- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344423664
作品紹介・あらすじ
現代日本の社会通念を挑発する作風で絶大な支持を受ける天才美術家、会田誠。奇抜な発想の裏にあるアーティストの日常と思考とは?なぜかCM俳優となった中国での出来事、ジャージだけで過ごした藝大時代の狙い、美術家を目指す若者へのアドバイス-。遺書を残すかのように自らの細部までさらけ出した名文の数々。笑えて深いエッセイ集。
感想・レビュー・書評
-
世界的な現代芸術家・会田誠さんのエッセイ集。特に「北京で憂国」と「オマエは大学には行くな!」のお話が印象的でした。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
会田誠さんの頭の中。
文章がおもしろい。
日本画への熱い想いが綴られていたのが少し意外で印象的。会田さんの作品も「日本のイラスト」的要素があるからなのか。。
少し前の本なので、今の頭の中も拝見したくなりました。 -
現代芸術家、会田誠によるエッセイ集だが、冒頭からして最高に面白い。なにせ、公開制作をするために滞在していた北京で胡散臭い健康グッズ(日本の火山岩から抽出した成分を使った湿布でリウマチを完治させる!)を紹介するCMに出演する話なのだから。それもその健康食品の開発者である怪しげな日本人の博士という体で、適当な日本語を話し、それらしく威厳を見せながら商品の説明をさせられるわけで、全てがハチャメチャで面白すぎる。
そんな芸術に全く関係ない話から、大阪の美術館でおばちゃん方を前に公開制作させられる苦痛、傑作『戦争画 RETURNS』に関するあれこれ、など、会田誠の文章力の高さと面白いエピソードの数々を楽しめる。タイトルも素晴らしい。 -
真面目で真っ当で教養に溢れていて、作品とのギャップに驚いた、大ファンになった。
-
2016/9/9 37
-
貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784344423664 -
現代美術家の会田誠さんのエッセイ。「特殊な人」と思われがちな現代美術家が、日々をどう生きて、何を考えて作品を作っているのかが垣間見えて面白い。美術家は人間性が特殊なわけではなく、感受性と表現力が特殊なだけなんだな。表紙になっている「灰色の山」という、サラリーマンの死体が積み上がった絵は、自分がとても好きな小泉八雲の「破片」という話を具現化したもののように思えて、そこまでネガティブな印象を持たなかった。
-
好きです。会田誠。
編集者によるあとがきに、彼の魅力が詰まっています。
『誰でも享受できる馬鹿さとエロさと面白さと訳の分からなさと不可思議さと。美術作品と等価な会田さんの文章、面白くないはずがないですよ〜』
それにプラス。
会田誠の文章には「愛」がある。 -
うーん。まあまぁ。前作(カリコリせんとや生まれけむ)のほうがずっと面白かったな。
-
現代美術と、その周辺に纏わることについて書かれたエッセイです。
先人たちがいろんなことをやりつくして、もうこれ以上やるべきことがないと思われる状況の中で、さらに新しい表現法を見出さなくてはならないという苦悩と葛藤は、美術家だけではなく、音楽や文学など、あらゆる表現者に共通のことだと思います。たとえ運よく新しい表現を成し得たとしても、それが100年後、500年後に作品として残るか、あるいは語り継がれていなければ意味がないような気もします。そんなタイヘンな仕事だから、生涯身を捧げても、むくわれない人の方が圧倒的に多いはずです。私たちの文化は、そういう人たちの骸の上に築かれているのかもしれません。現代美術はわかりにくいという意見をよく耳にしますが、そんなのは当たり前で、表現が時代を先取りしていて時代が追いついていないうえに、ひとりよがりで価値のないものまで混在しているからってことでしょッ。〝アーチストとは、お気楽な仕事に違いないが、わがままがやれる局面で、ちゃんとわがままがやれないと減点になる〟という一文がありますが、凡人とゲージツ家の差って、きっとそういうところにあるのだろうと思います。でも、産みの苦しみを味わっている人より、鑑賞する側の方が、ずっとお気楽なんじゃないかと思いますが・・・。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2