- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344432697
作品紹介・あらすじ
デビュー作『元彼の遺言状』が大ヒットし、依頼が殺到した新人作家はアメリカに逃亡。ディズニーワールドで歓声をあげ、シュラスコに舌鼓を打ち、ナイアガラの滝で日本メーカーのマスカラの強度を再確認。さらに読みたい本も手に入れたいバッグも、沢山あって。締め切りを破っては遊び、遊んでは詫びる日日に編集者も思わず破顔の赤裸々エッセイ。
感想・レビュー・書評
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新川帆立さんのエッセイ。ドラマ化もされた『元彼の遺言状』などの著者だが、実は小説はまだ読んだことがなく(ドラマも見たことがなく)、アメリカでの暮らしが書かれているエッセイという点に関心を持ち手にした。それなので、新川さんの年齢とか経歴とか、いつデビューしたとか、そういった背景情報もゼロで読み始めた。色々な事象に対する分析が冷静で鋭くて、文章も上手だったので、頭の良い方なのだろうなと思ったら、(学歴や資格と頭の良さは比例しないケースも世の中にはあるけれど)東大法学部卒&弁護士資格を持つ才女であることが分かった。全体的を通じて物事に真摯に向き合う人なのだろうなと感じた。真面目な内容も多かったが、私にとってはやはり外国(アメリカ)での生活の話が特に面白かった。小説や映像化された作品を見たことがある人にとっては、本書に書かれていた制作裏話も楽しめるのではないかと思う。
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新川帆立さんの本はほとんど読んでいるので、このエッセイにも興味があり、読んでみたいと思っていた。
軽妙で気楽に読めて面白かった。
華やかな部分がクローズアップされることも多い職業だが、それは地道な執筆活動に裏打ちされたものなんだなと思った。
これからの作品も楽しみ。 -
帆立先生のエッセイ集。東大卒で法律事務所で働いてて、一年目から年収が1000万円あったというのには驚いた。弁護士って儲かるんだなぁ。それと新品のバーキンって店に置いてないんだ!中古市場には沢山あるのに、不思議である。流しの客である帆立先生が手に入れた報告を楽しみにしています。
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新川センセ御自身は,難解な純文学からライトノベルまで執筆可能なので,作家としての立ち位置をどこに定めるか,を思索懊悩している感がある.どこか1点に定めてしまうと,それ以外の可能性を捨てることになり,それは自らの能力を一部捨てることに等しく,中々決断ができないのも頷ける.エッセイの最後に,自らの執筆の意義と相手を発見することで,取捨選択に納得できたようだが,企業弁護士ライトミステリィという新しいニッチなジャンルだってエンターテインメントになるし,芥川賞は無理でも,もしかしたら直木賞の枠に収まるかも知れない.割り切る必要などなく,是非挑戦し続けて欲しい.
著者プロフィール
新川帆立の作品





