密やかな口づけ (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎
2.66
  • (3)
  • (4)
  • (16)
  • (17)
  • (4)
本棚登録 : 181
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344421646

作品紹介・あらすじ

娼館に売り飛ばされ調教された少女。大きい胸をもてあましている女性。不倫の恋人に飽いて、高校生に惹かれていく病院受付の女性。SMの世界に足を踏み入れてしまった地味なOL。湯船の中で前日の甘い記憶を思い出しながら一人で楽しむ女性。生徒と関係を持ってしまうピアノ講師。様々な形の愛が描かれた気鋭女性作家による官能アンソロジー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 彼女達はどこへもいけない。読み終えた時、何故だかそんな風に思った。 どのお話も特にハッピーエンドとはいえず、全篇に閉塞感が漂う。 官能シーンはそこまでどぎつくなく淡々と読めてしまったなぁ。私自身が歳を取ったのかも知れないけど。 この中では宮木さんの『指と首』がよかった。トリにふさわしい圧倒的な存在感。 少し急展開な気もしたが、水槽でもがく金魚、過去の記憶と劣等感、赤い血の描写がクライマックスで鮮やかに絡み合い最後まで一気に読んだ。『ポルノ姫』は現実感がなくてどこかおとぎ話みたいな感じがした。ジムノペディはいいよね。『星屑おっぱい』主人公が痛々しい。多分この先もこの子は抵抗できない気がする。『つばめくん』好きでも嫌いでもなく。あまり印象に残らなかった。『妄想RUN』は文体が苦手。20代前半位はこういうの好きだったのに。やっぱり歳を取ったのね。『蜜しぼり』SMって深い。実は尽くすのはS、Mが尽くされる側なんだなぁ。

  • エロって個人的なものだけど、未知である内は想像でしかないが、既知のものになれば思い出を引き出すものになるんだと思う

  • とても面白い話と、すごく嫌な話が両極端だったので評価に悩む。
    ポルノ姫と蜜しぼりは面白かった。

  • おっぱいのはなんか共感できた。巨乳に共感じゃなくて、そういう男の人に構われちゃうオーラを出してる人はやっぱり自分でも気付いてるもんなんだなって。
    あとは南さんと宮木さん良かった。
    妄想RUNは話の流れが全然わかんなくて読みづらくてなにを言いたいのかもわからなかった。

  • 好きな人に会いたい

  • ポルノ姫…吉川トリコ作。評価はこの作品。手応えのある性描写には感服する。一度自由を奪われると自由を与えられてもそれまでの生活を続けるのだろうか。まるで自由のない世界に生きることも自由であるかのように。
    星屑おっぱい…朝比奈あすか作。巨乳コンプレックスの割には誘うような素振りや拒否しない振る舞いに狡猾さや淫らな内面が表れている。
    つばめくん…南綾子作。女子高生に永遠に憧れるオヤジみたいなもので、若い男の子と寝てみたいというのは女の願望なのか。
    妄想RUN…中島桃果子。あーでもない、こーでもないと能弁たれて妄想してます。
    蜜しぼり…遠野りりこ作。SMという理解不能な性癖を持った人の悦び。
    指と首…宮木あやこ作。金魚が浮き袋を使っているように人も浮気をして昇降している。

  • 2014/10
    1回でいいかな。やっぱり宮木あや子好きだな。

  • 割とSMのはなしのオチが好きでした。落とし方うまいなと。

  • 2014.05.07読了。少し前に宮木さんの作品を読んだので他のも読んでみたくなりアンソロジーを購入したのですが…官能小説でした。6人の女性作家が書いた官能小説だったのでキレイでした。いや、多少はえろい(吉川トリコさんの「ポルノ姫」の中での表現を使ってみました)お話ありましたが、もっと激しいのを想像していたのでホッとしました。少し微妙。他には、朝比奈あすかさんの「星屑おっぱい」、南綾子さんの「つばめくん」、中島桃果子さんの「妄想RUN」、遠野りりこさんの「蜜しぼり」、宮木あや子さんの「指と首」です。

  • 娼館に売り飛ばされ調教された少女。大きい胸をもてあましている女性。不倫の恋人に飽いて、高校生に惹かれていく病院受付の女性。SMの世界に足を踏み入れてしまった地味なOL。湯船の中で前日の甘い記憶を思い出しながら一人で楽しむ女性。生徒と関係を持ってしまうピアノ講師。様々な形の愛が描かれた気鋭女性作家による官能アンソロジー。

    宮木あや子さんの作品が収録されていたので読みました。静かな狂気って感じで面白かった。官能描写も相変わらず丁寧で妖艶で、読んでいてドキドキします。
    中島桃果子さんの作品は、文字だけが上滑りして内容が全く頭に入ってこず読んでいて苦痛でした。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1977年生まれ。2004年「ねむりひめ」で<女による女のためのR-18文学賞>第三回大賞および読者賞を受賞、同作収録の『しゃぼん』でデビュー。著書に『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』『ミドリのミ』『ずっと名古屋』『マリー・アントワネットの日記 Rose』『女優の娘』『夢で逢えたら』『あわのまにまに』など多数。2022年『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞。エッセイ『おんなのじかん』所収「流産あるあるすごく言いたい」で第1回PEPジャーナリズム大賞2021オピニオン部門受賞。

「2023年 『コンビニエンス・ラブ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉川トリコの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×