伊藤くんA to E (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 685
レビュー : 77
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344425552

作品紹介・あらすじ

美形でボンボンで博識だが、自意識過剰で幼稚で無神経。人生の決定的な局面から逃げ続ける喰えない男、伊藤誠二郎。彼の周りには恋の話題が尽きない。こんな男のどこがいいのか。尽くす美女は粗末にされ、フリーターはストーカーされ、落ち目の脚本家は逆襲を受け…。傷ついてもなんとか立ち上がる女性たちの姿が共感を呼んだ、連作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 本編とは関係ないけどクズケンみたいな好意を悟られないように押し隠して読者にも悟らせないキャラクターすごく好き。

  • ドラマ化されるので読んだ感じ。
    個人的には、こんな軽い感じの本は好きだ。
    誰かの気持ちに入り込むところまではいかなかったけど、なんか、理解できる。
    これまで費やした時間を無駄にしたくない、いわゆるサンクコストって、恋愛でも同じなんだな。
    あと、批判されたくないっていうのもわかる。でも、批判されないと、きっと成長はしないんだろうな。

  • 映画になるのは知らなかったけど、
    前々から読もうと思いつつ気が進まず
    後回しにしていた作品。

    安定の柚木作品!
    どの作品も登場人物が面白い。
    そして最近の時代には伊藤くんは普通なのかもと
    思えてきた(笑)私は苦手だけど・・・

    帰りの新幹線で一気に!

  • 2017/11/30:クズ男の伊藤くんと5人の女性のお話。クズ男に夢中になりながらもそこから様々なことに気付き、女性の前向きな姿があって良かった。

  • 伊藤くん、大っ嫌い!こんなやつ、プライドをズタズタにされて千葉で引きこもりでもやってればいいんだ!町に出てくんな!

  • 脚本家を目指すフリーター・伊藤くんをめぐる5人の女性を描いた連作短編集。
    伊藤くんに恋した女性の物語かと思えば、意外とそうでもなかった。伊藤くんはモテる男なのかと思えば、バカにされていたりもする。あぁ、なるほど。伊藤くんを描く物語ではなく、5人の女性の自立の物語だったのか。
    でも、それだけでは終わらない。伊藤くんに振り回されてる女性に振り回されてる男性も描かれていてなかなか面白い。特に最後の「伊藤くんE」は恋愛ではなく、自分を見つめること、他人の評価を期待することについてかなり深い問いかけをしている。こういうところが柚木さんのうまいところ。

  • .

  • 章ごとに主人公が変わって、他人の内面を覗き見る快感がある。男なんてみな卑怯で軽薄なので、伊藤くんが突出して醜いとは思わないが、付き合っている女性に、別の女性へのプレゼントを選ばせるのは汚い男だ。
    女性たちの伊藤評を呼んでいると、自分にも伊藤的なものがあると思わされる。
    伊藤くんのよくわからないのは、自分の殻に閉じこもっている人間が、複数の女性と付き合ったりできるのかという疑問だ。殻に閉じこもるどころか、ものすごいバイタリティである。
    そして、この男の淡泊さがよくわからない。女性とセックスするチャンスをみすみす捨てる男がいるのだろうか。男の性欲はもっと獣に近い。
    一番、気に入ったのは実希だ。ショックだったのは、実希がクズケンに愛撫されて興奮したところだ。この女も薄汚い淫売だったか……。そんな、鈍色の失望を覚えた。そして、伊藤くんとの修羅場の後、ホテルを出て頭に浮かんだのは伊藤くんではなく、ルームメイトのことだったのがなんだかショックだった。一途な思いはそれほど簡単に消え去るものなのか。
    さらに、女同士の友情のもろさをこれでもかと描写する。女の友情とはマウンティングの道具に過ぎないのか。
    最終章だけ毛色が違う。このEを評価する向きが多いようだが、自分はAからDまでのほうが面白かった。Eはなんだが作者の作家論のごとき独白や長広舌が続き、伊藤くんがキレまくるのも突然なぜと言う感じだった。
    直木賞の候補作だが、ほとんどの選者が低評価で酷評しているのが意外だった。やはり、作家は小説が読めない。そんななか、宮部みゆきだけが高評価だった。さすが、宮部みゆきである。

  • 「結局…、伊藤先輩から目を逸らさない時点で、俺たちの負けなんですね」(久住)

    再読。あいかわらず伊藤くんのクズっぷり。
    吉田大助の解説で書いてあった「共感よりも反感のほうが、ずっと心に残るし揺さぶられるし、よっぽど自分の身の程を知ることができる」にすごく納得してしまった。

  • 土俵にたたない人ほどずるいひとはいない
    常に批評家気取りでいる人よりも恥ずかしくてもやりたいことをやれる人になろうとおもった

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著者プロフィール

柚木 麻子は日本の小説家で、1981年 東京都世田谷区生まれ。

立教大学文学部フランス文学科卒業。
大学在学中から脚本家を目指してシナリオセンターに通い、ドラマのプロットライターを勤めたこともあった。
卒業後は製菓メーカーへの就職を経て塾講師や契約社員などの職のかたわら小説の賞に応募し、2008年に第88回オール讀物新人賞を受賞した。受賞作「フォーゲットミー、ノットブルー」を含む初の単行本『終点のあの子』が2010年に刊行された。

2014年に『本屋さんのダイアナ』で第3回静岡書店大賞 小説部門受賞。
『伊藤くんA to E』『本屋さんのダイアナ』『ナイルパーチの女子会』『BUTTER』が直木賞の候補作となる。

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