さよならごはんを今夜も君と (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2023年8月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784344433106

作品紹介・あらすじ

学生はワンコインで食べられる夜食専門店。痩せて可愛くなりたい若葉、何を食べてもおいしくない学年トップの小春、オーガニック料理だけで育った凌真......。悲しみや寂しさを少しずつ消化できるように、店主の朝日さんは愛情を込めた一皿をつくる。孤独な心に力が満ちて、止まっていた時間が動き出す。世界一優しいお夜食で再生していく感動作。

みんなの感想まとめ

「ごはん」をテーマにしたこの作品は、悩みを抱える人々が集まる夜食専門店での心温まる物語です。登場人物たちは、食べることに対するさまざまな思いを抱えていますが、店主の朝日さんが提供する愛情たっぷりのお夜...

感想・レビュー・書評

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  • 「ごはん」がテーマの思わず心が温かくなるような1冊です。それぞれ悩みを抱えている人物が集まりごはんを食べて救われるというストーリー。今まで何冊もごはん系の物語を読んできたけどどれも素敵な気持ちになるし飽きなくて面白いです!この本は2 巻もあるそうなので絶対読みたいです!

  • 「ごはん」という文字を見てから気になっていた作品。
    表紙の絵が可愛らしくて、また帯には青春物語とあって、手に取るのを躊躇していたのですが買ってしまった。
    でも、買って読んで良かったと思っています。

    ネタバレになるので詳しくは書けませんが。
    舞台は、「お食事処あさひ」お夜食を出してくれます。
    そこに各々の事情で「食べたくない」「食べちゃだめ」「食べてみたい」「食べられない」そんな思いを抱えた人がやって来ます。
    辛く、心の奥で凝り固まった気持ちを店主の差し出すお夜食で優しく解いていきます。
    似たような設定の作品はあるかもしれませんが、描かれている店主の人柄が良いです。私は好きですね。
    また、作られるお夜食も、真似したくなるくらい簡単に作られるものが多くて勉強になります。
    読み終わる頃には、簡単でも良いので、義務感ではなくて食べてくれる相手を思って楽しく料理をしたいな~と思いました。

    来年の春に続巻が出るようなので楽しみです。

  • 様々な悩みを持った人を引き入れる夜食処あさひ。オーナーの朝日さんが優しく包みこみます。
    audibleで聴きましたが、河合優実さんと諏訪珠理のナレーションが素晴らしく、思わず涙するほどでした。

  • とてもあたたかいお話だった。
    汐見夏衛さんの作品、最近すごくすき。

  • 泣いた。
    ジブリの猫の恩返しのような、繁華街にひっそりと佇む一食100円の夜食食堂には、今夜も「呼ばれた」人たちが温かい優しさに包み込まれにやってくる。どれもじんわりと心に沁みるストーリーばかりで涙腺が緩んだ。予想外で嬉しい誤算だ。

    ── 食べ物と同じように、悲しみも咀嚼して、反芻して、消化して、吸収しないと自分の中に取り込めない。

    あぁ、うまい言い方だなと思う。
    たとえ逃げ続けて時間が経ったとしたも、月日は悲しみを癒やしてくれない。噛んで噛んで、少しずつ消化するんだね。たぶんそれが、成長と呼べるもののひとつなのかもしれないな、と思った。
    食べることは生きることだとしたら、悲しむことまた、生きることか。嬉しいことは…デザートかな?
    さよならごはんという妙なタイトルの響きが、読み終わった時にはスッと入ってくるような心地よさだった。

    いま見ると表紙の絵までがジブリっぽい。ややダサくもあるが。

    思わず周囲にも勧めたくなる一冊。

  • 温かい話だった。
    私は、もともと食が細い。子どもの頃は本当に食事が苦痛だった。
    年頃になると過度なダイエットと勘違いされて面倒なので必死に食べた。中高生の頃はそれなりに食べれるようになったが、それは努力の上にあった。
    痩せてるけどちゃんと食べる…は好感度高い。が、痩せてて食が細い…はみんな必死に食べさせようとする。食が細い悩みは、ほとんどの人に羨ましい悩み、贅沢な悩みに変換されてしまう。

    食べることは生きること。
    でも、食べれないことも受け入れてくれる、そんな温かい本だった。

    いつも給食を半分以上残していた私にとって、今この瞬間も餓死しているアフリカの子どもたち…と学校での授業やテレビ番組は私を苦しめた。食べられない罪悪感。恵まれているのに罰当たり。完食することの美学に反するマナー違反。わがまま。

    第5回公認心理師の国家試験で出た、「痩せたい」から食べないわけではない摂食障害に関する出題。専門家の中でも摂食障害は痩せたい人のもの…と思われがちだが、そこに一石を投じる良問だった。

    食に対する意識が少しずつ変わってきているように感じる。それとも生きやすくなったのは大人になったからだろうか?

  • とても心温まる優しいお話でした。
    所々に出てくるお料理のレシピのようなくだりも実際に匂いが漂ってきそうな描写に空腹感を掻き立てられました。
    人は様々な思いを抱えて生きていることを良い意味で改めて思い知るキッカケになった作品でした。
    朝日さんのような人が身近にいたなら幸せだろうな…とそんなことを染み染み考えました。
    どんなことも笑って吹き飛ばしてしまうような大きな愛ある人に私もなりたいな、と純粋に思いました。

  • 一つ一つの物語が中途半端に思えた。でも、失敗しても大丈夫。というとこ、ハッとさせられた。失敗したって、なんとかなる。よかぬ。

  • 私が大好きな作家さんの一人、汐見夏衛さんの作品。

    料理の描写が読んでるだけなのに凄く美味しそうで私もついついお腹がすいてしまいそうになりました(笑)

    「食」にも、食べたくない、食べちゃだめ、食べてみたい、食べられない、食べてほしいと色々ありその度に出てくる料理と朝日さんの言葉にホッコリしました。

    暖かい作品です。良かったらみなさんも。

  • オーディブル
    『何か困っていますか』
    本文より、心に残った言葉。
    「大丈夫ですか?」と聞かれたら大丈夫ではなくても「大丈夫です」と答える。
    条件反射的に答えてしまうけど助けてあげたい時役に立ちたい時は何か困ってますか、ですね

  • 商店街に佇む夜食専門店の「お夜食処あさひ」

    ここに吸い込まれるのは、食にまつわる様々な悩みを抱える人々。
    「食べたくない」「食べちゃだめ」「食べてみたい」「食べられない」「食べてほしい」
    食べることに様々な想いを抱え、悲しみや寂しさを抱えて寒く固まった心に、お夜食処で作られた心のこもった一皿が深く染み入る。

    食べることは生きることにつながるからこそ、そして自分の心も食べたい食べたくないという気持ちと結びつくからこそ、食に対して様々な悩みを抱える人が多くいる。
    そんな中、自分のために考えられた温かいごはんを食べることで、止まっていた時が動き出す。そして一歩踏み出すことで、闇に染まった夜から温かみのある灯火が灯り、前を進む活力を得られる。そして自分の進みたい道へと足を踏み出していくのだ。

    あたたかな未来へ進む、希望あふれる小説だった。

  • 電車遅延して、本もってなくて買った本。
    こんなにあたたかい気持ちになるとはおもわなかった。

    「手作りで、できたてのあたたかい料理だけが人を救うわけじゃない。そのとき、その人によっていちばん必要な食べ物こそが人を救う」

    この表現が、料理できなくても冷凍とかお菓子でも
    いいんだって思える。
    人のためにつくるごはんってどうしてこんなにあったかいんだろう‥
    自分のためにつくるごはんもあったかく思えたらいいな。

  • 小学生の男の子にふかし芋とおからクッキーはちょっとねぇ〜、ダイエット中の女性ならいいかもしれないけど。小学生男児が身体に良いからとそんなものばっかり出されても。子供が可愛いからこその親の愛だとは思うけどそれで歪んだ欲望ができて万引き未遂になっては本末転倒。
    小春のお父さんでモラハラ夫だね。典型的な仕事第一の人だったみたいだけど「家族の枠からお父さんが外れる」なんて表現されちゃう家族観を作り出してどうなのよ。
    Audibleで聞きました。最近観た映画に出てた河合優実さんがナレーターで楽しめた。

  • Audibleで。これって虐待なんだろうなあ、と思って聴いた。冒頭は暗すぎて、疲れた帰宅時に聞くのが辛かった。もう再生を止めようと思ったところにあさひさんが登場してくれたので聞き続けられた。『ごはんを最後まで食べきるまで家に入れない』とベランダに出されたことも描かれていたが、最後のお母さんとの和解では取りあげられてなかった。ここはどう説明するのだろうか。更年期のせいにしてほしくないなあと思ってしまった。今はいい治療もあると思うけど。。面白かったです。

  • 高校受験に失敗して以来両親との関係に悩む小春。失敗を取り戻すべく高校では友達も作らずに勉学と推薦に少しでも有利になるように部活にも参加。部活後は塾通い。それもこれも、両親の信頼を取り戻すため。でも無理がたたり、味覚異常に。
    そんなときに「お夜食処あさひ」に出会い、店主の朝日さんの料理や人柄に元気づけられ…
    「お夜食処あさひ」には小春以外にも問題を抱えた人が訪れる。ダイエットに励む若葉や、オーガニック料理のみで育った凌真もそのうちの一人。朝日さんはそれぞれの悩みを救い、そんな姿を、塾通いをサボり「お夜食処あさひ」でバイトを始め、側で見ていた小春は勇気づけられ、母親に本当の気持ちをぶつける覚悟をする。

    最後に母親と話が出来、双方誤解していた気持ち、真実を理解できて、本当に良かった。小春は優秀な姉がいたころには母親も毎日料理をしていたのに、姉が実家を出てから母親が料理をしなくなったのは自分に対する愛情がないからだと悲しい考えをしていた。母親はそれは旦那との不仲に悩み、体調不良で、そのことに文句を言わない小春への甘えがあったと認め、悲しい誤解をさせていたことにちゃんと謝ってくれた。
    結局、離婚することになる両親、母親との生活を選ぶ小春は、部活をやめ、塾とバイトは続けながら前向きに新しい未来に歩みだす。

    あー、良かった。でも、朝日さんにも辛い過去がありそうなんだけど、今作では描かれていない。続編の発売予定があるようなので、期待してます。

  • 読み始めてすぐに読みやすい文章というのが真っ先に感じました。そして情景も伝わりやすいです。

    各章でそれぞれの登場人物の物語が展開されるという構成でどの話も良いのですが、個人的には第二章の話が好きです。食べ物を扱う場面でのザワザワ感から心の辛さを打ち明ける場面に思わず頑張ったねと思ってしまいます。

    私も料理が好きなので料理の参考になる内容があるのも嬉しいところでした。続編も出るとのことで楽しみです。

  • 朝日さんの優しさが良かった。
    こんな素敵なお夜食食べたくなりました。

  • 食べる=生きる。
    食べる=今の自分。
    美味しいものを食べたくなる。
    どっかに夜食屋ないかな。

  • 誤解でよかった。誤解がとけてよかった。小春ちゃんはもちろんだけど、お母さんにとって取り返しのつかないところまでいっちゃうところだったよね。
    食にこだわりのあるお母さんのところに市販のお菓子持たせたのは大丈夫だったんだろうか。実際に食べてみてお母さんのお菓子のありがたみがわかるのはいいけど、あそこまで徹底しているお母さんは、受け入れられるのかなぁ。1点のシミも許せず謎の解毒とかさせられそうで怖いんだけど。

  • 食べることは生きること。それを出来なかったり、味がしなくてただの作業になったりなどとても辛いと思う。
    店長さんも過去に色々ありそうだから気持ち分かるんだろうな。だから受け入れて手を差し伸べられるのだろうな。

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著者プロフィール

鹿児島県出身、愛知県在住。高校国語教師としての経験をもとに、悩み疲れた心を解きほぐす作品を目指して、日々執筆活動をしている。代表作となった『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』(スターツ出版)が、様々な年代の共感を呼び、現在最も注目される作家。他に『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』『ないものねだりの君に光の花束を』などがある。

「2023年 『たとえ祈りが届かなくても君に伝えたいことがあるんだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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