給食のおにいさん 受験 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 622
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344423695

作品紹介・あらすじ

夢を叶えるためホテルで働き始めた宗だったが、一流の味を学校に提供する「ホテル給食」課に配属される。渋々向かった女子校で彼を待っていたのは、舌の肥えた我がままなお嬢様ばかり。豪華な給食にも「太る!」と全く手をつけない。元給食のお兄さんのプライドに懸けて、宗は彼女達のお腹を心を満たすことができるのか。大人気シリーズ、第四弾!

感想・レビュー・書評

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  • お前ら、口開けて待ってろ!
    給食のお兄さんが帰って来た───。

    佐々目と子犬顔の毛利に、また会えたのが嬉しくて、わくわくして読み始めた。
    でも、さほど引き込まれなかったのはなぜなんだろう…

    舞台は白蘭女子学院中学校。
    年間給食費15万円、オシャレで豪華なホテル給食を、お嬢様たちは嫌だとおっしゃる。
    私にしてみれば、給食を残してもいいというだけで羨ましい限りですが…。

    彼女たちに美味しく給食をたべてもらうため、残菜率を少しでも下げるため、奮闘する佐々目と毛利。
    愛情ゆえか、指導するシスターの入江は、生徒たちばかりか彼らにも厳しい。

    「ダイエット異食症」というものを初めて知りました。
    食べることは生きることと同じ。
    でも、彼女たちにとって、お腹いっぱい食べることは罪悪感を伴う行為。
    経済的にも恵まれて、なにより健康であるのに、彼女たちの心の闇は深い。

    相手を変えることは難しい。
    それができないのなら、自分が変わればいい。
    そうすれば周囲も変わってくれるはず。

    そうは言っても、なかなか難しい…です。

  • シリーズ読破中!!4作目も一気に読んでしまった!小学校を卒業してほっと一安心かと思いきや、新しい職場でまた新たな給食への挑戦!
    給食のおにいさんだから給食でないと意味ないけれどもw

    今度は中学校、しかも女子中という未知の戦場へ!このごろの女子なんて何考えてるのか分からないよね、同じ女子としても思うところあるもん!

    というかあの入江先生の無敵さ加減が半端なくて、いつも以上にささめを応援してしまった巻でしたー!

  • 「卒業」で大団円を迎えたと思っていたので、まさかの続編に驚き。

    舞台はミッション系の女子中学。気難しい年代の女子を相手に佐々目も毛利も手を焼きます。三巻までの小学生よりも、反抗的な上に妙な連帯感を持っているので、ときに理不尽に思えるほどの仕打ちの数々にやや気が滅入ります。

    それでも状況を打開しようと試行錯誤する佐々目……という構成はこれまでと同じで、綺麗に完結したと思われたのに、続きを書く必要あったのかな? と疑問に思ったりしました。

    ただ、中学女子だからこその悩みや「異食症」という聞きなれない事例という要素に触れることができた点はよかったです。佐々目ではなく、新キャラによる新シリーズとして描かれていたら印象が違ったかも?(素人考えですが……)

  • 小学校が3作だったのなら、今回の新しい登場人物をもっと掘り下げて、中学校もそれくらいで書いてほしかった。

  • まさか、続編が出るとは…。自分の店を持つ夢を実現させるため、ついにホテルに就職した佐々目。ところが、ホテル給食を実施している超・お嬢様学校の給食室に派遣される事に…そして、毛利との偶然の再会。女子生徒だけの閉鎖された空間、堅物のシスターという、慣れない環境の中、一向に減らない残菜率と格闘する佐々目達。学生と心を通わせる事が出来るのか?ホテル給食を存続させることができるのか?前作よりも、生徒の悩みも、イベントなどの盛り上がりも、ちょっとボヤけていて残念…

  • 背ラベル:913.6-エ-4

  • お嬢様たちや先生の感じが悪くて、給食以前に話に入っていけなかった。
    前巻までのネグレクトや給食費未払いの生きる為に食べる子供と、お金持ちで思春期やファッションで食べたくない女子中学生では給食の意味も変わってくる。
    ホテル給食存続をかけての工夫と無理強いで給食を食べさせて、生徒の心が解放されたってなんだかなぁと思いました。
    若竹小学校の子供たちの「ささめー」って明るい呼び声が懐かしい。

  • 「1章 ドレスコード」
    お嬢様だからこそ。
    そういう年頃なのもあるだろうが、学校の雰囲気や上下関係など色んな事が重なった結果なのかもしれないな。
    最低限のマナーは重要だろうが、楽しむこともできなければ退屈で苦痛な時間だろう。

    「2章 オーダー」
    変わることのない。
    タチの悪い者に絡まれているところを、手段は強引で恐怖の上塗りだったとしても後日に礼はないのだろうか。
    求められている物を出すのは重要だが、従ってばかりでダメなら改革も必要なのでは。

    「3章 ゲスト」
    食べてもらうため。
    皆が気になる者がプロデュースしたから受け入れられただけで、普段通り出していれば変わらなかったろうな。
    何が大切かと問われたら答えられないが、何よりも大事なのは食べてもらうことだろ。

    「4章 テーブル」
    求められていた事。
    歓迎されていないと分かっていたからこそ、自分達だけで全てを考えていたから基礎ができなかったのかもな。
    皆が望む姿になる事も時には大切かもしれないが、自分を殺したら意味がないだろう。

  • 裏側では給食のお兄さんたちが頑張って給食を食べてもらおうと苦労してるのに、それを理解しないワガママなお嬢様やシスターに腹が立った。

  • 給食の裏側は生徒のために思考錯誤してくれているという話だった

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著者プロフィール

東京生まれ。1996年、脚本家デビュー。1999年、テレビドラマ「入道雲は白 夏の空は青」で第16回ATP賞ドラマ部門最優秀賞を受賞。2013年、『給食のおにいさん』で小説家としてデビュー。同作はシリーズ化されている。他著に、『キッチン・ブルー』『イメコン』『バー極楽』など。

「2020年 『二人がいた食卓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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