泣いてちゃごはんに遅れるよ (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2025年2月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (1ページ) / ISBN・EAN: 9784344434547

作品紹介・あらすじ

「誰も記録しないような無数のものを、私もすくいとってみたい」。手で洗うふきん。女友達と歌い尽くす夜。陣痛の合間にとったメモ。愛犬の散歩。笑顔と涙、頑固と寛容、面倒と小さな喜び――。まとまらない考えも俎板にのせ、台所で手を動かせば新しい道筋が見えてくる。料理、家族、仕事、社交。見逃したくない小さな景色を書き留めた二十七篇。

感想・レビュー・書評

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  • 彼女の過ごした故郷や東京、移住地での暮らしと葛藤をまとめた美しい言葉たちが連なるエッセイ。
    泣いても良いよって言われる時代に、泣くな!踏ん張れ!と背中を叩き奮い立たせてくれる母の強さ。
    壁にぶつかったときには跳躍とハミングが大事。
    「これまで歩んできた年月よりも、これからその悲しみを抱えて歩く歳月のほうが長いのだから、涙に舵をとらせてはいけないのだ。」

  • “天敵をもたぬ妻たち昼下がりの茶房に語る舌かわくまで ー栗木京子ー

    いくつもの役割を担い、職場と自宅の少なくともふたつの居場所をもつ現代の女に、舌が乾くまで話をする暇はない。自分の小さな経済があり、戻るべき場所がある。庇護してくれる男のもとへではなく、自身のねぐらへ帰って、明日のために眠るのである。”


    著者の本は『土を編む日々』を持っていてXもフォローしているのだが、このエッセイではより彼女のものの捉え方に触れられよかった。

    一編が短くさくっと読めるので合間に読めるのもいい。

    25年の東京暮らしをやめて、40代で山梨に移住し宿を始めたライフスタイルも興味深く、移住後のエッセイも今後出るようなので楽しみだ。

    また、最後の【北欧、暮らしの道具店】の佐藤店長との対談もよかった。
    大人の女性として自分にも取り入れていきたい学びがあった。

    凛とした大人の女性の生き様をコースのように味わえる一冊。


    こんな人におすすめ
    ・女性30代〜
    ・心身ともに自立したい人
    ・隙間時間にさくっと読みたい人
    ・料理、食べることが好きな人

  • 同じ本はあまり繰り返し読まないのだけれど、また読み返したいと思える、好きな本に出会えた。
    寿木さんの紡ぐ文には知性と自立が感じられて、背筋をしゃんと伸ばして読みたくなる瞬間が何度もあった。作者のことをもっと知りたくなった。

  • 私はこんな女性にはなれない、こんな人になれたら…そんな憧れを文章を通じて私に感じさせる。曝け出すなら嫉妬とか、羨望にも近いかも。
    小説の中にも筆者が「あなたのようにはなれない」と告げられるシーンがあるが、全く同じようなことを私も感じた。

    文章はラッピングだと思う。日常のよしなしごとを自分なりの形にしてお出しする、それがそれぞれの本の個性で、筆者のは凛としていて、汚れていなくて、言い換えるなら百貨店の高級なチョコレートみたい。

    だからこそ文章のなかには自分の強くありたい、よくありたいいう部分に共感があって、読んでいて気持ちが良い。背中を押してくれる。

    その一方で清廉さは「鼻持ちならん」というところもあって。この本の評価に納得してしまう(現在⭐︎3だった)。
    強くいるって難しいよね。

  • タイトルに負けてる〜普通だ、日常だ、この人のことめちゃ好きならいいと思うけど…私にも書けると思ってしまったヨ

  • 読み始めは、飾らない筆致に共感。しかし読み始めていくうちに、行間に隠しきれない女っぷりが匂い立ってくる。思わずネット検索してみると、著者はなるほどという美人…。青春を過ぎて妻となり母となっても、みずみずしい感性で日々のあれこれを綴る女性は同性としても魅力的、憧れる人も多いと思います。押し出しの強い友人が思い出されて、私は少し気後れしてしまいました。

  • 美しい現代の日本画の表紙にひかれて読んでみました
    いわゆるジャケ買いですが(あくまで個人的な好みですが)苦手なタイプの、普段はまず手に取らない方向の作家さんでした
    『暮しの手帖』や『天然生活』『リンネル』で紹介されそうな随筆と言いましょうか、日々の料理、食事を気負わずに、でもこだわりをもって作り、食べることで喜びを見出だし活力を得る、とか
    忙しく仕事をする日々の中での女友達との丁々発止のやり取りや、気の置けない年配の方との適切な距離感の会話や、女性が社会で活躍をすることへの風当たりが現代より強かった時代の記憶とか
    憧れよりは引け目を感じてしまう、凛々しく清々しい内容で、普段は読まないからこそ読もうと思ったものの、やっぱりしんどく感じるところが多かった
    凄く共感を憶えるエピソードや、詳しく掘り下げた話を伺いたい部分もあったけど、それでも、
    この人が例えば学校で同級生だったり委員会が一緒であったり、もしくは職場で付き合いがあったりしたとしても、なるべく関わらないようにするだろうな、と本の感想からは離れた余計なことを考えてしまった

  • 何事に対しても自分なりの基準や決まり事がしっかりしている著者の目を通した様々なことは断定的な文体と相まって気持ちがいいのだが、それができない人からすると、できる人への憧れ混じりの反発が湧いてきてよいものをよいと思えないときが多々あった。
    無理に著者と同じになる必要はないが、再読の際に素直に読めて評価できる人間になっていたい。

  • 日常の捉え方がなんだか美しくて、でもそれは映えることを目的としてるのではない。どれだけ審美眼があるか、ではないかと思ってしまった。

  • 題名が好き。
    ただ、他の方が書いておられるのと多分同じ理由で、あまり好みではなかった。
    私がエッセイを読むときに求めているものはもらえなかった( ´△`)

  • 気軽にエッセイを読みたい方には不向きかもしれません。
    何というか、読むのにちょっと頭を使います。
    美しい日本語を操り、頭のいい方だと思うのですが、私としてはエッセイは自分が楽になるために読むものなので、その点からというとちょっと残念でした。

  • あまり新しい発見をする本ではなかった。

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著者プロフィール

富山県出身。エッセイスト、家庭料理人。早稲田大学を卒業後、出版社に勤務。編集者として働きながら執筆活動を開始。新聞等で連載多数。著書に『いつものごはんは、きほんの10品あればいい』『閨と厨』がある。

「2020年 『わたしのごちそう365』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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