- 本 ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344432611
作品紹介・あらすじ
新しい年になって、図書館勤めの麦本三歩にも色んな出会いが訪れた。真面目な後輩、謎めいたお隣さん、三歩に興味がなくもなさそうな合コン相手。そして、怖がりつつも慕ってきたひとりの先輩には「ある変化」が──!?マイペースな彼女の、あいかわらずだけどちょっとだけ新しい日々。気軽に読めてほんわか気分になれるシリーズ最新刊。
感想・レビュー・書評
-
前作よりも落ち着いた印象の三歩でしたね。
作中の言葉繋ぎ、オノマトペが楽しい。声や音に出した時のリアルがこの作品ならではで個人的には好き。
ほんわかした気持ちになりました。また、続きを書いてくれると嬉しいな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第二集も三歩らしい楽しい雰囲気の本でした。特に特別な何かが起こるわけではないけどなんか楽しい。そんな本でした。
-
好きなものに囲まれて日々を過ごす三歩の連作短編。
大学図書館に勤めて三年目。ようやくできた後輩や、隣に住むお姉さんとの距離感に戸惑ったり、ツイッターを始めたり、人見知りな三歩にも少しずつ変化が見られます。
相変わらず言葉は噛むし、とっても個性的な三歩だけれど、おいしい食べ物につられて参加した合コンで知り合ったお兄さんと、この後どうなるのか気になります。
自分の好きなものがわかっていて、自分の手の届く範囲で毎日を楽しく過ごせるって理想的だな。
マイペースで危なっかしい三歩だけれど、読むと肯定感の上がる不思議な魅力を持った小説です。 -
シリーズ第2弾。主人公の麦本三歩は相変わらずユニークなキャラクターの持ち主で、噛み噛みの口調やドジっぷりが過ぎるのだが、そんな三歩の日常がなぜか面白い。大晦日に実家に帰省した話が特に良かった。実は内面はとても真面目で日々三歩なりに葛藤や成長をしている様子が垣間見られる。こんな作風の小説はこれまで読んだことがなく、魅力的。「第3集」を楽しみにしたい。
-
やはり今回もイラついた三歩…
イラつくのを分かっていながらも、あのキョーレツに記憶に残るキャラクター。
そして最後まで読んでしまったぁぁぁ。
嫌よ嫌よも好きのうちと言うように、イラッとイラッとも好きのうちなんだろうかうーん…。
第三集がもしも出たとしたら、イラッとするから読みたくない!とか思いながらも探して読んでしまう気しかしないという不思議な魅力の三歩だった。 -
第一集(9784344430525)を読んでから丸々2年振りの再会となる三歩ちゃん。
所々忘れてしまったエピソードがあるので面倒臭がらずにざっと復習しておけば良かったかなと思わなくもない。
前巻の感想でも書いたことだが、やっぱり私は三歩ちゃんが苦手かもしれない。いや、20代の天然女子があり得ないドジ踏んだりやらかしたり打算を織り込みながらも健気に頑張ったりを見守りつつ、時折人生の真理めいた事を披露する、という類いの魅力ポイントはわかるんだけども、私にはその描写があんまりにもくどくしつこく幼く感じられてしまった。
20代半ばを過ぎて職場に後輩も出来ていざこれから!という年齢の人物の姿としてこんなに悪気なくガーリーに失敗ばかりを延々と見せられてもな…、と困惑。何も別に図書館職員らしく企画展示の選書をキッチリ書いてとは言わないが、せめて、1話くらいまともに喋れる回があって欲しかった。もはやハムの諸見里さんにしか聞こえなくなってたし、〈麦本三歩は楽しい方が好き〉に至っては何の為のエピソードかさっぱりわからん。LINEでも噛むってさすがに嘘臭過ぎるよ。
まさかとは思うが第三集を出すときはいよいよ三歩ちゃんもアラサーかアラフォーか。であれば、むしろ今のキャラのそのまんま年齢を重ねた’三歩さん’を是非見せてもらいたい。ぐっとキャラにコクと味が出ると思う。
※2023.5.26追記…第二集はどうしてここまで物語が入ってこなかったのか考えてみた一つの結論として、’単行本時に店頭で見かけた山積み実写カバー版の女性のイメージが印象に残っており、それが作中の三歩とあまりにも結びつかなかったから’ではないかと思う。別に私は件の女性歌手のファンでもアンチでも何でもないが、あの目力と鼻筋の通ったお顔立ちの方がこんなにドタドタバタバタと振る舞うように思えないし、男性にガッチガチに緊張したり舌足らずに噛み倒したりといった、へにゃっとした三歩っぽさの表現が足りていないように思った。けど、住野よる先生は何かのインタビューで「イメージ通り」と仰っていたので、ああ、三歩は不器用で変な子だけど超勝ち組級の恵まれた容姿を持ってる子なんだね。そら生きてて楽しかろうと、読みながらなんか冷めていたのだろう。
1刷
2023.5.25 -
麦本三歩の好きなもの続編だ。12の好きなものが短編として描かれていて、ライトで読みやすい。そしてクスリと微笑んでしまう。笑顔になるところが、めっさ(笑)良かった。
えびせんの三歩に真面目なシュウマイの後輩ができた。怖い先輩も、優しい先輩も健在だった。
人の価値観や好みなどは、それぞれあるが、私は三歩の好きなものに割と同意できる。寝るのも、焼売も、蟹も、辻村深月さんも好きだ。
物理的な好きなもの、抽象的な好きなものが描かれていて、そうそうとうなづいてしまう。
この作品の雰囲気が好きなのだけど、何処が好きなのかと考えてみた。
小説によくあるケースは主人公の成長が描かれていることだ。しかし、麦本三歩は3年前と然程変わらない。何らかの成長はあるのだろうが、成長の押し売りがないのも好感が持てる。
無理に成長しようと思わなくっても良いよと言ってくれているようだから。麦本三歩自身の性格がそう言っているように感じた。 -
麦本三歩シリーズ2作目。
三歩もついに後輩ができたり、少し恋愛面で
新たな出会いがあったりと三歩の日常もちゃんと時間が流れているんだなーと思った。
前作の三歩は自分の世界で自分の好きなことを大切にして過ごしている場面が多かったけど、今回は外によく出かけているのが印象的。
友人との合コンやデート、先輩の結婚式に参加したりといろんな場面の三歩がみれた作品。
三歩は好きになったものや1度好きになったものへの気持ちを妥協せず、好きなものを大事にしたい感情をちゃんと自分の中で表現できていることってすごいなと思う。
私は人目を気にして、自分の好きを主張できてないなと思う時があるから自分の「好き」っていう感情や思いを大切にしたい。
あと、ラストの雨の日でも三歩は雨の音を楽しんでいる感じが個人的にも共感できた。 -
第二集も読みやすい面白い。
第一集は勤務している図書館周りの人間関係のお話。
この第二集は少し行動範囲が広がっていき登場人物が増える。
それがまたよし。
麦本三歩のキャラがぬけてるばかりだったら読み進められてないけれど、しっかり人として大事なとこがあるのがキモで人たらしな部分も。(作中では相手に伝わってないかもですが)
続編も出れば読みたいと思える作品です。 -
前作を読んでから時間が経っていたせいか、読む本が多くなったからか分かりませんが、ホワホワした世界観に上手く入り込め楽しく読むことが出来たように思います。
前作と比較し今作は、職場内やプライベートで新たな出会いと別れがあり、日常系小説の中でもイベント多めだった気がします。まぁ周りを取り巻く環境が変わっても主人公のキャラは特に変化しないので、そこが本作の主人公「麦本三歩」らしさだなぁと思います。
地の文にしょうもないダジャレが差し込まれていたり心の中の言葉が差し込まれていたりで、読んでてクスッとしてしまい、周りから変な目で見られました。笑
著者プロフィール
住野よるの作品





