蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 14775
感想 : 697
  • Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344428522

作品紹介・あらすじ

2019年10月4日、いよいよ映画公開!主演・松岡茉優さんに期待大!

近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。 自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。 かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。 楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。 完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。 天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。 その火蓋が切られた。

感想・レビュー・書評

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  • 「おたくの業界(クラシックピアノの世界)とうちの業界(文芸業界)は似てるよね」と、開始早々、芳ヶ江国際ピアノコンクール審査員の三枝子の友人、ミステリ作家真弓は言った。コンクールの乱立と新人賞の乱立、どちらも斜陽産業、普段は地味にこもって練習したり、原稿を書いたりしている。
    「コストが違うわよ」三枝子は反駁する。ピアノは金がかかるのだ。
    でも、「世界中何処に行っても、音楽は通じる」そこは、作家は羨ましそうに三枝子に云う。おそらくこれきりの登場だったと思うが、真弓は作者の分身である。
    そう!だから恩田陸という作家は言葉を使って「言葉の壁を越えて、感動を共有する」場面をつくるという無謀な試みに足を踏み入れたのかもしれない。言葉にならない感動を、言葉を使って表現する。でも考えれば、それは古(いにしえ)から文学が試みてきたことでもある。

    ーーー結局、誰もが「あの瞬間」を求めている。いったん「あの瞬間」を味わってしまったら、その歓びから逃れることはできない。(25p)

    風間塵、栄伝亜夜、高島明石、マサル・カルロス・レヴィ・アナトール。4人の紡ぐ音が非凡なこと、そして個性的なことは、読むだけで明確にわかった。

    でも、それがホントはどんな音なのか、ましてや「あの瞬間」を私は味わう事が出来るのか?筋金入りの音オンチの私は全然イメージできなかった。でも、努力はしようと思う。幸いにも、図書館ウェブサイトの提供で「蜂蜜と遠雷」関連の曲集を見つけた。下巻に取り組むまでに、ちょっと練習してみようと思う。

  • 最初は人物相関図の把握が大変でした笑
    ピアノクラシックを流しながら読みました!
    本屋大賞なだけあって、読みやすい。
    私もピアノ習ってたけど、こんなに弾けたら楽しいんだろうなあ〜いつも練習しないまま通って先生きっと呆れてただろうなあ笑

    下も、昨日購入。
    そして本屋さんで伊岡さんフェアやっており、追加で2冊購入。楽しみ✨✨

  • 恩田さんは「夜のピクニック」以来、ともに本屋大賞と言うところがミーハー的で恥ずかしくなる。直木賞とのダブル受賞でもあり、今読むのが遅いぐらい。
    蜜蜂王子の自然児である風間塵と、プロデビューするもののコンサートから突然逃げ出した栄伝亜夜、完璧な演奏で優勝候補のマサル、サラリーマンで妻子持ちの高島明石。この4人のピアノコンクールへの挑戦が描かれる。上巻では第二次予選の途中までが書かれている。
    4人の人生や、演奏への取り組みなどに興味が引かれる。聞いたことが無い曲が多いが、演奏する表現で曲が眼に浮かぶように湧き出てくる。厚い本だが、最後の結果を知りたくて、読むペースがどんどん早く進む。

  • 活字から音楽が聞こえて来ると聞いて読み始めましたが、本当に聞こえて来ました。私にもっとクラシックやコンクール曲の知識があればもっと沢山の音楽が聞こえて来たと思います。その人の演奏技術は、持って生まれた才能と環境が重要なんだと感じます。音楽に詳しいわけではありませんが、とても楽しく読み進め下巻に続きます。

  • 4.6
    さすが本屋大賞
    演奏を文字で語るのは難しいと思うけど、様々な言葉を駆使して情景が伝わってきます。
    ただの演奏なら退屈だったかもしれないけど、コンクールという戦いの場が設定されていることで、登場人物それぞれの感情を読み、主人公以外にも応援したくなる人が出てきたりして。
    なかなか楽しめました。

    • やまさん
      リュウ シャオロンさん
      こんにちは。
      『蜻蛉の理 風烈廻り与力・青柳剣一郎』への、いいね!有難う御座います。
      小杉健治さんの本は、...
      リュウ シャオロンさん
      こんにちは。
      『蜻蛉の理 風烈廻り与力・青柳剣一郎』への、いいね!有難う御座います。
      小杉健治さんの本は、時代小説はよく読んでいますが、中には字が小さくて読めない本もあります。
      風烈廻り与力・青柳剣一郎は、2016.12.11に1巻目を、字が小さいですが最初なので無理して読みました。
      次は、何とか読める最小の字の大きさの12巻から読んで行きました。
      すごく面白いですよ。
      やま
      2019/12/08
    • リュウ シャオロンさん
      やまさん
      こんにちは、ありがとうございます。
      時代小説はどこから手を付けて良いか分からないので、参考になります(≧▽≦)ゞ
      やまさん
      こんにちは、ありがとうございます。
      時代小説はどこから手を付けて良いか分からないので、参考になります(≧▽≦)ゞ
      2019/12/08
  • 音楽は大好きなんだけどクラシックはからっきし。
    それでも、描かれている「音」の「熱」が伝わり、なかなか面白い。専門用語が必要最小限という感じも読みやすい。

    田久保ステージマネージャーがなんかかっこいいぞ。

    勝者は誰だ!
    楽しみな下巻へ。

  • 素晴らしい音楽の世界。
    絶対読む価値ありの一冊でした。

  • 音楽には全然縁がないから、本の初めに曲名の羅列がでてきてどうなるかと思った。
    だけど、想像以上に面白い!!
    のめり込むように読み終えた。

    それぞれ才能豊かでありながら違う個性を持った4人を主軸にピアノコンクールが進んでいく。
    彼ら自身の音を、素晴らしい表現力で言語化されている。
    4人とも天才と呼べる程の才能がありながら好ましい性格をしていて、全員を応援しちゃっていた。
    コンクールの優勝者が決まる下巻を、早く読みたいと思うし決着が着いてしまうのが嫌だとも思う。

    音楽家やコンクールの厳しさも伝わってきた。
    すごい世界だ。
    きちんとコンサートを聴いてみたい思った。

  • 太平洋沿岸地域の地方都市(浜松がモデル)で開催されるピアノコンクールを舞台にした4人の競技者の物語。
    クラシック音楽やピアノなどは自分には最も縁遠いものだと思っていたが、案外にも新鮮な感覚で堪能できた。瑞々しく爽やかで美しい小説。
    音楽を文章で表現することがいかに困難であるか、読んでいて実感した。それを見事に実現している作者の筆力にもただただ脱法。

    • かなさん
      TAKAHIROさん、初めまして。
      恩田陸さんのこの作品、素晴らしかったですよね♪
      ピアノとかコンクールとか、自分には縁遠いものだし
      ...
      TAKAHIROさん、初めまして。
      恩田陸さんのこの作品、素晴らしかったですよね♪
      ピアノとかコンクールとか、自分には縁遠いものだし
      何しろこの作品、文章量が半端なく多い…
      読み切れるか不安になるほど(汗)
      でも、そんなことを感じさせないほど引き込まれて
      気づけばその世界にどっぷり浸からせたぁ…みたいな、
      本当に読めてよかった作品です。

      このたびは私のレビューに沢山のいいねと
      フォローまでしていただきありがとうございます!
      こちらからもフォローさせてください。
      今後読まれる作品を通して、交流が図れたら嬉しいと思います。
      よろしくお願いします。
      2022/09/19
  •  国際ピアノコンクールに挑む4人の若者たちの熱い闘いが描かれる。

     自分の世界とは全く縁のないピアニストの物語に、はじめは戸惑いましたが、ページをめくるごとに音楽の世界に入り込んでいくようでした。

     個性ある4人の若者にそれぞれ魅力があり、どの人物を応援していくこうか迷いながらもそれを楽しみながら読みました。

     本という全く音が感じられない媒体から音の息吹が感じられる表現に引き込まれました。

     コンクールの一観客として、4人の若者たちの音楽という生き方を見届けていきたいと思います。

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著者プロフィール

1964年、宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞および第2回本屋大賞を受賞。06年『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞を受賞。07年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞を受賞。17年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞を受賞する。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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