十五夜草 小烏神社奇譚 (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2024年12月5日発売)
3.25
  • (0)
  • (4)
  • (7)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 62
感想 : 3
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784344434448

作品紹介・あらすじ

父親の命日に墓参りへ行った泰山が、何者かに取り憑かれてしまう。竜晴が妙見の呪をかけると墓守の鬼が現れる。死んだ親兄弟を忘れたり、死者を嘆かせるようなことをしなければ害は与えないと言うが、泰山は何か思い悩んでいるようで……。竜晴もまた、夢の中で繰り返し聞く「ある声」に苛まれていた。竜晴の真の使命が明らかになる最終巻!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 〈小烏神社奇譚〉シリーズ第10作にしてついに完結。

    以前のレビューで、次は島原の乱になるのかと書いていたが、やはり天草四郎が登場。それも自身の生首を胸に抱えた幽霊の姿として天海大僧正がいる寛永寺に現れる。
    そして将門公の首塚にも動きが。

    小烏神社側としては、竜晴が度々不思議な夢を見る。
    青い龍神からの問いかけはどういう意味なのか。
    更に父親の墓参りに行った医師の泰山は墓守なる陽気な鬼に憑かれる。墓守に気に入られた泰山は新たな力を授けられて、更にパワーアップ。

    個人的には花枝の片思いの行方が気になっていたところだが、すっかり大人びた聞き分けの良さがかえって健気で切なくもあった。

    最後の闘いのシーンでは、小烏丸も抜丸もグレードアップした姿になっていてびっくり。それ以上に竜晴もまたグレードアップ。竜晴の名前から想像できたことではあったけれど、彼は古事記や昔話にありそうな出生だった。

    シリーズを通した感想としては、竜晴と泰山の友情や絆がどんどん深まっていくのを感じた物語だった。
    また竜晴に仕える付喪神たちや妖との絆も家族みたいで楽しかった。
    新たな旅立ちは残された花枝たちには淋しいだろうけれど、いずれ帰って来ることが分かっての旅なので待つことが出来るだろう。
    今度は玉水も加えてもらえるらしいので良かった。
    賑やかな旅になりそうで、そちらも気になるがそれは想像におまかせということなのだろう。

    無事完結して良かった。

  • 2025.10.22

  • 最後がわかったような、わからないような…。
    どれも表紙がきれいな本でした。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

篠綾子/埼玉県生まれ。東京学芸大学卒。『春の夜の夢のごとく 新平家公達草紙』でデビュー。主な著書に『白蓮の阿修羅』『青山に在り』『歴史をこじらせた女たち』ほか、成人後の賢子を書いた『あかね紫』がある。シリーズに「更紗屋おりん雛形帖」「江戸菓子舗照月堂」など。

「2023年 『紫式部の娘。 1 賢子がまいる!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠綾子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×