サーカスナイト (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎
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本棚登録 : 307
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344426443

作品紹介・あらすじ

バリで精霊の存在を感じながら育ち、物の記憶を読み取る能力を持つさやかのもとに、ある日奇妙な手紙が届いた。「庭を掘らせていただけないでしょうか」。それは左手が動かなくなった悲惨な記憶をよみがえらせ…。愛娘の世話や義母との交流、バリ再訪により、さやかの心と体は次第に癒えていく。自然の力とバリの魅力に満ちた心あたたまる物語。

感想・レビュー・書評

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  • よしもとばななさん2冊目。
    1人の女性(主人公)を接点にゆるーく書かれたある2組の家族のお話し。
    読み返したい文章やセリフはあるけれど、
    お話しとしての印象はあまり残らなかった。
    主人公の特殊能力はあってもなくてもお話しに影響しなかったんじゃないかと思います。

  • 誰か大切な人を失ってしまったときにまた読みたいと思った。

  • よしもと ばなな 著
    大好きな作家の ばななさん 若い時は自分の中で沸々しながら どうにもならない精神的な部分を救ってくれるような 精神論的な小説が多くて 読み漁ってた気がする
    今回は久しぶりに よしもとばなな さんの作品を読みました
    バリ島に対する思いれが すごい!精霊というのは 不可思議な ばななさんに よく合ってると思った。
    今回は小説という感じじゃなくて 今生きて 色々自分のまわりで起きてる事 そして 経過を追って行くような 私的な要素を感じる作品だった 飄々としていて 真面目に物事を捉えている感覚が 良かった 昔の趣きとは 随分違うが…いまを生きようとする 真実を捉えようとする ばななさんは やはり素敵ですね
    個人的に 作品の中で お義母さん「マツコの番組始まるから もう帰ろう」義母はマツコ.デラックスの大ファンなのだった。頭が良くてはっきりしているところが好きだといつも言う。って下りが好きだ!私も同じように思っているので、共感して笑ってしまった。
    暗い事も精神的に参ってる部分も正直に爽やかに描く ばななさんも とても好きだ。

  • 出た頃は惹かれなかったのだけど、夏に父を亡くしたら急に読みたくなった。
    読みながら、父を思ってたくさん泣いた。
    媒介が無いと泣けないんだ。

    七尾旅人のサーカスナイトめっちゃ聴いてたから、この本出たときはビックリした。

  • ふんわりと、穏やかに読んでいられる。
    すこし優しい気持ちになる。

  • 久し振りのばななさん。
    ばななさんはわたしにとって 優しさに触れたい時のお守りのような位置づけ。
    言葉と言葉を優しさでつないでいるかのようなばななさんの文章は、心にはすっとしみ沁み渡る。
    生々しい処があっても圧倒的なもので優しく包んでいてくれるから何処にも不安はない。
    類稀な存在である。

  • さやか、みちる、悟、一郎そしてそれぞれの父母兄弟、深く縁がある人達との暖かい物語。 日常を丁寧に引き伸ばしたような、テンポが良い話ではないけれどとても豊かな気持ちになりました。 今は実りのとき。ふりかえって人生を味わうとき。 あとがきのその言葉がしっくり。じっくり咀嚼して過去の思い出も収まるところに収まったりするものなのかも。 さやかの考え方思考回路が理想的過ぎて、なんとなく途中読んでて疲れる部分もあったけど、全体的に好きでした。バリ行きたいわ〜

  • たまたま読んだよしもとばななさんの本がそうなのか
    みな、死ではじまる物語が多いような気がし
    まさにこの本でもそうだった

    ちょっと、この手の話は今はいいかなって感じ
    めずらしく、ページをめくる手が遅かった

    バリの雰囲気、情景はとても浮かんで
    とても行きたくなる
    そして、母になったからか
    こどもへの愛情はひしひしと伝わってきた
    娘さんがいとおしくなった

  • 日向ぼっこをしているようですき

  • ちょっとした幸せを噛みしめながら、ときに親や恋人、世話になった人々の愛情を反芻しながら、日々を過ごしていく主人公さやか。そんな生活のなか、さやかは不思議な巡り合わせで悲しくもある物語と引き合うことになる。やがてその物語は、彼女と彼女を守ってきた愛情によって、輪郭をともない、生きる人へとつながっていく。

    ①現代社会に平和、憩いとして描かれるものに注目
    多くの愛情を受けたことが幸せを呼び、その幸せがまた愛情を呼ぶという循環によって延々と続いていく優しい世界。そんな世界が描かれることは、その世界が現代と近くて遠い状況にあることを意識させる。

    ②生き方を分ける境界
    主人公さやかは最後まで幸せな側として描かれるが、絶対的なこととして幸せであるわけではない。作中の印象的なセリフ「それでもね、なにか、ひとつ薄い膜だけれど、幕のようなものがあって、私はなかなかあそこに世話になる状況にはなりにくいと……」
    ここでのキーワードが古井由吉の『杳子』を連想させる。健康と病気の間の「薄い膜」に留まることで生を実感する杳子。膜に守られて自分があるとするさやか。いずれの場合も、「薄い膜」を意識した瞬間に顕在する、生き方への思いというものがある。

    ③著者から読者への愛情
    幸せで憩いのある小説として描かれた小説であるが、読み手は「薄い膜」の向こう側からの視点をイメージしてこの小説をみつめることもできる。しかしそんなことは著者も想定しているだろう。むしろ誰であってもこの小説から、幸せに生きるためのエネルギー、愛情を注ぐことへの信頼を享受しても良い。そんなメッセージが感じられる。

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著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

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