大名やくざ (幻冬舎時代小説文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 137
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344422094

作品紹介・あらすじ

虎之助は大身旗本・有馬家の次期当主。ところが屋敷を一歩出れば着流しを大きくはだけて目つき鋭く、「若親分!」と方々から声が飛ぶ。じつはこの虎之助、侠客の大親分を祖父に持つ根っからのやくざだった-。敵との縄張り争い、主筋の藩の跡目騒動、次々と舞い込む難題に稀代の暴れん坊がはったりと剣戟で対峙する!痛快シリーズ第一弾。

感想・レビュー・書評

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  • 展開も早く、キレもよく、やくざ剣法も凄まじく……。
    五代将軍徳川綱吉の治世。
    やくざ丑蔵の孫で旗本三千五百石有馬家の嫡男・虎之助の活躍の物語です。
    芝一帯を縄張りにするやくざ丑蔵71才の娘・お辰の息子・虎之助は、大身旗本の嫡男としての顔と、やくざの若親分としての顔を使い分けています。旗本有馬家は、久留米藩21万石有馬家の縁戚です。大名有馬家の当主が、病弱のため本家へ急遽養子に入った虎之助は、当主の死により久留米藩藩主となります。
    ここに、大名の皮を被ったやくざが誕生する事となりました。

    【読後】
    わるじい秘剣帖……以来。数年ぶりに風野真知雄さんの本を読みます。
    破天荒な虎之助の動きが面白く、展開も早く、キレもよく、やくざ剣法も凄まじく、先が楽しみでなりません。
    第1作目は、やくざ虎之助が、大名になるまでが書かれています。第2作目から大名やくざの物語が始まると思われます。

    大名やくざシリーズの1作目
    2014.06発行。字の大きさは…小。2021.10.30~31読了。★★★☆☆
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    【バックナンバー】
    大名やくざシリーズのバックナンバーは、私の本棚より「タグ」→「タグの一覧を絞り込む」に「風野真知雄」と入力。または、その中から風野真知雄を探してください。そうすると著者風野真知雄さんの本が一覧表示されます。私は、本を登録するときには、著者名と登録した年(2021)で登録しています。※月末に読んだ本には、その月のベスト本を記入しています。登録時には、「タグ」に「月のまとめ」と入力しています。
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    【令和3年(2021年)10月に読んだ本】

    10月に読んだ本は、26冊です。
    何十年ぶりかで読んだ「樅ノ木は残った」は、読みごたえがありました。
    伊達騒動は、いままで「原田甲斐宗輔」を御家乗っ取りの悪臣として描いてきたものを、山本周五郎さんが江戸幕府による取り潰しから藩を守るために尽力した忠臣として描くなど、新しい解釈を加えています。いまの今村翔吾さんを見ているようです。
    なお、10月後半から本を読み感想を書く事に苦労しています。
    皆様の応援で10月も楽しく読書が出来ました。
    ありがとうございます(⌒-⌒)ニコニコ...

    今月のベスト本は、下記の6冊です。
    ★★★★★は、ありません。

    ★★★★☆は、下記の6冊です。
    樅ノ木は残った(上)  ――――――――――――――――― 著者/山本周五郎
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4101134642#
    樅ノ木は残った(中)  ――――――――――――――――― 著者/山本周五郎
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4101134650#
    樅ノ木は残った(下)  ――――――――――――――――― 著者/山本周五郎
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4101134669#
    新装版 続・レモンをお金にかえる法 ―――――――――― 著者/ルイズ・アームストロング
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4309243428#
    あしたの星ー日本橋牡丹堂菓子ばなしシリーズの8作目 ―― 著者/中島久枝
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4334792340#
    博士の愛した数式(大活字本シリーズ) ―――――――――  著者/小川洋子
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4101215235#
    ※令和2年(2020年)1月から、その月の最後に読んだ本に、その月のベスト本をのせています。

  • 久々に単純で痛快な時代小説を楽しみました。たまにはいい。
    武士は農民から年貢をカツアゲしてるようなもの!ヤクザと同じじゃないか!
    と主人公、水天宮の虎は言ってます

  • やくざが大名になっちゃったというのがシリーズ1巻めのお話で痛快で楽しい4編の連作短編。虎之助が魅力的で、次巻が楽しみです。

  • 面白かったです。
    虎之助は旗本の時期当主なのですが、母の実家は任侠一家。虎之助本人も武士よりやくざの方が性に合っているようです。そんな虎之助が火事の一件から藩主の跡目騒動に首をつっこみ、強引に跡取りの座に収まるという痛快な話でした。

  • 時代設定もなにもかも考えずにただ読む。
    いろいろ突っ込みたいところを目をつぶると面白いが、シリーズを読み続けようとは思わない。

  • お母さんが任侠で、お父さんはどこかの旗本。
    妾というかなんというか、昔の日本て鷹揚だなぁ。
    そんなワケで、旗本の五男坊という出自でありつつ、母親が仁義に生きている人だったため、育ちは芝の駕籠かきを営むやくざ一家。

    旗本の冷や飯食いが有馬家に入り婿しているところから物語は始まるのですが、
    あまり込み入った話は苦手なんで、ぼんやり読み進みました(笑)

    エンターテイメント時代小説ですね。
    勢いがあり、痛快です。しかし、簡単に人が死んじゃう。そこが☆-1です。

    さりとて、知恵と腕力(!)でひとまず大名になってしまった虎之助。
    武士の世界へ喧嘩を売るのでしょうか。
    今後が楽しみです。

  • 江戸で有名なやくざの孫が大名に。
    虎之助の威勢の良さがスカッとする。
    続きが早く読みたくなった。

  • 2016.9.18

  • きっかけ:風野さんの耳袋シリーズが好きだから
    感想:耳袋よりは軽い感じ
    耳袋の方が思い感じで好きだと感じたが、まだ1巻目なので読み続けていくと違うのかもしれない。
    主人公はやくざの一家で育っていて、カツアゲなどの悪いこともしていたが、頭もよく、強く、人間味のある魅力的な人物に描かれている。養子縁組で上り詰めていくが、大胆な計画と実行力がすばらしい。
    2巻目以降を楽しみに読み進めたい。

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著者プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『わるじい慈剣帖』(双葉文庫)、『姫は、三十一』(角川文庫)『大名やくざ』(幻冬舎時代小説文庫)、『占い同心 鬼堂民斎』(祥伝社文庫)などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帖』シリーズ(文春文庫)で第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』(KADOKAWA)で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」(宝島社)では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。絶大な実力と人気の時代小説家。本作は「潜入 味見方同心」シリーズの完結作。



「2023年 『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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