金継ぎの家 あたたかなしずくたち (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎
3.75
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本棚登録 : 151
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344429086

作品紹介・あらすじ

高校二年生の真緒と暮らす祖母・千絵の仕事 は、割れた器を修復する「金継ぎ」。進路に 悩みながらもその手伝いを始めた真緒はある 日、引き出しから漆のかんざしを見つける。 それを目にした千絵の困惑と故郷・飛驒高山 への思い。夏休み、二人は千絵の記憶をたど る旅に出る――。選べなかった道、モノにこめ られた命。癒えない傷をつなぐ感動の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 強き者、汝の名は…


    きちんと後悔しているひとって、格好いいなぁ。

    ちゃんと後悔する為には、勇気を出して踏み込んで、そこにあるものを受け止めて精査して、自分のしたことを噛み締めて、
    そこから、出来得ることをすべて尽くして。それでも届かなかったところに、ほんとうの後悔があるんだろうなぁ、と。
    そうして、ほんとうの後悔をしたからこそ、
    その後悔は、ひとに渡せる形になるのだろう。

    継承する、ということを強く感じる物語でした。

    直近に読んだ弔堂/京極の、あの世論と云うか、わたくしの死んだあとの世界、という考え方に繋がるものがあって。
    こういう偶然というか、何気なくテーマが繋がる、みたいなのも本読みの醍醐味ですね。

    単純に、そのときこころに引っかかっているものを映しているだけなのかもしれないけれど。



    ところで三日月堂のときも感じたけれど、時折出てくる非常に女性的な男性像、というのが、苦手。
    なよなよした男、ってわけじゃなくてね?
    なんというかな…女性から見た男性像と、男性から見た男性像の乖離というか…
    いつも、そんな単純じゃねぇって、と思ったりするんだけれど、それだって結局自己弁護なんだよねぇ。だってそう見えてるんだったら、それに対して、負うものは生まれるわけで。
    そんなつもりじゃなかった、というのは…まぁ、通用するところには通用するんだろうけど…うーん。法の抜け道、みたいな気がする、それは。

    きっと男の女の、と云う問題ではなくて、発露の方法が偏る…というか。表面的な部分、仕上げは同じでも、手法が違っている、というか。



    あぁ、綺麗だなと思った柄が、実は丁寧に、丁寧に繕われた傷跡だったりすることも、あるのでしょう。
    その姿はやっぱり格好いいので、☆3.6。

  • おばあちゃんの思い出話を聞いている感じだった。途中、ちょっと飽きてしまった…

    金継ぎの方法や、漆の木から漆を採取するやり方など興味深かった。とても手間と時間がかかり、漆の器が高価な理由が分かった気がする。とても奥が深くて、本物の漆の器が欲しくなった。

  • 金継ぎは、大事なものを修復するとともに、新たなものへとつないでいく素敵な手法。

    三世代の女が、それぞれの生きる時代に翻弄されながら悩みながらも、自分のいいと思える道を見つけて歩き出す。だからこそ出会えたものがある。

    いろいろ心に響く場面があったけれど、結子さんが「ようやく、この人は頼れる、と思ってもらえる顔になったね。」と言われた下りが特に心に残る。私も憧れの人にそう言われるようになりたい。

    なんでも新しいもの、時代が進むことが進化だという価値観が相変わらず根強いけれども、時には立ち止まって、振り返ってみることができることこそ大事にしたい。それがここでは、金継ぎ、漆。進化することもきっと必要でも、深化していくことも同じくらい必要なことなんだよなぁと思いながらこの物語に浸った。

  • 金継ぎの家あたたかなしずくたち(幻冬舎文庫)
    選べなかった道、物に込められた命、癒えない傷をつなぐ感動の物語。
    タイムライン
    https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

  • 10/9発売金継ぎの家
    割れた器を修復する「金継ぎ」。
    モノにこめられた命や癒えない傷をつなぐ感動の物語です。

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著者プロフィール

ほしお さなえ
1964年東京都生まれ。作家・詩人。父に翻訳家・評論家の小鷹信光、夫に作家・思想家の東浩紀。
東京学芸大学卒業後、理工系出版社、大学研究補佐員をへて、作家活動へ。
95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞して詩人としてデビュー。2002年には長編小説『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年に刊行された『活版印刷三日月堂 星たちの栞』が話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気シリーズとなる。

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