アルテーミスの采配 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 153
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344427068

感想・レビュー・書評

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  • 真梨幸子『アルテーミスの采配』幻冬舎文庫。

    AV業界を舞台にしたイヤミス。なかなかの込み入ったプロットなのだが、ミステリーとしての仕掛けもあり、興味深いAV業界の都市伝説的な裏話もしっかり描かれ、読んでいて全く飽きの来ない作品だった。

    AV女優連続不審死事件の容疑者の男が行方不明となり、男が遺した原稿『アルテーミスの采配』が、事件の真相を語り始めるのだが…

    世相を反映し、俗物的な興味を満足させてくれる真梨幸子らしい情け容赦の無いイヤミス。

  • AV女優連続殺人事件。冒頭から、真梨幸子らしい嫌な気持ちになる描写がたくさん。終盤の伏線回収はさすが。しかし、登場人物同士の「実はこう繋がっていました」という関係が複雑すぎて、最初から読み返して図表に整理したくなる。

  • 2018年、24冊目は再読月明け、安定度高い、真梨幸子。

    フリーライター、名賀尻龍彦はAV女優のインタビュー本のゴーストライターの依頼を受ける。しかし、インタビューを行ったAV嬢は次々と不審な死をとげる。そして、容疑者となった名賀尻も失踪。そして、『アルテーミスの采配』と題された名賀尻の草稿が、出版社の派遣社員、倉本渚の元へ届く。

    独特な違和感に覆われたプロローグ。そして、第一部の終盤から、物語は不穏なドライブを始め、第二部突入。もぅ止められない。

    展開の中での、違和感、引っ掛かりは、ほぼ伏線回収され、大きな金の流れの裏側にある、大きな別の目標達成へ向けた一大プロジェクトの全貌が明かされると言った造り。ソコにあるのは、ドロドロの女達の情念を軸に、ある男を含めた復讐劇。多少の疑問点は残らないでもないが、真梨幸子のお得意とする処で勝負した印象。大オチの後はストレートなのか❔ひっくり返されるのか❔その辺も上手いよなぁ。

    扱った題材が、性風俗的なモノなので、読者を選ぶとは思うが、個人的に大好物。文句なしに、★★★★☆評価。

  • アングラな女性たちのアングラな事情。

  • さすがイヤミス三大女王の一席らしく、爽やかさの欠片もない漆黒の悪意とドロドロさにたじろぎながらも読了。AV業界の闇をルポタージュ調で暴く第一部はノンフィクションさながらの胸糞悪さと凄惨さで、第二部では巧妙に仕掛けられた物語の罠が徐々に明らかになる。登場人物は多く、事件の真相や動機も目新しくはないが、緻密な物語の構成は圧巻の一言で、散らばった時系列が見事に回収される。性産業の闇は蟻地獄さながらで、そのリアルな描写はボディブローのように効いてくる。覚悟して読むべし…。ちなみに表紙は写真ではなく油絵らしいです。

  • この作家さんの独特なドロドロ感は好きだ。
    あまり表に出したくない人の歪んだ心情を書くのが上手い。

    最後の方まで話しの展開の構図がなかなか分からなかった。
    いい意味でそこに引き込まれていく。
    その一方で犯人は途中で分かってくる。最後にどう収束するのかが気になっり読むペースが速くなる。
    多少、ストーリー展開が大胆なので細かい点に突っ込み所はあるがそこを差し引いても面白い。
    AV業界ってそんなものかと思ってはいたが、文章で纏められると良く理解が出来る。

  • AVっていうか、女性ってこうなの?と誤解するような筋書きかな

     散りばめたピースを最後にピタリとはめ込む手腕はさすがの一言。無理な設定もあるかもしれないけど、無駄がない構成に感服。

  • 真梨幸子さん、今回が初めてでした。
    第一部はタブーなAV業界に足を踏み入れた気がしてぞわぞわしたものの、第二部は後半になるにつれて伏線回収のための説明が多く、わざと焦らした感じの表現も手伝って薄っぺらく感じてしまいました。AV界の話というだけですでにイヤな感じがするので、読み進めればもっともっといや~な気持ちになんだろうなーと期待の方が大きくなり、AVを題材にするのって難しいのだなと思いました。

  • 闇を掘り下げたテーマもストーリーも良かったのに、読みづらくて何度も戻って読み返してしまった。ふいに差し込まれた空行に「これは叙述トリックで目線が変わってるやつだな。不自然に名前を出さなくなったし」と深読みさせといて、結果なんでもなかったってパターン多すぎ。

  • AV業界という業界そのものが興味深く、すらすら読めた。

    誰が黒幕なのか?というところに関しては全くわからず
    女の恨みって本当怖いなぁ…という感想。
    わりと人物関係が複雑。

    仕掛けももちろんですが、AV女優という仕事についている
    女性たちの心情や背景がすごく細かく描かれていて
    その部分が興味深かった。

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著者プロフィール

真梨 幸子(まり ゆきこ)
1964年、宮崎県生まれ。多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤虫症』で第32回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『殺人鬼フジコの衝動』がシリーズ累計50万部を超えるベストセラーになり、舞台化・ラジオドラマ化、代表作の一つと目される。2015年、『人生相談。』で第28回山本周五郎賞候補。
他の代表作に、TVドラマ化された『5人のジュンコ』、『祝言島』など。

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