蜜蜂と遠雷(下) (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
4.29
  • (83)
  • (69)
  • (21)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 1141
レビュー : 78
  • Amazon.co.jp ・本 (508ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344428539

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 上下巻、読了。
    というより、芳ヶ江国際ピアノコンクールが終わった。
    終わってしまった。
    音楽が聴こえるなんてもんじゃない。
    演奏者の作り出す世界が見える、感じる。
    本物の音楽ってこういう世界なのか、音楽家はこういう世界に住んでいるのか。
    そんな事を感じた、令和最初の読書。

  • 音楽にまつわる話なのに、読書好きな人のための物語だと強く感じる。物語を愛する人、紙をめくることに心躍らせる人、そんな人たちのためにある本だった。

  • 面白かった!読み始めたら、他のことが手につかないくらい!
    続きが気になって気になって、あっという間に上下巻読了してしまいました。

    演奏には個性がうつる。人となりがうつる。
    その通りだと思います。
    マサル、栄伝亜夜、風間塵、高島明石。
    それぞれの人生を映す演奏。
    物語を読んでいると、その風景、音が目の前に広がるようでした。
    刺激し合い支え合うピアニストたち。
    ピアニストたちを支える人たち。
    ピアニストたちを審査する審査員。
    様々な登場人物の視点から描かれる物語が面白かったし、
    どの登場人物も人間味に溢れてて愛せちゃうキャラクターでした。

    個人的には、栄伝亜夜が風間塵の演奏をうけて、回を重ねるごとに成長し、音楽家として生きていく覚悟を決めていくところが好き。
    2人で月光を弾いているシーンがとても美しかった。
    2次予選で、風間塵の演奏を聴きながら泣いているアーちゃんと共に、私も何故だか泣きそうになりました。

    それから、なんといっても高島明石。彼の感覚はとても共感が持てました。彼のピアノはきっと、とても優しい音なのだろうと思います。

    映画化するとのこと。映画も楽しみ。

    それにしても、やはり、音楽の物語は面白いな。
    自分自身、アマチュアだけど音楽をやっていたから、こういう物語を読むと、また音楽をやりたくなります。

  • 自分がいる音楽の世界が描かれた作品で興味を持った。
    あっという間に物語に夢中になり、読了してしまった。

    コンクールという緊張と興奮が入り混じり、独特の実力世界の中でもがき続ける演奏者達の心情の描写が素晴らしかった。
    そして、心情描写だけでなく、音楽のイメージを言葉にして描いている恩田陸さんの技量が本当にすごい。言葉から、音楽や風景が自然と浮かび、本当にホールで聴いているかのように錯覚する。

    また、主人公たちの音楽と真摯に向き合う姿勢に、「私もピアノ弾くときにもっと真摯に向き合わなきゃ」という初心に帰る気持ちにさせてくれた。

    この作品がきっかけとなって、クラシックに興味を持ってくれる人が多くなればいいなと思う。
    そして、「音楽なんて道楽、遊びだ」とよくいう人がいるけど、この作品で描かれている壮絶な世界が現実の音楽の世界なんだということを知ってもらえたら、さらにいいなとおもう。

  •  国際的なピアノコンクールを舞台に若きコンステントたちの熱い演奏が描かれる。果たして優勝を手にするのは誰か。

     上巻に続いて、ピアノの世界にというか、物語にどっぷりと浸かった感じでした。

     自分には縁遠い物語でしたが、一人の観客としてこのコンクールに参加できたように感じ、とても幸せを味わいました。

     勝負の結果も気になる所でしたが、それ以上に一人一人のコンテスタントのピアノに向かう生き様がとても印象に残りました。

     また、音楽の世界を物語として、言葉で表現することの素晴らしさも感じさせてもらいました。

     言葉の可能性を見た感じです。

     自分の感性をさらに磨いていきたいと思う今日この頃です。

  • 二次予選の続きから本選

    進むほどに人数は減っていく。残るか落ちるか、あぁ胃が痛い。「落選してもコンテスタントの音楽性を否定しているわけではない」と言われてもねぇ、あなたは先へは進めませんと言われてるわけで、とりあえずガックリするよ。
    技量的なことは今さら望むべくもないけど、音楽が好きな気持ちはずーーっと持っていたいのだ。

  • これ、映画化するんだね、
    大ヒットか、おおこけするか。
    生半可な表現じゃ、がっかりするけど、
    原作の世界観が上手く表現されるなら、是非とも映像化はみたい!
    クラシックは縁遠くて、でもマサルや亜夜、明石を通して溢れでることばで、その曲や演奏者の世界観がみえてくるのがすごい。
    そこに実際の曲をかけてみると、また違った味わいが。
    ホフマン先生の贈ったギフトの、爆発力のすごさといったら。読んでる私も内から自分でも気付かないものを引き出される気がする。
    ずっと鼓動がうるさくて、読み終えたあとの虚脱感と言ったら。
    漸く、ゆっくり眠りにつける。幸福な気持ちのままいい夢がみれそう。

  • 上下巻完結。
    疾走感が見事。つい聴きたくなって、作中の作品を調べて流していました。
    風間塵の演奏、聴いてみたいなあ。

  • 恩田陸の蜜蜂と遠雷を読みました。
    芳ヶ枝国際ピアノコンクールに出場するコンテスタントたちの青春群像がみずみずしく描かれていました。

    栄伝亜夜は小学生の時、指導者でもある母親を亡くしたショックからコンテストでピアノが弾けなくなったという過去があります。
    それでも亜夜に期待をかけてくれた恩師に報いるため、もう一度ピアノコンテストに出場することにします。

    亜夜は、養蜂家の子供の風間塵や、幼い頃の友人でこのコンテストで再会したマサルらの演奏に刺激されて自分の演奏のスタイルを模索していくのでした。

    ピアノ演奏が映像のイメージで描かれていくので、ピアノの演奏を聴いたことがない読者でも面白く読めました。
    規格外の天才である風間塵の審査についての審査員たちの苦悩や、亜夜の理解者である友人の奏の祈りなども描かれていて物語に厚みがましています。

    夜のピクニック以来、また恩田陸の小説を堪能しました。

  • あとがきに担当編集者さんが書いてましたが、
    二日で一気読みでした。苦笑

    それにしても、いま私も出版社に勤めてるけど、
    この作品のスタートは採算度外視だったんですね。
    と言うか、文学作品はそうなのか…?

    物語は納得のいく結果でした。
    よかった、無事に終わって。
    作品はかなりの難産だったっぽいですけど、
    物語はかなりのスピード感で進んでいきます。
    どっちかというと、児童文学(森絵都さん)とかに近いかも。

全78件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

蜜蜂と遠雷(下) (幻冬舎文庫)のその他の作品

恩田陸の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
恩田 陸
米澤 穂信
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印

蜜蜂と遠雷(下) (幻冬舎文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする