ストーリー・セラー (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.70
  • (232)
  • (446)
  • (342)
  • (73)
  • (27)
本棚登録 : 4750
レビュー : 365
  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344424135

作品紹介・あらすじ

妻の病名は、致死性脳劣化症候群。複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至る不治の病。生きたければ、作家という仕事を辞めるしかない。医師に宣告された夫は妻に言った。「どんなひどいことになっても俺がいる。だから家に帰ろう」。妻は小説を書かない人生を選べるのか。極限に追い詰められた夫婦を描く、心震えるストーリー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 入れ子の構造のお話が二つ重なるマトリョーシカなストーリーに
    ?マークが頭の中でぐるぐると渦巻いてしまって、どこでどう繋がっていくのか
    とっても気になるのだけれど、気にしだすと余計こんがらがってしまうので
    考えるのはやめにしました。(笑)

    "side A"と"side B"の二つは登場人物の立場がまるきり逆になった対のお話で
    AとBのお話は、二つ合わせて一つのお話(?)でした。ん~やっぱりわかりづらい...。

    余命のある残りの人生をどう生きるかを決めるのは
    誰でもない、この自分自身でありたいと思う。力強く切にそう願う。
    それが家族の誰かであっても、そうして欲しいしそうさせてあげたいと思う。
    そしてそれがどんな道になろうとも、最後まで寄り添える家族でありたいと思う..。

    そんなことを心強く思いかみしめながら読み終えました。

  • 有川さんの作品は、登場人物の心の描写がとてもリアルで、感情移入しやすい。なので、Side A が終わったときには、ドガーンと沈んだ気分にさせられる。か、、か、、、悲しすぎるって、、ぐすん、、、 で、Side B にはいる。あれっ。。あれれ。。。そういうことなの?あぁ Side A というのは、主人公が温めていたあの話だったのか、、と落ち着いて Side B にはいる。もうひっかからないぞと、、、、ううっ でもやっぱり悲しじゃないか、、うううっ でもこれ小説の中の小説だよね。。と思ったら、、あらら、最後は現実とごっちゃに、、

    非常に作品としての構成が面白い!おもいっきり感情移入させながら、読者を振り回す。やられたなぁと思ったら、またやられる、、夢の中で夢を見ていて、目が覚めたら夢だった、と思ったら現実だった、、みたいな、唸らせるうまい構成です。こんな小説の作り方あったのかぁ、と思ってしまいました。

    最後はやっぱり切ないですねぇ。胸がキューってなる感じ。ため息がでてしまう。。この余韻どうしたらいいのやら。。ひょっとしてこれは有川さんと夫の話もふくまれているのではないかと、小説の中の小説と、小説の中の現実と、本当の現実がごったになる、非常に面白い小説でした。

    • みどりさん
      初めまして。
      私は有川浩さんのコッテコテも恋愛作品が大好きなのですが、男性もこんな風に切なくなりながら読んでいる方がいらっしゃるんだぁ!!と...
      初めまして。
      私は有川浩さんのコッテコテも恋愛作品が大好きなのですが、男性もこんな風に切なくなりながら読んでいる方がいらっしゃるんだぁ!!と思ったらとても暖かい気持ちになりました(o^^o) 「うぅううっ」ですよね、ほんとに 笑
      嬉しくて思わずコメントしてしまいました。
      2019/05/21
    • kanegon69 さん
      みどりさん、こんにちは! 有川さんのベタ甘、大好きですよ! 中年オヤジでも、一気に若い頃に脳内でタイムスリップして、楽しめます。私らの世代で...
      みどりさん、こんにちは! 有川さんのベタ甘、大好きですよ! 中年オヤジでも、一気に若い頃に脳内でタイムスリップして、楽しめます。私らの世代では男性の方がロマンティックや気もしますが、^_^ これからもよろしくお願いします!
      2019/05/21
  • 結婚式でよくある誓いの言葉。
    「その健やかなるときも、病めるときも、富めるときも、貧しきときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」
    主人公は小説家である妻とその夫。
    SideAでは妻が病気となり、SideBでは夫が病気となる。
    ともに死を覚悟しなければならない病で、彼らは悩み、苦しみ、互いを気遣い、労わりあう。
    そしてひとつの結論をだすのだけれど・・・。
    まったく違う人生を歩んできた二人が出会い、愛し合い、結婚する。
    親よりも、友人よりも、ありのままの自分を理解してくれる存在。
    大きな幸せを感じる必要はない。
    ほんのちょっとしたことが幸せだと感じられる日々を過ごせるなら・・・。
    一緒に笑える人がいる。
    一緒に泣ける人がいる。
    それって奇跡のような出逢いなのだと思う。
    この物語には哀しみや切なさ、苦しみや辛さが詰まっている。
    でも、根底に流れていたのは優しさとあたたかさだった。


  • 読書初心者の私でも、この人の本はある程度読んだし好き、
    と思える作家さんのベストセラー作品の一つ。

    初め読み出しに"思考すればするほど寿命が短くなる病気"と書いてあって、最初の感想は正直「??」。
    どんな物語が始まるんだ?ではなく、これ面白いのか?と若干疑った。とりあえず読み続けてみると最初の感想は嘘みたいに物語に入り込めた。すごい。。

    特に私はB sideのお話が好き。より共感できた。
    妻にワガママを言って欲しい病人の夫と、
    そんな夫に迷惑をかけたくない妻。愛の形って色々あるなあ。
    ただ、お互いにとても想いあっていたしそれが純粋に素敵だった。
    大切な人が死ぬって知ったら、
    きっと悲しみだけじゃなくて、怒りも込み上げてくるよね。
    そんなリアルな感情が散りばめられた一冊。

    尊敬する先生に心をきれいにする小説を読みなさい
    と言われたけど一冊そんな本に出会えました。

  • A,Bどちらも素敵なストーリー。感動しました。読みやすく、頭の中で物語がはっきりと流れていくので止めることが出来ず一気読みでした。
    実話かどうかも気になりますが...著者の他の作品をもっと読みたいと思いました。

  • Side:Aが、やがて夫になる同僚に、類稀な小説家の才能を見出され流行作家になった女性が、不治の病を宣告される物語。
    一方、Side:Bは、反対に夫が、交通事故の後不治の病が見つかる話。
    夫婦愛を描いたストーリーだが、小説の中でどこからがフィクションで、どこまでがノンフィクションなのか、戸惑ってしまう。
    書中、「作家殺すにゃ刃物はいらぬ、甘い言葉があればいい。」これって、作家の本音?

  • だいぶ長い間、積本されていたなかの1冊。
    なんとなくクリスマスまでに軽く読みたいなと思って読んだけれど、軽くはなかった。重いということもないのだけれど。。。

    ~作品紹介~
    妻の病名は、致死性脳劣化症候群。複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至る不治の病。生きたければ、作家という仕事を辞めるしかない。医師に宣告された夫は妻に言った。「どんなひどいことになっても俺がいる。だから家に帰ろう」。妻は小説を書かない人生を選べるのか。極限に追い詰められた夫婦を描く、心震えるストーリー。

    仲良しでとても素敵きな夫婦のお話。
    Side Aでは妻が、Side Bでは夫が死を宣告される。
    余命をどう生きるか。
    自分たちならではの生き方を模索しながらお互いを想い、限りある時間を大切に生きてゆく。

    誰しも与えられた時間は永遠ではない。
    わかってはいるけれど、なんとなくいつまでも続くような気持ちで毎日を過ごしてしまっている。
    限りある自分の人生をどう生きるか、考えるきっかけになるかもしれない。

    「死」をテーマにはしているけれど、そこはさすがの有川浩先生!
    夫婦の甘々感と独特な言い回しのセリフにニヤケてしまった。
    更に中編の二本立てというちょっと変わった収録がうまくいきている。

    この本の良さはやはり読んでみて感じてほしいな。
    かるく読めてしまうページ数です。読みやすいのでサクサクよめちゃいます。
    ただし人前では読まないほうが良いかも・・・。

    時間をあけて再読したいなと思う。

    自分の人生も大切な人の人生もその時間は永遠ではないから、大切に生きたい。

    • 大野弘紀さん
      ああ、そういえば
      と思い出すかのように

      人生って、大切なものだったのだと、
      思い出させてくれますね。
      ああ、そういえば
      と思い出すかのように

      人生って、大切なものだったのだと、
      思い出させてくれますね。
      2020/01/03
    • 彩花さん
      大野さん、コメントありがとうございます♪

      そうですね。
      押し付けがましいのではなく、自分の中にある思いを引き出してくれるような作品で...
      大野さん、コメントありがとうございます♪

      そうですね。
      押し付けがましいのではなく、自分の中にある思いを引き出してくれるような作品ですね。
      2020/01/03
  • 一気に読みきった。カフェで読みたいと思って、書店で購入。書店でさわりを読んで、早く続きが読みたいといそいそとカフェへ。
    止めることも出来なくて、sideBも全て読みきってしまった。ねこ。彼の表情。どんどん引き込まれていく。逆夢を起こしきったと信じて...

  • sideAがすばらしい
    大切な人を当たり前に大切にできるようになりたい
    読む手が止まらなかった

  • 2016.11.14 完読

    敢えて名前を出さない
    彼と彼女の話
    だからこそ、余計に境目を混乱する
    でも、これは小説なのだ
    そう全部が小説。すげぇな、書ける側の人間は。羨ましいわ。

    sideAに関して
    電車の中で読んでたのに泣いてしまった

    只、sideBに突入して、あれ?
    その涙が引っ込む

    sideBに関して
    彼が読んで泣いた本がsideAだということに
    気付くまでに時間かかり。。。
    そうか、この話を書いたから、1冊になったのか。なるほど。涙より感嘆

    そして、彼と同様、電車の中で読み終わらず
    家に帰って読むという

    ストーリーというより、描かれてく様々な伏線に魅入られて、本っていろんな楽しみ方があると思わせてくれた本でした

全365件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

有川浩(ありかわ・ひろ)
高知県生まれ。二〇〇四年『塩の街』で電撃小説大賞大賞を受賞しデビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊三部作」、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』など著書多数。

「2017年 『ニャンニャンにゃんそろじー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

有川浩の作品

ストーリー・セラー (幻冬舎文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする