阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし (幻冬舎文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344429383

感想・レビュー・書評

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  • 東京都杉並区阿佐ヶ谷発祥のお笑いコンビ阿佐ヶ谷姉妹のエッセイ本。

    ミステリ欲に駆られ、ひたすらに読み耽った10月。

    ちょっと気分転換にと、特に意味はなく薄ピンクの装丁に惹かれ手に取った。

    本作を読み、実の姉妹ではないことを初めて知る。

    お二人が交互に綴る日常のエッセイは、きっと我々にもある些細な出来事ばかりで、奇をてらわない地味なおばさまたちの随想録を、ただのおじさんである私がニヤニヤと読む。平和にもほどがある。

    私が阿佐ヶ谷姉妹を初めて見たのは10年ほど前のTVショー「とんねるずの細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」だった。

    歌が上手い。自虐ネタが可愛いおばさんコンビ。
    この人たちのポジション唯一無二、芸能長寿の予感。
    当時私が彼女たちに抱いた印象だった。

    あれから10年、エッセイまで出され、かつ小説まで綴られ、多岐に渡り活躍され続けていることに敬意。

    同世代として今後も応援したいと思える【アーティスト】である。

    • しずくさん
      akodamさん、再コメントをありがとうございます。
      録画を昨夜観ました。木村多江さんはこんな役もこなせる俳優さんでさすがだなと感じ入りま...
      akodamさん、再コメントをありがとうございます。
      録画を昨夜観ました。木村多江さんはこんな役もこなせる俳優さんでさすがだなと感じ入りました。美しく艶っぽいイメージが先行していたので!
      安藤玉恵さんは『夢売るふたり』で印象深かったのですが、高崎映画祭の 最優秀助演女優賞を受賞されていました。この作品でも木村さんと共演していて、実力派のお二人ですよね。
      1回目の放送で阿佐ヶ谷姉妹の渡辺江里子さんと美穂さんとのなれそめが意外で面白く観ました。私は小堺さん司会のお昼番組「ライオンのごきげんよう」で初めて彼女らを知り、歌が上手い独特なおばちゃん雰囲気に好感を持ちました。豆苗は2回目までは食べましたが、残念ながらあまりおいしく感じられません。貝割だいこんの方が好きかも(笑)
      好きなテレビ番組に当たると、楽しみが増えてもうかっちゃった感じになります。
      2021/11/12
    • akodamさん
      しずくさん、こんばんは。
      こちらこそ再コメントをありがとうございます。

      しずくさんの仰る通り、まずドラマの木村多江さんの妖艶な演技のイメー...
      しずくさん、こんばんは。
      こちらこそ再コメントをありがとうございます。

      しずくさんの仰る通り、まずドラマの木村多江さんの妖艶な演技のイメージを良い意味で覆す、自然な佇まいに私も驚きました!ズバリハマり役でしたね。

      安藤玉恵さんは色んな作品で拝見していて、こちらはある種想像通りのハマり役で安心して観れました。

      阿佐ヶ谷姉妹、当時小堺さんの「ライオンのごきげんよう」に出られていたのですね!懐かしい。私も昔は録画してよくみていましたよ。

      しずくさんのお陰で、毎週の楽しみが増えました。ありがとうございます。来週の放送が楽しみです。
      2021/11/13
    • akodamさん
      ミキマルさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。
      私の拙いレビューがミキマルさんの読書欲を掻き立てるキッカケの一つになれば嬉しいで...
      ミキマルさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。
      私の拙いレビューがミキマルさんの読書欲を掻き立てるキッカケの一つになれば嬉しいです♪
      2022/04/17
  • 読みたかった本。他愛もない話ばかりだけどなんだか面白い。『愛や恋やお金の話より、動物やお笑いの話に花が咲く』とか、『大人の会話ができない』とか‥わかるわかる。小説もよかった。

  • 【感想】
    私は本を読み終わった今でも、どっちがミホさんでどっちがエリコさんかわからない。そのぐらい非常に似ているのが阿佐ヶ谷姉妹だ。
    しかし、それほどに見た目が似ている2人でも、性格は全く違うらしい。ミホさん(妹)はどちらかというと猫タイプで、自分のテリトリーに誰かが侵入するのを好まない。対してエリコさん(姉)は犬タイプ。誰かと一緒にいるとつい嬉しくなってしまうらしい。
    この違いから、ふたり暮らしのストレスはミホさんに大きくかかっている。一緒にいすぎると、「ああ、お姉さんが多いわ~『エリコ過多』だわ~」 と堂々とつぶやき、ひとりになりたいアピールをする。そんなこともあり、お互いがお互いに点数をつける場面では、エリコ→ミホが97点、ミホ→エリコが53点という有様だ。

    意外とデコボコな二人だが、そんな関係でもずっと一つ屋根の下で暮らし続けられたのは、「お好きにどうぞ」の関係性が成り立っているからだと思う。寝るスペースを圧迫されても「お好きにどうぞ」、西友とヨーカドーに別々に行っても「お好きにどうぞ」。どちらも好き勝手暮らすが、守るべき領域は守り、決してその先までは踏み込まない。お互いの距離感を言わずとも把握し、融け合うように生活している。そんな熟年夫婦のような関係性をキープできるのが、仲良くやっていく秘訣なのかと感じた。

    ――しばらく、みほめ~あの冷血人間め~なんてカリカリしていましたが、こう考え始めました。「私だったら、持ってくるけど」という考え方が違っているのかしら。私がそうしているから、あちらにもそうしてもらえるものだと思っている所から、ものさしが狂い始めるのかも、と。
    実際夫婦でも家族でもない2人が、たまたま生活様式を共にしているだけで、本来は個個。むしろ、私がみほさんにしている事は、頼まれてやっている事でもなく、こちらがよしとしてやっている事なのだから、それを相手に勝手に求めて勝手に腹を立てたりするのは、変な話で。やってもらう事は「必須」でなく「サービス」なのだ。そう思うと、落ち着いてきました。

  • 阿佐ヶ谷姉妹のエッセイ。
    えっと、表紙右側が姉エリコさんで、左側が妹ミホさんね。と失礼ながらお二人の区別もついていなかったが、読んだらお二人とも全然ちがう性格で、どちらも魅力ある方だった。
    小競り合いしながらも仲睦まじい暮らしにほっこり。
    エリコさんの短編小説は素敵な物語だった。
    巻末のインタビューも含めて、クスッと笑えて癒された。

  • 面白かった。文章力で笑えた。
    さすが芸人さんの血なんだなーと思っていたら、エッセイが書けなくて路上で泣いちゃうエリコさんにじんわり来た。
    朝陽の店主の話にもじーーん。

    ミホさんの猫っぷりが凄い。絶対前世猫だ。

    エリコさんのエッセイには、ちょこちょこ深くて沁みる事が書かれていて、思わず「ほ〜」と呟いてしまう。

    恋愛小説も、どこまでが本当でどこからが架空なのか分からなくしてある所もなんか良いなあ。

    とにかくほっこり、寝る前に少しずつ読んでいくと、ぐっすり眠れる気がする。



    阿佐ヶ谷姉妹のお人柄と、丁寧な暮らしぶりが垣間見得て、好きになりました。



    「朝陽からの帰り道はいつも2人して、美味しい定食でふくれたお腹をさすりながら、ちょっと背筋を伸ばして真面目な顔をして、人生を考えてみたりしています」

    「辛辣な占いやアドバイスに凹んで下や後ろしか向けなくなってしまうよりは、前向きに晴れやかな気持ちになれる「お言葉」を自分なりに取捨選択して励みにする事が、楽しく生きる術の一つなのかもしれない」

  • 阿佐ヶ谷姉妹好きなんですよね~
    芸人のよくある「なんでもいいから売れたい売れたい!」という『ギラギラ感』がないからかな?芸人の『ギラギラ感』も嫌いじゃないけど、疲れたときにはちょっとしんどい。
    阿佐ヶ谷姉妹は、日だまりみたい。見てるとほっとする。本書を読むと、2人の日常の空気感が伝わり、ニヤニヤしてしまいました。疲れてて、ほっと一息つきたい方におすすめです( ^ω^ )

  • 言わずと知れた阿佐谷姉妹が書く、日常的エッセイとのことで。気になったので手に取ってみた。

    存外よかった。

    2人の性格は似ているようで、相反する部分もある。(作中では、えりこさんが犬タイプ、みほさんが猫タイプと紹介される)

    同じ街で同じものを見ているのに、2人の切り取った世界は微妙に違っていて、面白く読んだ。

    だけど共通するのは、時間のゆっくりとした流れかもしれない。のんびりと過ごす人生だけがもたらす温かみを感じる1冊。

    自分のようなせっかちに生きる人間には、感じる部分があった。

    それと、阿佐谷という街への慈しみも溢れる。この本を読むと、中央線に乗って阿佐谷に行きたくなる笑

    エッセイだけではなく、2人が書いた短編小説やショートインタビューも収録されており、謎のお得感があった。

    (書評ブログのほうも宜しくお願いします)
    https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E3%82%86%E3%81%A3%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%81%A8%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E4%BA%BA%E7%94%9F%E3%81%8C%E3%82%82%E3%81%9F%E3%82%89%E3%81%99%E6%B8%A9%E3%81%8B%E3%81%BF_%E9%98%BF%E4%BD%90%E8%B0%B7%E5%A7%89

  • 突然訪れた自分の中でのエッセイブーム。
    その流れで、阿佐ヶ谷姉妹さんの本も読了…

    いやー、なかなかに面白い( ̄∇ ̄)

    40代・独身・女芸人・二人暮らしというちょいと異質な生活を送るお二人。

    ゆるくも楽しく、それこそ「今を生きてる」って感じ。
    DVDを見たり、ご飯食べたり…かたや犬っぽく、かたや猫っぽく…そんな仲睦まじい二人のやりとりがとても微笑ましかったです。

    人生っていろんな形があっていいし、やっぱり結局楽しんだもん勝ちなんだなーと。
    いや、そもそもそれ以前に勝ち負けなんてないのかもしれない…と、そんな風に思わせてくれます。

    気持ちをリフレッシュしたいときには良い本なのかなぁと。

    ちょっと、さくらももこさんの後に読んでしまったので普通に読むよりもインパクトが薄く感じてしまったかも…若干強敵過ぎたかな(笑)

    <印象に残った言葉>
    ・あ〜差したい(P138)

    ・おおこわっ、おおこわっ、山菜おこわっ!(P156)

    ・いえ、私には金メッキで十分です(P165)

    ・「私、気付いたの。今の、ここが好き」とみほさんがかなりガチな表情でつぶやいた時には、下町の糸井重里さんかと思いました。(P211)

    <内容(「Amazon」より)>
    「時にいざこざもあるけれど、おおむね楽しく自由に、のんびり暮らしております~」
    40代・独身・女芸人である2人の地味おもしろい同居エッセイ+書き下ろし恋愛小説も収録。

    歌って踊れて昭和感ただよう芸で人気上昇中の二人組・阿佐ヶ谷姉妹(実際の姉妹ではありません)。
    「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」の地味おもしろいネタで知られる2人ですが、実際も地味~に阿佐ヶ谷2人ぐらしをしています。四十路、独身、女芸人、そんな2人が繰り広げる日常は細かなこだわりと笑いと、そして人情に溢れています。本書では、リレー形式で「阿佐ヶ谷2人ぐらし」「妙齢事情」「引っ越し騒動」の3章立てでエッセイを収録。
    また、「私の落とし方」をテーマにした書き下ろし恋愛小説「フキノトウはまだ咲かない」(渡辺江里子)「3月のハシビロコウ」(木村美穂)も掲載しています。阿佐ヶ谷姉妹の豪華詰め合わせ的な1冊、どうぞ宜しくお願いします。

  • 人って不思議だと思うのは。
    夫婦恋人同士であれば2人での暮しは想像しやすいですが、同性2人で一緒に暮らすとなると違う意味で暮らしにくいだろうな、ということ。
    夫婦恋人でもいろいろありますけどね。
    なかなか個性的なお二人なので、しかも6畳一間! でどのような暮らしをしているのだろう、と。
    お二人の暮しを垣間見た感じでとても面白かったです。

    秘境のゼリー屋さんでアルバイトまでしてたんですね~
    ご近所との関係をこよなく愛されている感じ、お二人の、のほほんと相まってすてきでした。
    やっぱりいくら似ているかと言っても違うお二人なんですね。おもしろいです~

  • テレビでは窺い知ることのできない2人の性格や日々の生活が垣間見れ、とても面白かったです。

    いつもニコニコした上品なマダム達…かと思ったら、意外と実生活では小競り合いしているんですね。
    そこも隠さず、また飾らずに語られているのがまた好印象。
    文章力もさすがのもので、あっという間に読み終えてしまいました。

    みほさんの書き下ろしの恋愛小説はクセが強すぎてあまり共感できませんでしたが、
    えりこさん含めお二人の内面を知ることができ、面白かったです。

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著者プロフィール

著者:阿佐ヶ谷姉妹
渡辺江里子と木村美穂の二人からなるお笑いコンビ。歌って踊れるピンクのドレスの二人組として活躍している。劇団東京乾電池研究所にて知り合い、以来親交を深める。本当の姉妹ではないが、顔が似ていることからコンビを組むことに。2007年、お笑いライブ出演をきっかけに正式にコンビ結成。以前は阿佐ヶ谷のアパート六畳一間で同居をしていたが、今は江里子が同じアパートの隣の部屋に移り、行き来している。2016年、フジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした『第22回細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』」優勝。2018年、日本テレビ「女芸人No.1決定戦 THE W」優勝。著書に『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』(幻冬舎、2018年)があり、2021年にNHK「よるドラ」枠にてドラマ化、2022年に同ドラマが第30回橋田賞を受賞した。

「2022年 『阿佐ヶ谷姉妹のおおむね良好手帳 2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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