ペンギン鉄道 なくしもの係 リターンズ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344428102

感想・レビュー・書評

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  • 「ペンギン鉄道 なくしもの係」の続編。前回同様4章から成り、色々な人が駅や電車でなくしものをする。
    今回は守保の家族も出てきた。「あの時のあの人がこの人と繋がっていたのかー!」というような繋がりが面白い。

    「誰かとかかわることって難しいし、面倒なことも多いですけど、でもまずはかかわらなければ、助けることも助けてもらうこともできないんじゃないでしょうか?」

  • 巡り巡る出会い、想いの一冊。

    今回も良かった。テーマは“家族でも親とはまた違うポジションにいる関係”かな。
    前作よりも話がコンパクトにまとまっていた気がし、どの章もそれぞれじんわり来る。
    そして刺激され、波打つ心。
    巡り巡る出会い、想いが集結する最終章はやっぱりBig Waveに襲われた。
    そしてゆっくりと心が凪いで行く感覚、これがたまらない。
    誰かの凍りついていた時間が誰かとの出会いや言葉によって動き出す。そんなことを教えてもらった、心をもみほぐされた、そんな読書時間だった。

  • ペンギンがかわいい!

    キラキラ設定の姉弟は、正反対の性格かと思えば…
    小6と小4の兄妹の卒業旅行は水族館。
    病院の先生は妹と患者を重ねて、つい入れ込んでしまい、
    その病院で発見されたペンギンの素性が明らかに!

    4つのストーリーがペンギン鉄道を中心に描かれていて、登場人物も少しづつ重なっていて、読んでいてふんわりあったかい気持ちになる1冊でした。

    そこそこに登場するペンギンの描写のかわいさったらないです。

    こんな鉄道があったらなぁ。いや、ペンギン飼えたらなぁ

  • いろいろな形の「きょうだい」が出てきます。

    確かに、年の近い「きょうだい」とは、親子とは違う不思議な距離感がある。
    あねとおとうと、あにといもうと、あねといもうと、そして…
    この作品に出てくる、素敵なきょうだいたちは、みんな本物のきょうだいだと思います。

    そして、そんな「きょうだい」たちの間に神出鬼没のモヒカン君が異彩を放っているわけですが、彼にも彼の物語があり…


    窓から海を見ながら、電車に揺られて行きたくなります。
    寒いホームで、ベンチに座ってレッグウォーマーに首を埋めながら、一日に何本もない電車を待っていたくなります。
    大切ななくし物を待ちながら…
    ん?
    まず、何を失くしたのか考えなくては…

    第一章 きらきらデイジー
    戸籍とは関係なしに

    第二章 僕の卒業遠足
    クラスの王様にイジられ続ける兄と、男勝りの妹

    第三章 UFOと幽霊
    確かにあると思うけれど、自分の手には入らないと諦めることと…
    今度こそ妹を救いたい気持ち

    第四章 ワンダーマジック
    モヒカンくん神出鬼没の謎が今!!

    ―――――――――――――
    あの本屋さんらしき話題がチラッと!

  • 前作よりも好き。ストレスなくさらっと読める。よりペンギンが存在感増していてほっこりした。

  • 前作を読んで早速続きを読みました。
    今回は兄弟のお話。血が繋がっていてもいなくても。そして、そこの兄弟の話しがきたかぁーとなった最終話。
    ほっこりあたたかいお話しでした。

  • 心温まる短編4篇。
    遠足に行きたくない小学生の兄がイケイケの妹と遠足に行くお話。旦那の元に帰りたくない患者と、同じ名前の妹がいた看護師のお話。
    そして前三話に共通して出てくる赤髪のモヒカンの男の正体は…?
    読み進めれば現れる前作キャラとの関係性
    ペンギン鉄道シリーズは前三話を伏線にした最終話が特に心温まる

  • 図書館本。
    ペンギン鉄道シリーズ第二弾。
    今回は様々な兄弟の忘れ物がテーマのお話。
    前作と同様、4章からなる短編で、そのなかでも「わすれもの係」の守保さんの元へなかなか帰ってこないペンギン、そして何やらペンギンを追う怪しげなモヒカン男。
    最後の章でまるっと伏線や謎、そして守保さんの過去も分かり、読み切った後にはじんわりと感動。
    そして前回登場した人物や内容も出て来てほっこり。
    私もペンギン鉄道乗ってみたいな。

  • 伏線回収がすごい。
    第一章の姉弟の話で、これは恋愛に縺れ込むか?と想像してしまった自分が少し情けなくなった。
    みんながみんな本心を自分の中で抱え込んでいて、人と関わる中で一歩踏み出そうと思える心の移ろい見事に描かれていたお話でした。

  • 2020年4月29日読了。ペンギンが人々を繋ぎ幸せを運んでくれる物語。今回は守保の人間関係まで出てきました。一作目と一緒で短編4話で形成されてて、最後は上手くまとめられていました。読んでほっとした。ペンギンは癒されます。

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。明治大学卒業。ゲーム会社に勤務した後、独立。2010年『交番の夜』で作家デビュー。著書に第5回エキナカ書店大賞を受賞した『ペンギン鉄道 なくしもの係』、『金曜日の本屋さん』『江の島ねこもり食堂』『逃がし屋トナカイ』『ひねもすなむなむ』ほか多数。

「2022年 『図書室のはこぶね』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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