ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344421882

感想・レビュー・書評

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  • 閉塞感漂う地方の高校生や卒業してからの若者たち。
    彼ら彼女らの思い出の中にいる椎名君。
    その宝物のような想いが有るからショボい現実に向き合える、みたいな。

    作品紹介・あらすじ
    そばにいても離れていても、私の心はいつも君を呼んでいる-。都会からUターンした30歳、結婚相談所に駆け込む親友同士、売れ残りの男子としぶしぶ寝る23歳、処女喪失に奔走する女子高生…ありふれた地方都市で、どこまでも続く日常を生きる8人の女の子。居場所を求める繊細な心模様を、クールな筆致で鮮やかに描いた心潤う連作小説。

  • ◾️record memo

    女の子同士の友情は、スパークするようにひとときの蜜月を迎え、静かにフェードアウトしていく。

    誰にも頼らないで生きていこう。誰にもっていうか、男に。行きたいところに自力で行って、したいことをする。誰にも貸し借りはなしで、後腐れもなく。

    別の時代、別の場所、別の人生に、わたしは果てしなく憧れる。

    ここぞというときにはシャネルを選ぶ、そういう女になっている。

    クラスに休み時間を一緒に過ごす友だちはいても、映画や音楽を共有できる相手はいなかった。

  • 自分が好きそうだな〜って結構前から気になってた本!やっと読めたけど微妙だった、、
    あまり共感できる部分がなかったしわかりやすく今風な感じの言い回しを使ってる感が鼻についた

    8個の短編集
    で全てに色んな形で田舎で人気者の椎名がでてくる

    田舎で自分の立場になんとなく満足してない主人公たちと人気者の椎名
    題材は面白そうなのにどれも面白くなかったな

    特に最後の16歳で初体験をしようって決める女の子2人の話とか全く共感する部分なくて男が考える幻想の中のJKの会話みたいだなと思いながら読んだ

  •  YouTubeチャンネル「ほんタメ」で(ヨビノリ)たくみ&あかりん絶賛の紹介作品として読了。
     ファスト風土化した地方都市を舞台に、何でもあるけど何にもない土地から、本当に何でもある都会に憧れ、流行に憧れ、情報に憧れる。
     そんな話が、薄めのページ数の中に8編収録されている。
     共通する人物は登場するが、まったく独立した別々の物語で、どれもテーマはそんな感じ…。
     地方都市の、日常を切り取り、特別小説にするような事件も起こらなければ、当然解決もしない…そんな何もない描写が迎えを待つ退屈を表しているのか。

  • あんまり共感できなかった
    16歳で初体験したいとか、そんな思うかな、、

  • 地方ガール小説、というらしい。
    そこまで田舎出身でもなかったし、田舎大好きなのであまり共感できず。

  • 完全にこの本を読む層ではない気がしたけれど、面白かった。連作なので、話ごとの人のつながりや、部分が繋がっていく様が快感だった。

  • 田舎の閉塞感に息が詰まる。2つめまでよんだけど、あとは読むかどうか。
    →しんどかったので読みませんでした。

  • 楽しめなかった。
    今の私は題名の通りだと思う。

  • 人に薦められた本を読む第11冊目
    中学・高校時代の友人に薦められ。いわゆるロードサイドストーリーといわれている短編集。唯一全編を通じて登場する「椎名」は、地方に縛り付けられている登場人物達の羨望の的となるキャラクター。ただし、話が進む毎にそんな彼も、どこにでもある地方都市の風景の一部に過ぎない事が徐々に明かされていく。恐らく生まれ育った地方を打ち捨てて都会に出た誰もが、抉られる様な激しい痛みに身悶える一冊。自分も類に漏れず地方から都会に出たクチなので、登場人物達が身を浸す退屈の描写を読む度に、過去のフラッシュバックが襲いかかってきたし、またそれを無事脱出できたという優越感と、同時にいつでも同じ境遇に戻らざるを得ない可能性があるということにただひたすら怯えてしまった。これは地方出身者にオススメ、といっても現状に満足している人達じゃないと心臓に悪過ぎるかも。

    「私たちがすごかった栄光の話」一度都会に出たものの、疲れ果て地方に戻ってきた主人公。「やがて哀しき女の子」羨望の的だったクラスのアイドルも…。「地方都市のタラ・リピンスキー」ゲーセンで不毛な毎日を潰すゆうこの唯一の希望は。「君がどこにも行けないのは車持ってないから」惰性で好きでもない男と関係を続ける彼女は最後に。「アメリカ人とリセエンヌ」唯一の友人であるアメリカ人の友達のブレンダと。「東京、二十歳。」憧れの家庭教師と同じ生活を夢見、単身東京に上京した私。「ローファー娘は体なんか売らない」くたびれたオジサンに体を売る内に、本気で恋をするものの…。「16歳はセックスの齢」16歳で処女を捨てようと約束した友人が眠り病に侵されて。

著者プロフィール

山内マリコ(やまうち・まりこ):1980年富山県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒。2008年「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞し、12年『ここは退屈迎えに来て』でデビュー。主な著書に、『アズミ・ハルコは行方不明』『あのこは貴族』『選んだ孤独はよい孤独』『一心同体だった』『すべてのことはメッセージ小説ユーミン』などがある。『買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて』『山内マリコの美術館はひとりで行く派展』『The Young Women’s Handbook~女の子、どう生きる?~』など、エッセイも多く執筆。

「2024年 『結婚とわたし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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