  • 一話完結かと思いきや、登場人物が重なっていて、気になる人たちのその後がわかる感じの話でした。

    とりあえずヒロが不幸せそうでよかった(笑)

    「美しい雨」では、私も喜多さんみたいな態度の人を「ちょっと……」と思ってしまってたけど、確かに子供を守れるのは親しかいないんだよなあ。

  • 4つの話。
    やわらかな棘という題だから、軽めの復讐ものかと思って読み進めたけど、ドロドロはほとんどない。
    辛かったけど、頑張る的な応援したくなるような四つの話。
    第一章「まちあわせ」は、付き合ってた彼氏に裏切られ復讐を考えている晴が主人公。
    第二章「ヒヨコと番長」は、裏切り者の晴の元カレと結婚した奈那子のお姉さんの話。
    面白かった。

  • 頁を捲る度に、自分の心の底にある澱んだ何かが搔き乱される。その感覚は表現し難いのに、止められない短編連作。様々な不全機能家族に育った女性たちが「私だけが欠落している」という気後れで、恋愛や家族/周囲との関係性に苦しみ、悩む様。異性への過剰な依存や献身。その果ての失恋と復讐欲。両親の不和由来の居場所のなさや低い自己肯定感で自分にも物事にも踏み込む怖さや生きづらさが切ない。初期の窪美澄さんを思い出す。

  • ちくちくと胸をさす、やわらかな棘。
    他人を傷つけるつもりの棘で自分も傷を負っている。
    色々なタイプの女性目線で書かれた短編連作集です。一話完結ですが登場人物がリンクしているので
    違う立場や角度からも出来事を見ることができました。どこにでもいる女性の普通の悩みと思いきや
    二股男への仕返し、婿取りをしたセレブ娘、事情を抱えた未婚の母に家庭内不和に摂食障害…
    彼女等はなかなかディープな悩みを抱えていました。黒い内面を描いていても、さほど「嫌な女」だと思えないのは
    みんな自分に正直だからなのかな〜。さらりと読ませる一冊でした。

  • 繋がりのある、それぞれの男女の短編集

    交際中の男性に突然捨てられた女性は復讐を仕掛け
    その男性と婚約した令嬢はタワーマンションで姉と会い
    その姉は合わない幼稚園での仕事をこなし
    幼稚園に通っているシングルマザーの親子はそれぞれの日常を送り
    最初の女性の高校時代の同級生は弟の死後、拒食症になりながらも花屋でバイトし生活し
    続いていく同じ時間枠の中で一日を送っていく
    傷を負いながら、時々悲しくなりながら
    それぞれの今を生きていく

  • 【自分を裏切り別の女性との結婚を決めた彼への復讐を誓う晴美、盛大な結婚式を挙げ高級マンションに住むもなぜか満たされない奈那子、子供を育てる自信がもてない母親、亜季…】(Amazonより転載)といったあらすじを読み、またしてもどろどろ人間関係崩壊ものを期待して読みましたが全く違いました。

    先日の『一瞬の雲の切れ間に』続いて敗北です。

  • 最初の章で「うわぁ重すぎじゃない?」と思いました。ここまで一線を越える女性は稀なんじゃないかとも思ったし、こんな男も、いくらなんでも稀なんじゃないかと。
    ・・・いや、もしかしたら結構いるのかな?
    次の章で、あ、これは短編連作なんだな。と気づいたあたりから、がぜん面白くなりました。
    この棘は誰でも持ってるものなんじゃないかな。と思える章もあったし、苦々しく感じる章もあったけど、これは最近の中ではヒットな本です。
    いろんな意味で、素直に面白かった。

  • うわぁ重たい。重たかった。

    そういう人生もあるよね、と思うけど。
    たいていはとてもかけ離れたものに感じた。
    まぁこれからどうなるかなんて、自分でもわからないけれども。

  • 女はめんどくさい、
    女は少し満たされない、
    女はいつも隠してる、
    それも一生懸命。

    それぞれに秘密を抱え、
    渦巻く感情をどうにか潜め、
    そして笑顔。

    怖くもあり、
    どこか痛くもあり、
    ただ、とても近い存在があった。

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著者プロフィール

1976年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2000年、ノンフィクション『光さす故郷へ』を刊行。06年、群像新人文学賞受賞作を表題作とした『憂鬱なハスビーン』で小説家としてデビュー。その他の著書に『彼女のしあわせ』『憧れの女の子』『不自由な絆』『あの子が欲しい』『自画像』『少女は花の肌をむく』など多数。

「2019年 『君たちは今が世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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