• Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344423060

作品紹介・あらすじ

まだ恋を知らない少女、昔の彼と偶然再会した人妻、彼氏に浮気されたOL、婚約破棄された女…。彼女たちが下した決断と新たな一歩とは?実らなかった恋、伝えられなかった言葉、人には言えない秘密。誰もが持っている、決して忘れられない"あのとき"が、ここにある。ラブソングより心に沁みる、人気女性作家8名が奏でる珠玉の恋愛小説集。

感想・レビュー・書評

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  • とくに好きだったのは、「雨宿りの歌」「1996年のヒッピー」「ふたりのものは、みんな燃やして」の三作。

    「雨宿りの歌」
    主人公の受けた傷がものすごい現実味で迫ってきて、実際の自分の経験かと錯覚しそうになった。あさのあつこさんの小説を読むのは中学生以来だったけど、物語と思えない、すべて「自分のこと」になる感じを昔と同じように味わえて嬉しかった。他の小説もまた読みたい。

    「1996年のヒッピー」
    認められたい、評価されたい欲求であふれてるのに、土俵に上がる自信はない。
    だから特別な人に認められてる自分は特別、という理論にすがりつく。
    振り返ると恥ずかしい思いあがりかもしれないけど、そんな時期のかけがえのなさはほんものだと思うので、丸ごと認めて大切にできたらいいなと、これまた自分のこととごっちゃになりつつ感じた。

    「ふたりのものは、みんな燃やして」
    なんとなく薄もやのかかったような世界。
    国も時代も分からないまま、描かれているのはほんの一場面ずつ。
    状況が変わったり、問題が解決したりとかはないけど、それでもレネやイヴァン、メルヴィン寮の女の子たち、ムーアがそれぞれに生きてるっていうのを目撃しただけで、救われた気持ちになった。
    不思議な感覚。

  • あの頃あんなにも心焦がした想い、熱い情熱もぐずぐずとした羞恥も、時を経てさらさらとした欠片となった。流行の甘く切ないラブソングも、今や過去の出来事として懐かしく思い出す。8人の女流作家による音楽をテーマにしたアンソロジーです。一度は目にしたことがある作家ばかり、色も形も味も異なるチョコレートの詰め合わせのようです。

  • 青山七恵と川上未映子が読みたくて。
    この二人が入っているアンソロジーもそうそうないし。

    なんだろう、ざわざわ、モヤモヤした感覚。恋愛というよりは 広義の 愛、ラブをテーマに音楽と絡めた物語たち。友情や子に対するものであったり。女たちのさまざまな愛のカタチ。結構シビアな話が多い。

    「ラブソングに飽きたら」読めば癒される、という作品集ではないです。甘々な恋愛を求めるのも違います…全体的に暗い雰囲気のものが多いかも。
    音楽にシンクロする彼女たちの生き方。
    その彼女たちに自分もシンクロ。
    ジャズあり、クラシックあり、J-popにpops、懐かしい時代と音楽、郷愁感とアンバランス。

    そう考えると、川上未映子は…なぜこの作品群なのかちょっと不明。。。
    川上未映子、短編3つ。
    『マリーの愛の証明』に雰囲気が似ているなと思っていたら、3つめのお話『ヴリーランの愛の証明』がまさにそのものだった。「ヴリーラン」が改題されて「マリー」。
    『イヴァンの寝室』がフツーの話だったけれど良かった。(子どもが生まれたばかりなのに 夫に愛人がいる時点で全然フツーじゃないか。でも、話自体はフツー⋯)

    青山七恵『山の上の春子』の他、山内マリコ『超遅咲きDJの華麗なるセットリスト』、あさのあつこ『雨宿りの歌』、吉川トリコ『1996年のヒッピー』が好み。
    吉川さん、時代も音楽も映画もドンピシャだったので自分自身の「あの頃」を思いながら読んだ。痛かった。

  • 色んな方の作品が読めてよかった。最後のはちょっと読みにくかったかな。。

  • 17/06/14 (45)
    ふつうの恋愛ものじゃないのは本のタイトルのとおりなんだけど、なんかやだなあていう嫌悪感な話が多かった。
    川上未映子さんの『ふたりのものは、みんな燃やして』が読めてよかった。

    以下引用はどちらも川上さんのから。

    ・P324
    思い出って、ほら、誰のものでもないからさ。

    ・P329
    だから、わたしがあなたを愛していたかどうか証明することはできないけれど、いま誰かが誰かを愛していないからといって、いま自分が誰かを愛していないからといって、そしていま自分が誰かに愛されていないからといって、それを悲しく感じる必要はないのかもしれない。淋しく思う必要は、もうないのかもしれない。だって、その大きくて完全な愛がどこかにあることと、それがいまの自分たちに関係しているかどうかってことは、まったくべつのことだから。自分たちのそばにいま愛がないからって、愛そのものが存在しないというわけじゃない、

  • 音楽にまつわる物語どれも個性があって面白かった。
    雨宿りの歌が特によかった。

  • 超遅咲きDJ の華麗なるセットリスト全史/山内マリコ

    1996年のヒッピー/吉川トリコ

  • 人気女性作家8名が奏でる珠玉の恋愛小説集。
    特に印象的だったのが、あさのあつこさんの「雨宿りの歌」でした。

  • 音楽をテーマにしたアンソロジー。
    好きな作家の加藤千恵さんが筆者の中に入っていたので手に取りました。

    ラブソングとタイトルに入ってますが
    それぞれの短編はラブソング以外の曲もテーマになっています。
    実在する曲が使われていたり
    架空の曲だったりもしたけど

    加藤さんの『約束のまだ途中』と
    あさのあつこさんの『雨宿りの歌』がよかったな。


    加藤さんの作品は、結婚する親友(小学生からの仲良し)との思い出の曲を中心としたストーリー。
    自分の状況と結構かぶるところがあり、かなり共感出来ました。

    あさのあつこさんの作品は、少しミステリーっぽい側面もあるんだけど、小学生の時にある事件に遭遇し雨にトラウマを抱えている女性の話。
    最後の真相が解明された時のすっきり感と運命としかいえない展開もなんだかよかったです。

  • 恋愛と音楽を絡めたアンソロジー。切なかったり、元気を貰えたり、不思議な話だったり…そんな8つの作品が収録されている。好きな作家ばかりだったので、読むのは楽しかった。どの作家もその作家らしい特色が出ていた印象。椰月美智子の作品が読んでいて1番印象に残った。

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著者プロフィール

1983年北海道生まれ。立教大学文学部卒業。2001年、歌集『ハッピーアイスクリーム』で高校生の時にデビュー。著書に『ハニービターハニー』『点をつなぐ』『アンバランス』『ラジオラジオラジオ!』『いびつな夜に』など。

「2018年 『消えていく日に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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