太陽は動かない (幻冬舎文庫)

著者 :
制作 : 522 
  • 幻冬舎
3.50
  • (29)
  • (88)
  • (98)
  • (19)
  • (4)
本棚登録 : 763
レビュー : 91
  • Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344422452

作品紹介・あらすじ

油田開発利権争いの渦中で起きた射殺事件。産業スパイ組織AN通信の鷹野一彦は、部下の田岡とその背後関係を探っていた。目的は機密情報を入手し高値で売り飛ばすこと。商売敵のデイビッドと謎の美女AYAKOが暗躍し、ウイグル過激派による爆破計画の噂もあるなか、田岡が何者かに拉致された。息詰まる情報戦の末に、巨万の富を得るのは誰か?産業スパイ"鷹野一彦"シリーズ第1弾!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「路」を読んで吉田修一の他の小説も読んでみたくなり、本屋で探して「太陽は動かない」を購入。(2012年4月単行本、2014年8月文庫本)
    「路」とは全く違うジャンルで産業スパイの鷹野一彦を主人公としてシリーズ化された第1作目らしい。日本でのスパイものなんて現実離れしていてどうかなって思ってたが、どんどん物語に引き込まれていき結果的には面白かった。
    中国の油田開発に韓国と日本の会社の利権絡みの争いとウィグル過激派が絡んだ殺人事件から物語は始まり、中国と日本の次世代太陽光発電の開発への主導権争いへとスパイ合戦は進む。
    日本のAN通信のエージェント鷹野一彦、部下の田岡亮一、韓国のエージェントデヴィット・キム、敵か味方か不明の 美女AYAKA、この4人が中心に物語は構成され、上海の雑技団の団長、ウイグル過激派の女、香港マフィアの銀行家や大学教授を名乗るCIAまで絡んでくる。そして日本の若き政治家五十嵐拓を鷹野の重要な駒として引き込み、中国の政局争いにまで発展させ、また途中007まがいのスリル満点の展開もあり結構楽しめる。
    終盤でプロローグのNHKのGNN構想の顛末がAN通信と関係してくることや鷹野一彦の生い立ちが語られる部分があり、これが第2作目へと繋がっていくのを知ると第2作目「森は知っている」も読みたくなった。

  • 産業スパイ鷹野は、太陽光発電の情報をめぐり、政治家、敵対スパイと戦う。日本の太陽光エネルギー政策は、そして鷹野の運命はいかに。面白いんだけれど、長かったなあ。『ウォーターゲーム』を先に読んでしまって…人物関係とかAN通信の詳細がわかり、ああ、そういうことなのね、とより深く楽しめた。無理かなあと思うところもある、愛情とか生きろとかメッセージあるけれど、深すぎずいいかもと思えるし、それ以上に、それぞれの思惑、アクション、飽きずに引き込まれた。盛り沢山すぎかなあという感もあり。二つに分けて、もう少しシリーズ化してほしいかなとも。とりあえず、次に読むのは『森は知っている』だ。

  • 産業スパイもの?二重、三重、そして目まぐるしく勢力図、スキームが変化する展開に、少しついて行けず。

    読み終わって、さて、このタイトルは何を意味するのか、想像力、理解力が足りないからか、残念ながらノーアイディア。

    小説の核になっている宇宙発電、地球へのマイクロ波送電、地上で受ける技術は、どこまで進んでいるのだろう。この小説が世に出た2012年から、8年経っている。

  • 産業スパイ組織AN通信の鷹野は,油田の開発利権や宇宙太陽光発電を巡り,韓国人スパイのデイビッド・キム、日本人AYAKOらと日本と中国,国をまたいだ息詰まる情報戦を展開する。最後に勝利するのは…。鷹野の生い立ちを描いた『森は生きている』からのこの作品,読む順序は正解だ。

  • 産業スパイ組織ANN通信の鷹野と部下の田岡には秘密があった。
    それは彼らの中に爆弾が埋め込まれており、一日のうちの正午に連絡が取れなければ爆破されるというもの。
    それほど彼らが取引する話は表には出てはいけないものばかりだった。
    そんな中、太陽光発電の新技術の情報を巡って2人は調査しだすも、そこには様々な試練が待ち受けていた!

    難しすぎてほとんど頭に入っていないので感想の書きようが…(^_^;)
    ただ、ラストの鷹野の幼少期の秘密は考えさせられるものがありました。
    正しいことが全てじゃない。
    本人が今幸せならそれでいい。

    名コンビ鷹野と田岡の戦いはこれからも続く。

  • いわゆるスパイ小説というか、国家間の諜報合戦というか、007の映画世界のような設定。
    太陽光発電を巡る新しい技術とその争奪戦は
    なかなか興味深いところはあるのだが、それに翻弄される主要人物たちのバックボーンがイマイチ不鮮明。
    それにしても、AYAKOって、峰不二子?(笑)

  • WOWOWドラマになる、ということで先に読み切りたかった。
    2012年の作品だが文庫で読んだ。
    太陽光パネルのテクノロジーに突っ込むことがなかったので少し理系の自分には物足りなかったが、ストーリー自体はとても楽しめた。
    最後の逆転劇から、これは映画やドラマに向いているな、と思う。
    様々な仕込みがあって、でも残り数ページでこの物語は終われるのか?と不安に駆られながら最終に。
    そういう意味では幾人かの登場人物の落としどころが知りたいという若干の不満はある。
    しかしそれを打ち消すだけの力強い内容だ。

  • なんかアクションもの読みたいな~と映画・ドラマ化の情報に惹かれて手にした一冊。日本・韓国・中国などアジアをガッツリ舞台に据え、日本の通信会社を隠れ蓑とした主役エージェント鷹野と田岡がエネルギー開発を巡って海外のスパイ?たちを相手に政治家も巻き込んで情報を武器に争う展開で、もちろん少々暴力描写があるけれど夢中になって読み終えた。エンタメアクション系の小説は私的に高野和明作品が最高峰なのだけれど吉田修一氏も追従する勢い(おまえ何様ですみません)。映像化、藤原竜也君はともかく竹内君は甘すぎると思うので公開されたら確認する所存でございます。

  • 本格的でかなりハードな産業スパイ小説。
    エネルギー開発がドル箱なのは間違いないので国家を巻き込んだ企業間競争が激しいのは分かりますが、正攻法の技術開発ではなくここまでの情報戦と駆引きとなれば小説としては面白いけれどリアリティが感じられないかも。
    森は知っているで登場した鷹野少年が、一足飛びにベテランのスパイになって登場するので、その間の成長を描いた作品を読みたいです。

  • う~ん、なんなんだ。話が飛躍しすぎかな。

全91件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

吉田 修一(よしだ しゅういち)
1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業後、スイミングスクールのインストラクターのアルバイトなどを経験。1997年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作は第117回芥川龍之介賞候補にもなった。2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞を同年「パーク・ライフ」で第127回芥川龍之介賞、2007年『悪人』で第61回毎日出版文化賞及び第34回大佛次郎賞、2010年『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞、2019年『国宝』で第14回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。2016年には芥川龍之介賞選考委員に就任している。その他の代表作に、2014年刊行、本屋大賞ノミネート作の『怒り』。2016年に映画化され、数々の映画賞を受賞。

吉田修一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
伊坂幸太郎
ピエール ルメー...
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印

太陽は動かない (幻冬舎文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×