プラージュ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.70
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本棚登録 : 2178
感想 : 159
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  • Amazon.co.jp ・本 (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344426276

作品紹介・あらすじ

仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生。気晴らしに出掛けた店で、勧められるままに覚醒剤を使用し、逮捕される。仕事も友達も住む場所も一瞬にして失った貴生が見つけたのは、「家賃5万円、掃除交代制、仕切りはカーテンのみ、ただし美味しい食事付き」のシェアハウスだった。だが、住人達はなんだか訳ありばかりのようで…。

感想・レビュー・書評

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  • 本の表紙に星野源、石田ゆり子等映っていて、ドラマ化されたことを知る。そうなると、読んでいてこれは星野かな、石田かなと想像しながら読んでしまう。表紙だけで7名の写真があり、それだけでも多いのに途中でABCの仮名が出てきて誰が誰やら分からなくなってくる。シェアハウスの住人とオーナーという事だが、元犯罪者かその関係者という人々がドアの無いという特殊な環境で共同生活を送る。ミステリー要素も有り、Aさんが誰かが最後に明かされ、複雑な状況が解明されていく。絡み合った筋を紐解くには、もう一度再読が必要と思った。

  • 誉田作品は面白そうだけどグロいので避けて通ってきた。でも、星野源ちゃんが主役の「プラージュ」なら読めるかもと思った。きっとグロくない!前科のある人たちが前向きに生きていく話だと思って購入した。だけど、世の中甘くなかった。

    「罪を償うことはできても、過ちを犯した過去を消すことはできない。」この言葉が全てではないだろうか。
    シェアハウスの人たちはみんな根っから悪い人ではない。運が悪かったところもあるかもしれない。それでもやっぱり世間ではなかなか自分を信じてもらえない。
    同じ痛みを知った人が助けてくれる守ってくれる…
    だからみんなにとってのプラージュは物凄く大切であり、いつか卒業しなければならないハウスなのかな。

    素敵な言葉もたくさんあっていいなとも思ったんだけど、やっぱりグロいシーンがあって…
    これくらいでグロいと言っていいのかわからないけど、私的には布団の中で震えるくらい怖かった。重かった。

    グロいシーン、ドラマで放送できるのだろうか…ドラマはもっと見やすくなっているのかな。録画しているけどまだ見る勇気が湧かない。

    • 杜のうさこさん
      けいちゃん、こんばんは~♪

      コメントしてくれてたんだね。
      嬉しかったよ~ありがとう~~

      しばらく凹んでたんだけど、やっと復活...
      けいちゃん、こんばんは~♪

      コメントしてくれてたんだね。
      嬉しかったよ~ありがとう~~

      しばらく凹んでたんだけど、やっと復活です。
      グロいのを読んじゃったって、この本かな?
      誉田作品、私も何冊か読んだことある。
      『ジウ』とか『ストロベリーナイト』シリーズとか。
      作者さんには申し訳ないんだけど、そういうシーンは速攻で読み飛ばす!
      その部分が後で重要な意味を持つかもしれないけど、無理!
      『ストロベリーナイト』は映画も観たよ。
      大好きな大沢たかおさま見たさに(#^^#)

      けいちゃんが布団の中で震えた本、私も読んでみたくなったわ。
      怖い物見たさ?(笑)

      その後ご主人はいかがですか?
      なんだか変な気候で、体調管理もたいへんだよね。
      あとウサギちゃんのおめめは治ったかな?

      本棚のほうにもお返事してあるので、後で読んでね♪
      2017/09/05
    • あいさん
      うさちゃん♪

      こんばんは(^-^)/

      復活嬉しいよ。でも、無理はしないでね。
      そう、グロいのはこの本。
      ストロベリーナイト...
      うさちゃん♪

      こんばんは(^-^)/

      復活嬉しいよ。でも、無理はしないでね。
      そう、グロいのはこの本。
      ストロベリーナイトなどに比べたら全然軽いと思うんだけど、私は苦手だわ。
      うさちゃんは速攻読み飛ばすんだね(*≧艸≦)
      私はストロベリーナイト、ドラマのみかな。
      大沢さんは好きだけど、ドラマの竹内結子と西島さんの関係が好きだったから内容聞いてすごくショックでね…( ˃ ⌑ ˂ഃ )

      プラージュはね、なんか救いがない気がして。
      もっと広い世界へかと思ったけど、やっぱり仲間内で助け合うしかないのかなって。
      私だって手を差し伸べる勇気もないしね、仕方ないんだけどね。
      それでもよかったらぜひ読んでみて(。•̀ᴗ-)و ✧

      カメラは旦那さまも半年に1回かな。
      いつもキツイって言ってるよ。
      うさちゃんは寛解期終了なんだ( ˃ ⌑ ˂ഃ )
      旦那さまはステロイドずっと飲んでるからお腹の調子はそこまで悪くないよ。
      だからわりとなんでも食べているけど、うさちゃんはどう?食事制限してる?

      旦那さまはやっぱり薬の副作用だね、昨日は耳まで赤くなっていたよ。なんだろう、あの湿疹…痒みでまた余計な薬飲まないといけないのでしょんぼりだよ。

      うさぎはね、目はよくなったけど、牧草食べないからまだ解決ってわけではないね。

      それでは、またお話ししようね(^o^)v
      2017/09/11
  • 誉田哲也『プラージュ』幻冬舎文庫。

    某有料衛星放送の連続ドラマ化番宣でかでかオーバーカバーというのが非常に気に入らないが、良い物語だった。ハッピーエンドの大団円も大いに結構。誉田哲也が過去の罪をテーマに料理するとこんな味になるのかと感心した。

    覚醒剤使用で逮捕され、執行猶予中の若きサラリーマンの貴生は運悪くアパートの火事で居所を失う。貴生が何とか見付けた新たな住まいは家賃月5万円の不思議なシェアハウス、『プラージュ』だった…

    犯罪に苦しむ人びとを描いた小説では、薬丸岳が描くような救われない系の小説の印象が強いのだが、誉田哲也が描くとミステリーの味付けと見事な隠し味とが相まって、こんな甘く、美味しい味に変わるのかと思った。

    言い訳めいたことになるが、薬丸岳は薬丸岳で非常に優れた作品を書く、大好きな作家の一人であり、誉田哲也は薬丸岳とは違った切り口の優れた作家の一人だと思っている。

    某有料衛星放送の連続ドラマ化番宣でかでかオーバーカバーに、暫く読むのを躊躇していたが、オーバーカバーの下に落ち着いた、作品のストーリーを見事に表現した素晴らしいカバーがあるではないか。オーバーカバーは捨てるべし!

    • hs19501112さん
      文庫化されてたんですね。買わねば!!!!

      オーバーカバー、本っ当に無粋ですよね。「捨てるべし」のご意見に大賛成です。

      以前、自分...
      文庫化されてたんですね。買わねば!!!!

      オーバーカバー、本っ当に無粋ですよね。「捨てるべし」のご意見に大賛成です。

      以前、自分が読み終えた翌月くらいに「ジウ」の連ドラ化が発表されまして・・・・書店にやはりオーバーカバーのかけられた「ジウ」が山のように平積みされている光景を見た時の腹立たしさを思い出しました。
      2017/10/02
    • hs19501112さん
      追記 
      大好きな姫川玲子のシリーズでさえ、
      (姫川シリーズの連ドラ及び映画も、かなり好きです。原作を殺さず、しかし実写化ならではの解釈や...
      追記 
      大好きな姫川玲子のシリーズでさえ、
      (姫川シリーズの連ドラ及び映画も、かなり好きです。原作を殺さず、しかし実写化ならではの解釈や+αすべてが好感度大)

      実写化作品にも十分に好感が持てる状況の作品であっても、実写キャストを前面にもってきたオーバーカバー本が積まれているのを見かけた時は、やはり辟易としました。自分が買うわけでもないのに。


      あ、話変わりますが、プロフィール欄を拝見したら、、、、同郷かしら?と、少々嬉しく。
      2017/10/02
    • hs19501112さん
      こんにちは。このレビューで文庫化を知り、「これは買わねば」と喜びいさんだこの一冊。ようやく読めました♪
      こんにちは。このレビューで文庫化を知り、「これは買わねば」と喜びいさんだこの一冊。ようやく読めました♪
      2018/06/22
  • スッキリとした読み味
    ライターが誰なのか、友樹が殺してなかったのかなど推理しながら読み進めたけど、過去に罪を背負う登場人物の想いがそれぞれ読み解くのも面白かった
    誉田哲也ではあるものの、エンタメに近い作風も行けるなって感じた

    罪を犯した人の気持ちはわからないものの、1度貼られたレッテルは一生つきまとうのかと、改めて実感もできた

  • あえて断言したい、この小説は誉田哲也の最高傑作の一つであると。
    この小説のテーマは「犯罪者の更生」。

    主人公・吉村貴生(32歳)はたまたま覚醒剤を使って警察に捕まってしまったごく普通の会社員の男性。貴生は会社をクビ、しかも住んでいたアパートが火事になり、着の身着のままで保護司から紹介されたのがシェアハウス「プラージュ」。そこには貴生と同じような過去を持つ男女が暮らしていた。

    誉田哲也といえば、言わずと知れた「ストロベリーナイト」の姫川玲子シリーズやジウシリーズ、歌舞伎町セブンなどのハードボイルドミステリー、そして剣道女子の青春を描く「武士道」シリーズや「疾風ガール」など歌手の柏木夏美を主人公にしたシリーズなどが有名だが、この小説には、警視庁捜査一課のスーパー女刑事も出てこなければ、「欠伸のリュウ」のような殺し屋も登場しない(歌舞伎町のバー『エポ』はちょっとでてくる(笑))、登場するのはごく普通の人々だ。

    この小説の登場人物は犯罪を犯してしまった人々だか、主人公の貴生やその他の殺人を犯してしまったというプラージュのある住人の一人ですら、ごく普通の人であり、ある意味、登場人物と読者との境界線が非常に薄い、あるいは無いと言ってもいいくらいに普通の人たちだ。
    そういった人たちの目を通して見える社会、つまり、前科者がどれだけ社会から排除されているかを犯罪者ではない読者が本当に自分の身に起こったことのように追体験できるのがこの小説のすごいところだ。

    ここまで書くと、テーマの重いつまらないヒューマンドラマ小説と思われてしまうかもしれないが、そこは誉田哲也が書く小説である。極上のエンターテイメントミステリーに仕上がっている。まさにこの小説は、誉田哲也の傑作であり、犯罪者の更生をテーマにした小説としても一級品であると言える。

    犯罪被害者の立場を詳細に描いた傑作といえば乃南アサの『風紋』がイチオシだが、犯罪加害者の更正を描いた傑作をあげろと言われれば、この『プラージュ』を筆頭に挙げたい。

  • 誉田哲也さんの警察系の小説が好きなので
    きっとこれもそうだろうな~
    なんて内容もよく見ないで読み始めたら…
    考えてなかった系で…おもしろかった~

    冴えないサラリーマンの貴生。なりゆきで使用してしまった覚せい剤で逮捕され何もかも失ってしまう。そこで紹介されたのがシェアハウス「プラージュ」。ここの住人たちもワケアリな人たちばかりで…

    シェアハウス的なおかしなドタバタストーリーなのかと思ってたんだけど…

    ある事件を追うために潜入取材をしている記者の登場で
    どんどんストーリーが変化してくる

    更生したくてもできない世間からの仕打ち
    犯罪者は永遠に犯罪者なのか?
    なんてことを考えさせられるようなことやら
    もしかしたら誰でも犯罪者になるかもしれないという恐ろしさやら…
    なんだかんだと考えさせられるうちに
    ラストで「お~!」な展開に!
    ミステリー小説!!

    うわ~これドラマで見たいな~
    なんて思ってたら…
    あらま!これってもうドラマになってるのね

    小説のドラマ化って基本的にはキライなんだけど
    キャストもなかなか面白いキャスティング

    最後まで隠されていたあの人をどんな風に演出しているのかちょっと見たい

    ドラマ…ちょっと見たいかも
    いや、だいぶん見たいかも

  • 黒と見せかけた、白い誉田。

    脛に傷もつ者が集うシェアハウス…、単行本が店頭に平積みされていた頃に帯のあらすじをななめ読みした感想は、

    「乃南アサの『いつか陽のあたる場所で』のシリーズみたいな人情話かな。」
    だった。
    ・・・・罪は犯したけど人間は悪くない、そんな人たちの日常やら社会復帰への世間の冷たい目やらが描かれるおハナシかと。

    文庫化されてようやく読んでみると、上記の感想は快く裏切られた。本気でやり直す気がある前科アリな人たちをとりまく“現実”を描写し、そんな彼らに手を差し伸べる(作中では「性善説が過ぎる」と評される手法で)太陽のような女性の想いが描かれ、

    それでいて、ミステリ要素もしっかりとあり、不器用な大人のほのかな恋バナにも納得のいく落としどころが用意されている・・・

    とてもよくできたエンタテイメント。
    やっぱり、誉田哲也は大好きだ。

    ★4つ、9ポイント。
    2018.06.22.新。

    WOWOWでドラマ化されたらしい。加入してないから観てないけど。DVDだったか告知ポスターだったかを見たら主人公は星野源。なるほど、イメージ合うかも。


    では、
    潤子は?
    美羽は?
    紫織は?
    ・・・・・などと、(答えを見ずに)映像化版の自分なりのキャストを想像するのが、好き。
    (巻末解説文で美羽=仲里依紗だとバラされてしまったけど)

    紫織さん:大塚寧々(30代当時の)
    潤子  :内田由紀

    あたりが、読んでる最中のイメージだった。

    • ことぶきジローさん
      なかなか面白い作品でした。
      なかなか面白い作品でした。
      2018/06/22
    • ヤノチカさん
      こんにちわ!

      今手元にないのではっきり思い出せないのですが、新宿ゴールデン街のエポが出ていませんでしたか?

      私もドラマは見ていな...
      こんにちわ!

      今手元にないのではっきり思い出せないのですが、新宿ゴールデン街のエポが出ていませんでしたか?

      私もドラマは見ていないです。内田有紀、大塚寧々の配役というのはイメージどおりですね。
      2018/06/22
    • ヤノチカさん
      中途半端な書き方でごめんなさい。
      陣内さんがやっているバー?飲み屋?が「エポ」です。
      みんなが集合する店です。
      中途半端な書き方でごめんなさい。
      陣内さんがやっているバー?飲み屋?が「エポ」です。
      みんなが集合する店です。
      2018/06/26
  • 犯罪を犯した人が特別な人間ではなく、我々一般人(共謀罪の質疑を聞くに、その言葉の規定にも疑問はあるが)と何ら変わらないという趣旨が、この題名に込められているようだ。
    例え罪を犯しても償いさえすれば、その者には再スタートのチャンスを与えてもいいのでは。
    そんな思いで元受刑者を積極的に受け入れるシェアハウスを立ち上げた潤子。彼女を含めた住人のそれぞれの視点で進む群像劇となっている。
    途中の章で時間が前後する構成(著者の意図?)のため戸惑いがあり、登場人物を列挙しておけばよかったか。
    Aが誰なのか、記者は何という名前なのかとの、ミステリー的要素も含んで、最後まで読者を惹きつける。
    そして終章、シェアハウスを巣立った住人たちが再会する場面は、読者の心を和ませる。

  • 訳ありと言っても過激な訳ありでした。それぞれが集まったシェアハウスに住む個々の話がすごくうまくまとまっていてわかりやすかった。主人公の貴生のキャラは映像を想像しながら読んでしまいました。プラージュとは海辺といった意味らしく、海と陸、波打ち際での境界線を意味するのかもしれませんね。WOWOWでドラマ化したようで、見てみたかったです。

  • 前科のある人達の更生施設としてのシェアハウスでの物語。読み初めの印象はどんどん変わっていく。
    登場人物もたくさん居る。それぞれの辿ってきた話や日常の物語、関わり方や気持ちの変化。太陽となる存在の大家さんの偉大な人間性に魅了された。

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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