プリズム (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344421929

感想・レビュー・書評

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  • 人間は非情で残忍。


  • ディレッタント=昔のヨーロッパでは画家や音楽家を育てるのは普通のことで貴族は芸術を愛して才能ある芸術家を育てることを自らの使命の一つにしていた。

    コロッキー=対象を素早く描画することまたはそうして描かれた絵そのもの

    模倣=自分で工夫して作り出すにではなく既にできているものを真似ること。

    解離性同一性障害▶︎幼少期の虐待(外傷的出来事)
    ストレス▶︎24人のビリーミリガン(刑法39条心神喪失者は罪に囚われない

    詐病=経済的社会的な利益の享受などを目的として病気であるかのように偽る詐偽行為。

    人は誰でもしたいことを我慢している。本当はやりたくてのやれないことはいっぱいある。大抵の人は我慢して生きている。その我慢しているということを含めてその性格だと思う。だからアルコールでそうした抑制の一部が外れたとしてもそれをもって本当の性格というのは違うと思う。

    プリズム=普段私たちが見ている光は色なんて見えないんだけど、プリズムを通すと屈折率の違いから虹のように様々な色に分かれる。人間の性格の性格も光のようなものかもしれない。お酒を飲んでいる時は、混ざっている性格が分離するかもしれない。

    ペルソナ=外面的な仮面。例えば男らしい、女らしい。本音と建前みたいなもので誰にでも他人に見せてる自分と本物の自分は違う。
    (みんな本音で話していたら人間社会や合コンが崩壊する)動物はペルソナはない。喰いたいときに喰う。殺したい時に殺す。▶︎人間には自我(意識)エス(無意識)がある。自我とエスを結びつける超自我。

    反動形成=抑圧した気持ちが現れないように正反対の行動をすること。(防衛機制)

    人の行動には理由がある
    (反動形成がずっと表にでていたらそれが本当の性格といううことになるのか)▶︎冷酷な人でも反動形成が続けばその人がどこから見ても優しい。

    人の行動には理由がある。

    人は誰にでも同じ顔を見せているわけではない。同じ人間が幾つものペルソナを持って瞬間的に使い分けている。

    サディズム(加虐性欲)=相手(動物を含む)を身体的・精神的に苦痛を与えたりすることによって性的快感を味わう。サディスト=サディズムの資源を具えた人間のこと。

    マゾヒズム(非虐性欲)=肉体的・精神的苦痛を与えたり羞恥心や屈辱感を誘導されることによって性的快感を味わうこと
    ※1人の人間がサディズムとマゾヒズムを併せ持っている状態(サドマゾヒズム)と言われる。
    フーグ=遁走とんそん。(自己を消し去る)

    とても学ぶことが多く興味があって(心理学)面白かったが物語としても驚く内容ではなかった。

  • 精神疾患について考えるきっかけになった

  • 永遠の0が面白かったので、同じ作者の本を購入。当たり。面白かった

  • 多重人格者の中の一人と恋愛に陥った女性の話。読み物として面白く読めた。不倫なのだけれど、夫との関係が希薄だったので罪悪感が無く読めたのかもしれない。幼児虐待が生み出した解離性同一性障害という精神疾患。今問題になっている小学生の女の子の虐待死と重なった。

  • 多重人格ものは複雑になることがあって、苦手意識が強かった。誰が誰だか分からなくなったり、リアリティに欠けて、受け入れられなかったり。
    この本はポイントとなる人を徐々に上手に絞って、置いてけぼりにならないように、丁寧に書かれているので、入りやすかった。
    映像化は難しそうだけど、挑戦してみたいという役者とか監督はいるかもな。

  •  

  • 複雑な感情描写に引き込まれます。
    多重人格者の中の、ひとつの人格に恋をした家庭教師の女性。
    好きになってはいけない相手に惹かれ、関わらないようにせねばと思いながらも連絡がないと苛立ったり葛藤したり…。

    多重人格になった原因は、幼い頃に受けた酷い虐待によるもので、虐待に耐えてきた人格の想いは切なく悲しいものでした。

    人間は誰しも、関わる相手により態度や人格を変えるペルソナがあり、誰もが多重人格者のようであるという記述、多重人格についてのわかりやすい解説など興味深い部分が多く考えさせられる作品。

  • 解離性同一性障害の話で、興味があったことから引き込まれるように読んでしまった。病を元に人格やアイデンティティについて考えさせられた。
    人は外見もそうですが、特に中身が好きだから人として好きだ、と感じる人が多いのでは?そんな人間の内面的な部分の大切さもこの本を通して感じられた。
    また、非常に続きが気になる本です。

  • 最初は別の人だと思わせて最後に多重人格でしたというオチかと思ったら、早い段階で多重人格ということが判明し読み進めようと思った。
    目の前で多重人格者を見たことがないが、この本を読んで聡子と一緒に接している気分になった。パズルのピースのようというのはその通りだろう。私たちのような"普通"の人は当たり前のように喜怒哀楽を持っている。多重人格者はその喜怒哀楽が分裂し、それぞれが手と足を持ち自由に動けるようになっただけ。ディズニーの映画「インサイド・ヘッド」のような感じだろう。良い部分も悪い部分も全て含めて人間であり、個性であり魅力である。

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「2022年 『橋下徹の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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