ラストレシピ 麒麟の舌の記憶 (幻冬舎文庫)

著者 : 田中経一
  • 幻冬舎 (2016年8月5日発売)
4.04
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  • 77レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344424982

作品紹介

第二次大戦中に天才料理人・直太朗が完成させた究極の料理を蘇らせてほしいと依頼された、"最期の料理請負人"の佐々木。彼はそれを"再現"する過程で、そのレシピが恐ろしい陰謀を孕んでいたことに気づく。直太朗が料理に人生を懸ける裏で、歴史をも揺るがすある計画が動いていたのだ。美食に導かれ70年越しの謎に迫る、感動の傑作ミステリー!

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶 (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 【ラストレシピ 麒麟の舌の記憶】 田中経一著

    初めましての作家さん。
    嵐のニノ主演映画の原作ということで手にした本。

    佐々木充のしごとは「最期の料理請負人」
    音楽でいうところの絶対音感みたいな”舌”の持ち主。
    食したものは何が入っているかがわかる。
    一度食したものを再現できる。
    そんな舌は”麒麟の舌”と呼ばれる。
    佐々木充はその”麒麟の舌”を持っていた。

    中国人の楊清明から依頼された最期の料理は『大日本帝国食菜全席』
    「春」「夏」「秋」「冬」から構成される料理はそれぞれ51品あり、合計204品にもなるらしい。
    佐々木がまるで知らないその料理は、第二次世界大戦中に満州で作られたものだという。
    そのレシピを手に入れ、料理を再現する。
    報酬は5000万円。

    どう考えても危険極まりないその依頼を受けた佐々木。
    そのレシピを追ううち、戦時中、麒麟の舌を持つ天才料理人と言われた山形直太朗にいきつくのだが…

    知らない作家さんだったし、何の予備知識もなく読み始めたら、これが面白い!
    著者の田中さんは90年代に一世を風靡した番組「料理の鉄人」のディレクターだった人。
    そうだったのかぁ…
    だからこの作品を書くことができたのか!

    巻末に『大日本帝国食菜全席』204品の料理リストが掲載されている。
    すべて田中さんが考えたものだそう。
    すごい!

  • 第二次大戦中に天才料理人・直太朗が軍の命令により完成させた究極のレシピ「大日本帝国食菜全席」。
    およそ70年前に作られたレシピが、今、時を超え、伝えようとするものは何か?
    レシピを持っているのは誰か?「春」「夏」「秋」「冬」すべてのレシピが揃った時そこにあるのは、愛か憎しみか。

    レシピ作りに隠された恐ろしい陰謀がわかった時、悲しみと怒りがふつふつと湧いてきた。直太朗は本当の任務を誰にも言えずどれだけ辛かっただろう。
    それでも直太朗はレシピを書き続ける。悲惨な暮らしをしていても充実した日々だったと思う。なんて強い人なんだろう。

    彼らにとってレシピはラブレターのよう…想う人の好きな食材を使い、想う人の喜ぶ顔を想像しながら書く

    もっと夫婦愛が強いお話かと思ったけどわりと淡白だった。そこがちょっと残念。
    直太朗がなんとしても守ろうとしたものを知った時ホロリと泣けた。ミステリーとしても面白く映画がとても楽しみだ。

  • とても読みごたえがある小説で、とても面白かったです!
    壮大な歴史小説を読んでいるような気分でした。過去と現在が交互にくるので、頭の中で整理しながら読んでいました。
    どんどん真実が明かされていって、その真実を知るのがとても楽しみで。
    1番驚いて、何度も読み返したのが最後の場面でした。
    あ…そういう風に繋がるんだね。
    麒麟の舌はDNAなんだね。
    と納得でした。
    料理の話もちょうどいい具合に出てきたので、よかったです。
    家族の愛、友人の愛、色々な愛の形が
    この本の中にはでてきたように思います。
    愛があるから、人は嘘をつくときがあるし、
    愛があるから言えないこともある。
    それぞれの愛が最後、ひとつになったんだと思います。
    本当に素敵でした✨

  • 評価は4

    内容(ブックデーターより)
    第二次大戦中に天才料理人・直太朗が完成させた究極の料理を蘇らせてほしいと依頼された、“最期の料理請負人”の佐々木。彼はそれを“再現”する過程で、そのレシピが恐ろしい陰謀を孕んでいたことに気づく。直太朗が料理に人生を懸ける裏で、歴史をも揺るがすある計画が動いていたのだ。美食に導かれ70年越しの謎に迫る、感動の傑作ミステリー!

    うーんそういう最後だったか…。
    ミステリー要素は非常に低いが映画化もされたんだから面白いはず!と思いながら…結果あっという間に読了。最後にスッキリと真実が判明して分かりやすいが…そういう事だったのね。

  • 「ラストレシピ」

    最期の料理請負を仕事にしている主人公。
    人が亡くなる前にどうしても食べたい料理を再現してあげる仕事。
    ひょんなことから満州時代の壮大なレシピを探すことに。

    歴史の重みも加わり二転三転する!
    すごく面白かった!!

    料理におけるサスペンスというか、視点が面白かった!

  • 第二次大戦中に天才料理人・直太朗が完成させた究極の料理を蘇らせてほしいと依頼された“最後の料理請負人”の佐々木。彼はそれを“再現”する過程で、そのレシピが恐ろしい陰謀を孕んでいたことに気づく。直太朗が料理に人生を懸ける裏で、歴史をも揺るがすある計画が動いていたのだ。美食に導かれ70年越しの謎に迫る、感動の傑作ミステリー!

  • 偶然、セブンイレブンで見つけて購入したが、良い意味で遥かに期待を裏切られた作品です。
    著者の田中圭一さんはフジテレビ出身のフリーの演出家なのですね。
    満州と東京(修善寺)、2つの場所と時代が並行に進んでいきますが、とて分かりやすくストーリーが展開されていきます。

  • 料理×歴史がミックスされると、こんな面白い小説が出来るんだ!と読後に感じた。

    この作品には2人のキーパーソンが出てくる。
    1人は、第二次世界大戦中に生きた天才料理人の山形 直太朗。もう1人は現代に生きる孤高の料理人、佐々木 充。
    この2人を軸にして物語は展開していくのだが、直太朗の視点から書かれた章と、その直太朗が残した伝説のレシピ探しを依頼されて、あちらこちらを探しまわる充を書いた章。

    最初は、バラバラで何の手がかりもないパズルのピースが徐々に1つずつ埋まっていく、繋がっていく過程は面白い。と同時に、山形 直太朗という人物が歴史の荒波に翻弄されながらも最後まで料理人としてのプライドを捨てることなく、レシピ作りに挑んだこと。

    充が情報収集し、全てのピースが完成した時に明るみになった真実は驚きだったし、静かな感動と心がほんのり温かくなた(ネタバレになるので、ここでは伏せておく)

    太平洋戦争前後の日本と中国の関わりも随所に出てくるが、決して歴史の教科書みたくお硬いものではない。登場人物の目を通して書かれているので頭に入ってきやすいから、歴史が苦手な人も楽しめるかと思う。

  • 尾行される主人公、怪しい中国人…過去だけでなく現代でもどこかで血が流れるのではないかとハラハラしましたが、読後感は一変して暖かいものでした。
    レシピーという形で愛情を示した不器用な祖父や母の様に、満もまたレシピーという形で「君想う人」に繋いでいってほしいと思います。
    そういえば劉さんの存在が最後薄らいでしまったのが少し残念でした。
    お互いの板挟みが終わりましたね、というような会話があっても良かったかな、と思います。



  • 第二次大戦中、満州の国で生まれた究極の料理レシピを蘇らせるよう依頼を受ける主人公「最期の料理請負人」。
    料理ネタの作品になると、グルメそのものの薀蓄に寄ったり、食べ方の描写に寄るものが多いが、かつて一斉を風靡した『料理の鉄人』のテレビディレクターでもあった著者のなせる技により、おそるべきドラマ性や精神性を帯びた一冊に昇華させている。
    使い古された言葉だが、時代に翻弄されたという表現がまさしく。
    学生の頃に授業じゃ、この辺りの歴史なんて眠気しかなかったが、満州国のこの時代、実に深い。
    華僑、ユダヤ。ビジネス業界を牛耳る二大巨頭はここにも現れる。
    読み終わった後、タイトルの意味が非常に味わい深い。
    映画にもなっているようだが、観るのはやめよう。
    この作品のままで、記憶に留めたい一冊でした。

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