ペンギン鉄道なくしもの係 ((幻冬舎文庫))

著者 :
  • 幻冬舎
3.60
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本棚登録 : 697
レビュー : 93
  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344422056

作品紹介・あらすじ

電車での忘れ物を保管する遺失物保管所、通称・なくしもの係。そこにいるのはイケメン駅員となぜかペンギン。不思議なコンビに驚きつつも、訪れた人はなくしものとともに、自分の中に眠る忘れかけていた大事な気持ちを発見していく…。ペンギンの愛らしい様子に癒されながら、最後には前向きに生きる後押しをくれるハートウォーミング小説。

感想・レビュー・書評

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  • 読んでよかったです!
    この可愛いペンギンの表紙で、『ぶたぶた』さんを想像して手に取ったんですが、
    また違った意味で良かったです。

    大和北旅客鉄道波浜線遺失物保管所。通称「なくしもの係」
    そこで繰り広げられる、心に傷を負った人々の再生の物語。

    「なくしもの係」にいるのは、赤い髪をしたイケメン駅員・守保と、
    白いカチューシャをしたような頭のジェンツーペンギン。

    何といっても、ペンギンが可愛いのです。
    両手(フリッパー)でバランスを取りながら、えっちらおっちら。
    自分で電車に乗ってお散歩しては、ちゃんと帰ってきて。

    「ペンギンを飼ってるんですか?」との質問に、
    「というか、世話をさせてもらってます。」と答えた守保。
    最終章で明かされる、この返答の意味に泣けました。

    正直なところ、猫の遺骨を持ち歩いていた響子にも、
    夫に赤ちゃんができたと嘘をついた千繪にも、モヤモヤしっぱなしでした。
    でも、最終章で潤平をみつめるペンギンの、濁りのないつぶらな瞳を見ていたら、
    そんなモヤモヤも、すっと消え去りました。

    ヨチヨチと歩くペンギン。
    その一歩は小さいけれど、着実に前に進んでいる。
    時々立ち止まり、ゆっくりと周りの景色をながめては再び歩き出す。
    なんだかんだ言いながら、私も少しずつ前進できていたらいいなと思えました。

  • 初めて読んだ名取佐和子ー、非常にあたたかみのある作品でした。ペンギンが軸だからこそほんわかとした空気感が佇むんだろうな。
    失恋だったり、不登校だったり、親の不仲だったり、仮面夫婦だったり、病気だったり、息子の事故死だったり…。生きていると色々なことがあるけれどそれでも生きていかなくてはいけなくて、生きていたいと思わせる大事な人がいてくれて。
    ペンギン鉄道はそんなことを思い起こしてくれました。

  • なぜ、ペンギン?
    荒唐無稽な設定…と思いきや、最後に種明かしが‼︎
    そして、前章の纏めも入れてきっちり終わらせてくれた感じなので、細かい事は気にせずハッピーエンドを味わうことにします。

  • 少し癖があって、そのノリに最初はついていけずぐずぐずだらだら読んでしまったけど、一番最後の話が良かったな、と。わたしはペンギンが大好きでタイトルだけでこの本を手にしたんですけど、ペンギンの動きの描写が細かくてイメージしやすくニコニコしてしまいました。前向きな気持ちで読み始めた頃にこの本を読み終えてしまったので、続編とかだしてほしいなあ。

  • 本屋パトロールからの、図書館リクエスト。そして、あたり。
    なんやろう私、本屋パトロールから図書館で借りた本ではずれってないような気がする!? (*´▽`*)

    いやいや、買うと借りるではハードルが違うけどね! 失礼?

    面白かったです・・・。大変、大変面白かったです。
    もちろん初めて読んだ作家やったけれども、すいすい読んだな。
    ほんで、伏線がかなりあったので、途中で行ったり来たりを何度も繰り返した。

    たとえば、「ツシマザクラ」について、どこかで誰かがなんかいうてたな、と、思ってページを繰ったり。
    なくしもの係の守保のファーストネームをどこかで誰かにいうてたな、と、思ってページを繰ったり。

    読みながらちゃんと記憶してへんからこうなるんかしら(笑)?
    いやいや、そんな、全部を覚えてられるわけちゃうよね。ほんで、
    「あっ、このくだり、別のだれかが語ってた・・・」
    と、思ったら、先を読む手を止めて過去に戻れるのも、本のいいところやと思います!


    その守保さんのキャラクタだとか、そもそも「ペンギン鉄道」な、ファンタジックさが
    「きっとホワンとした恋愛仕立てに違いない」
    なんて読み始めたら、なんちゅうか猫の話のオチがきつかった(笑)。

    まじか。夢、なしか! と、ちょっと失笑したっちゅうかなんちゅうか。
    私も響子さん同様、運命を信じたくなるタイプやもんな。しょうがないか(笑)!

    しかし、そこに恋愛は生まれないのか</font>・・・と、苦笑いしちゃったわー。
    生まれたら生まれたで失笑するくせに、生まれなかったら生まれなかったで苦笑する(笑)。

    この一章を踏まえてやから、以降はそんな夢みたいな展開にならんのやろうなと思って読んだので、さほどダメージもなかったかな。

    いやいや、ゲンチャスの話はわりに前向きちゃうかなと思うけど、おでんをかぶってるしな・・・。笑
    そのくだり、いるか!? って思うけど、いるよな。いる。


    このくらいの夢とか、このくらいの理想とか。このくらいの挫折とか、このくらいの嘘って、他人にはなかなかいえないけどみんな抱えてるんちゃうかなあ。
    何気ない顔を装ってても、みんなわりといろいろ抱えてるんちゃうんかな。
    それでも「何気ない顔ができる」のは、自分にもいろいろあるから、他人のいろいろもさらっと流せるのかも。
    それを無関心というのかもしれへんけど、いやいや、そのくらいの距離感というか、線引きというか、は、ひじょうに大事なんやろうなあと思います。

    他人にどう思われるかよりも、自分がどうありたいかのほうが大事やもんね!

    (この小説はそういうテーマではないけども)か

    いやでも、「前向きに生きる後押しをくれる小説」って書いてあるな!

    ちゅうか、これ、「ハートウォーミング小説」って書かれてる!
    ええ!?
    確かにほっこりするかもしれへんけど・・・。ウォーミングって感じでは・・・ないかも・・・(笑)。
    ハートをウォーミングする前にまず自分と向き合わんとあかんっぽいよ。
    でも、みんながそうやって向き合ってる姿は、小説としては面白いけども・・・。

    最終章ではペンギンの存在も含めてすべての理由が明らかになって、また、ここまでの登場人物も勢ぞろいしたため(岩見さん・・・!)みんななくしものを引き取ったり預けたりしながら、がんばってはるなあ、と、わかったのはよかった。

    守保さんと潤平の出会いとか、名前のミスリードもよかった。
    ほんで、潤平さんがペンギンを置き去りにするくだりは不覚にも泣きそうになったよ・・・!
    潤平、ぜんっぜんいけ好かないおっさんなのに・・・!!

    (潤平なんかその親玉みたいなもんやけど)自分にいろいろなこだわりがあったり、素直になれなかったりするとほんまに生きにくそうやなあ。
    客観的に見たら、そのへんな意地を張りとおすよりも他人と交わるほうがよほど楽しいし、また、そのへんな意地がその人の世界も時間ももったいなくさせてるよなあ、と、思ってしまう。
    でも、当人もそれがわかっていても改善できひんねやろうね・・・。

    ここは、自分にも言い聞かせとこう。笑
    なんちゅうか、他人にこんなん思われたらいくらなんでも終わりやな。

    最近こういう「自分を振り返る」ちゅうテーマばかり目につくな。そういう時期か。

    (2016.03.06)

  • 気持ちが軽くなる素敵な一冊。
    あらすじ(背表紙より)
    電車での忘れ物を保管する遺失物保管所、通称・なくしもの係。そこにいるのはイケメン駅員となぜかペンギン。不思議なコンビに驚きつつも、訪れた人はなくしものとともに、自分の中に眠る忘れかけていた大事な気持ちを発見していく…。ペンギンの愛らしい様子に癒されながら、最後には前向きに生きる後押しをくれるハートウォーミング小説。

  • なくしもの係を訪れる4人となくしもの係とペンギンのお話。共感できるような、負の感情も描かれているが、4人それぞれそれを克服して前向きに変わっていくので、読んでいて自分も頑張ろうと前向きにさせてくれる物語でした。

  • ペンギンのことをキャラ化してあるけど、よく見てるんだなぁと思った。大学入試に使われたこともあるそう。ほんわり読める。

  • ペンギン好きゆえ手に取ったが、ペンギンがシュールなポジションで、まぁこれはこれで面白いかも。全体構成は王道ながら、個別の話では生々しい感情描写もされ共感を生むところもちらほら。キャラ立ちは弱いが、綺麗にまとまった小説という感じ。

  • スイートメモリーズはとにかく感動。
    何回読んでも泣けます。

    心がささくれてる時に読みたくなる本。
    ほっこりします。
    あったかい気持ちになります。

    それぞれの主人公が、それぞれの話に関わっていくのが、よかった。

    新幹線で読むためにジャケ買いした本でしたが、買って大正解でした。

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