ラブソングに飽きたら (幻冬舎文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344423060

感想・レビュー・書評

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  • 音楽をテーマにしたアンソロジー。
    好きな作家の加藤千恵さんが筆者の中に入っていたので手に取りました。

    ラブソングとタイトルに入ってますが
    それぞれの短編はラブソング以外の曲もテーマになっています。
    実在する曲が使われていたり
    架空の曲だったりもしたけど

    加藤さんの『約束のまだ途中』と
    あさのあつこさんの『雨宿りの歌』がよかったな。


    加藤さんの作品は、結婚する親友(小学生からの仲良し)との思い出の曲を中心としたストーリー。
    自分の状況と結構かぶるところがあり、かなり共感出来ました。

    あさのあつこさんの作品は、少しミステリーっぽい側面もあるんだけど、小学生の時にある事件に遭遇し雨にトラウマを抱えている女性の話。
    最後の真相が解明された時のすっきり感と運命としかいえない展開もなんだかよかったです。

  • 恋愛と音楽を絡めたアンソロジー。切なかったり、元気を貰えたり、不思議な話だったり…そんな8つの作品が収録されている。好きな作家ばかりだったので、読むのは楽しかった。どの作家もその作家らしい特色が出ていた印象。椰月美智子の作品が読んでいて1番印象に残った。

  • 加藤千恵が目当てで読みましたが、微妙でした。
    友情より若い男女のありきたりな恋愛を書いて欲しいんだよ〜。

    初読で面白かったのは、椰月美智子さんの作品。
    不倫ものだけど、ドロドロしてるわけじゃなく爽やかに読めるというか。
    まぁ不倫なんだから爽やかでもないのですが…。

    吉川トリコさんは毛嫌いしてたけど、久しぶりに読んだら結構良かったです。
    それにしても、こういう若気の至りキチガイ男女の話しか書けないのか。

    短編集としては、どれもテーマに沿ってないような気がするしいまいちでした。

  • おもしろい!と
    思える作品がなくて残念・・・。

  • 恋愛ものに音楽を掛け合わせたアンソロジー。全体的には恋愛要素がやや強く、音楽も存在感を出していた。8名の作家さんのうち、半数は初読。良かった作品は、加藤千恵さん、山内マリコさん、青山七恵さん、川上未映子さんの作品。加藤千恵さんの話は優しい感じの読後感。山内マリコさんの話は女性が高齢にしてDJに挑戦する向上心の高さ、音楽の変遷が印象的で良かった。青山七恵さんの話はみなとと春子の未来に期待を持たせたい読後。川上未映子さんの話は世界観が良い。Lilyさんの話は、ギラギラ感があって暑苦しさが残り、いまひとつ。

  • 音楽(と恋?)をテーマにした女性作家のアンソロジー。

    いいなぁと思った作品と、数ページ読んで、これはもういいわとなる作品に別れてしまった。たぶんに、私の趣味によるものだろうけど。

    一番いいなと思ったのは、山内マリコさんの作品。作中で取り上げられる音楽と時の移り変わりになじみがあるせいもあるけど、パッチワークのように、音楽をつないだDJが聞こえてくるような気がした。

    椰月美智子さんとあさのあつこさんの作品も、対極にあるようなお話だけど、どっちも好き、かな。

  • 約束のまだ途中…加藤千恵作。この著者の3作目に読んだ作品。女の友情の結びつきは固い。
    デイドリームオブクリスマス…梛月美智子作。年齢差があるほどそれを意識のしないように必死になるのだろうか。結構味わい深かった。
    超遅咲き…山内マリコ作。人が生涯でなし得ることなんてわずか。何歳になってもやりたいことがあるというのは素晴らしい。
    雨宿りの歌…あさのあつこ作。老婆は二人を結びつけることを使命にした。孤独死はこれから深刻な社会問題になるのだろう。
    一点突破…LILY作。文章がコテコテして暑苦しく、内容が頭に入ってこなかった。
    山の上の春子…青山七恵作。セックスの回数で愛の深さが測れるなら言葉は不要だしレイプも許される。
    1996年のヒッピー…吉川トリコ作。最低な男に惹かれる女はそんな可哀想な自分に酔っているだけなのかな。
    ふたりのものは、みんな燃やして…川上未映子作。何ともつかみどころのない話だった。

  • お気に入りの吉川トリコさんを一番先に、読んだことのある作家さんから順番に。
    吉川さんのキャラクターのヒリヒリ感に切ない感傷をまた呼び起こされた。やっぱり好き。
    川上さん、青山さん、さすがの筆致。独特の世界。
    川上さんのは登場人物が外国人設定だからだけじゃなくて、外国文学の香りが漂った。なんでだろう。拘りの強いキャラクターだからかな。
    加藤千恵さん「約束のまだ途中」優しい物語。女の友情なんて、って終わるやつじゃなくてホッとした。そんなの嘘っぽい、でもなく、そういう気持ち分かるし、そういうのいいなぁっていう納得させられた終わり方だった。
    山内マリコさんも初読作家さんだったけれど、面白かった。そうか、DJはいい感じに曲を繋ぐのが仕事なのか、知らなかった(笑
    LiLyさんも初読作家さん。ところどころハッとする言葉やシチュエーションがあってなかなか良かったです(あたし何様)
    ラブソングを熱心に聴いている頃って女友達とはしゃいでいる時だったな、と読後気付いた。

  • 今旬な女性作家たちが競演したアンソロジー。加藤千恵、山内マリコ、青山七恵、吉川トリコなど大好きな作家さんがたっくさん。お気に入りは山内マリコ。この人の小説はしばらく読み続けていきたい。

  • 913.68

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著者プロフィール

1983年、北海道生まれ。歌人・小説家。立教大学文学部日本文学科卒業。2001年、短歌集『ハッピーアイスクリーム』で高校生歌人としてデビュー。2009年、『ハニー ビター ハニー』で小説家としてデビュー。その他、詩やエッセイなど様々な分野で活躍。著書に『あかねさす――新古今恋物語』『真夜中の果物』『こぼれ落ちて季節は』『この街でわたしたちは』『消えていく日に』『そして旅にいる』『マッチング!』などがある。

「2023年 『この場所であなたの名前を呼んだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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