みんなのヒーロー (幻冬舎文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344433755

作品紹介・あらすじ

特撮ヒーロー作品でかつて主役を演じるも、今ではすっかり落ちぶれた俳優・堂城駿真。ある晩、麻薬を吸った帰り道に泥酔者をひき逃げしてしまう。警察に怯える駿真の前に現れたのは、事故の瞬間を偶然撮影していた彼の熱狂的ファンの女だった。彼女はその動画をネタに「私と結婚してください」と要求し……。予測不能のサスペンスミステリー!

感想・レビュー・書評

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  • ブクログの新刊通知キーワードに藤崎翔氏も入れてあるので、図書館に早くから予約でき、早目に借りられた。ありがたい。

    なんと言うか、品の無い話ではあるのだが、読みやすくはあり、あっという間に読めた。

    後半は、同じセリフと状況を2度書いて、それぞれ心の内では別の思惑が…という書き方が相次ぎ、くどさを感じた。
    わざとそのような書き方をしていて、叙述トリックでも仕掛けられているのかと思ったが、そんなことはなかった。
    だとしたら、やっぱりしつこかっただけだ。

    また、「これ、後で使われるな」と読者に簡単に気付かれる程度の、鞠子の実家の描写なども残念。

  • 藤崎翔ならではの、ノリが軽めの芸能サスペンス。いろんなものをもじりながら、落ちぶれた元特撮俳優のドタバタが描かれる。もじりの中では「げちょぱ」で不覚にも噴き出した。話は序盤から結構気分悪く、感情的に誰の味方をすべきか迷い続け、そして誰の味方も出来ずに辿り着く、終盤の激動の展開と着地点はとても面白い。藤崎翔作品には意外となかった程のゲスい話だったが、締めの前には作者の主張もしっかりされており、少し重くはなっていた。

  • 落ち目の元特撮ヒーローが再ブレイクした理由とは…?

    まさかの展開に目が離せず、このヒーロー幸せなのか、不幸なのか?と読み進め、驚愕の連続、そしてラストは呆然。

    やっぱり悪い事はしちゃいけないよねぇ。

    しかし鞠子さん、怖すぎです…

  • 落ち目のヒーロー出身俳優の
    サクセスストーリー(?)

    初っ端から、
    ありえないアクシデント。

    また、それを目撃されていたけど
    ファンだから黙ってくれて…

    どこかで引き返せたのか?

    駿真くんは、少しおバカなので
    展開はうっすらと読めていたけど、
    それでも十分に面白かった。


  • 藤崎翔さんの小説の中でこれまで
    [神様の裏の顔][逆転美人][逆転泥棒]
    [モノマネ芸人、死体を埋める]などを
    読みましたが、いつも裏の裏の裏、
    そのまた裏までもが用意されているので
    本を捲って残ページを意識しながら
    『あと何度裏切られるのか(いい意味で)』
    をワクワクと楽しみつつ読めます。

    シンプルかつ気軽に楽しめました。

    ーーーーー
    人気が底辺に近づきつつある
    元戦隊ヒーローのイケメン俳優。

    燻った生活を漫然と過ごしていた中で
    起こしてしまったひき逃げという犯罪。

    いつ警察に捕まるか怯えなが暮らす中、
    10年来の大ファンという女性に声をかけられ
    ファンサのつもりで受け答えしていたら
    話はとんでもない方向へ進んでしまう。

    ほぼほぼ崖っぷちにいたけれど、
    転がり始めた足場から瞬く間に谷底に落ち、
    さらには川を流れ下っていて、気づいたら
    もう海に放り出される直前だった的な
    ジェットコースター感が半端ない。


  • さらっと過去作の宣伝も(笑)

    主人公 駿真…自業自得 共感持てなかった( ノД`)…
    相変わらず 二転三転 する展開に今回も転がされまくり。

    初版本は誤字がある様ですが、一周目は気付かなかった。

  • かつて特撮ヒーローもので主役を演じ、人気を博していた堂城駿真のジェットコースター物語。

    すっかり落ちぶれた駿真が麻薬を吸った帰り道、轢き逃げ事故を起こした事がきっかけで人生の歯車が狂いだす。

    一部始終を目撃し動画に収めていたのは彼の熱狂的ファンの山路鞠子。
    駿真はヒーローの座を取り戻せるのか、それとも…。

    藤崎さんの軽妙な文章でサクサク読める。
    何より、駿真と朝青龍を思わせる鞠子のキャラが際立ち、脳内映像でくっきりと浮かび上がった。

    鞠子も大概だが駿真の性根の悪さに引く。

    後半は怒涛の展開。

    主演女優賞は山路鞠子に決定。

  • 特撮ヒーロー作品でかつて主役を演じるも、今ではすっかり落ちぶれた俳優・堂城駿真。ある晩、麻薬を吸った帰り道に泥酔者をひき逃げしてしまう。警察に怯える駿真の前に現れたのは、事故の瞬間を偶然撮影していた彼の熱狂的ファンの女だった。彼女はその動画をネタに「私と結婚してください」と要求し……。予測不能のサスペンスミステリー!

    薄味でした。

  • 鞠子が怖い。怖すぎる、、、
    でも実際ありえない話でもなさそうなところが、この本の面白さ。
    最後1ページの展開が筆者っぽい。
    映画化してほしい。

  • ユーモアミステリーならぬユーモアサスペンス!
    読みやすいし、何よりサスペンスでもやっぱり面白いのもあってページを捲る手が止まらず読み切っちゃいました。
    最初のゾワッとから緩急のつけ方が上手いからか、ユーモア溢れる文章からかサスペンスだったの忘れちゃって気を抜いちゃうんだよねー。気を抜いてるから藤崎先生に食われちゃう。

    「みんなのヒーロー」…読み終えてから見るとゾワッとするタイトルだなぁ。

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著者プロフィール

藤崎 翔(ふじさき・しょう)
1985年、茨城県生まれ。茨城県立竜ヶ崎第一高等学校卒業。高校卒業後、お笑いコンビ「セーフティ番頭」を結成。ネタ作りを担当。2010年にコンビを解消し、小説を執筆。、2014年、初めて書いた長編ミステリー「神様のもう一つの顔」(のちに「神様の裏の顔」に改題)で第34回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、小説家デビューする。著書に『私情対談』(のちに『殺意の対談』に改題)『こんにちは刑事ちゃん』『おしい刑事』『恋するおしい刑事』『お隣さんが殺し屋さん』がある。


「2018年 『時間を止めてみたんだが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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