謎解き診察室、本日も異状あり (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎 (2025年3月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784344434608

作品紹介・あらすじ

「医師作家」だから書けるアイデアとリアリティがある――。人生相談の連載を持つ女性精神科医に届いた怪文書。山中で発見された、頭と手足のない「胴体」だけの遺体。死亡診断後に突如動いた女性の手。夜間の歯科医院に大金を持って訪れた謎の男。保険金目当てに他人の認知症の母親を借りる女。人気医師作家陣が織りなす、珠玉の医療ミステリー集。

みんなの感想まとめ

医療をテーマにした短編ミステリー集は、さまざまな医師作家による多彩なストーリーが魅力です。精神科医や歯科医師など、異なる専門分野の視点から描かれる物語は、リアリティと驚きに満ちています。特に、七尾与史...

感想・レビュー・書評

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  • 久坂部羊、小松亜由美、中山祐次郎、七尾与史、南杏子『謎解き診察室、本日も異状あり』幻冬舎文庫。

    5人の医師作家による医療ミステリー短編アンソロジー。

    中山祐次郎と南杏子は初読みの作家。七尾与史が医師作家だとは知らなかった。

    七尾与史の『患者は二度死ぬ』がピカイチで、後は並以下の出来だった。

    久坂部羊『悪いのはわたしか』。そういうオチであったかと納得するも、真実は一体何処にあるのかと頭の中が混乱した。新聞で人生相談の連載を持つジャズピアニストにして精神科医である女性医師の元に怪文書が届く。怪文書が届いてから女性医師は次第に精神的に弱っていくのだが……

    小松亜由美『半夏生のトルソー』。瓢箪から駒の迷推理。本作に描かれた殺人死体遺棄事件もそうだが、最近は身勝手で猟奇的な事件が多いように思う。トラックの運転手により山中で偶然発見された頭と手足が切断された胴体だけの男性の遺体。誰が何の目的で男性を殺害し、遺体を切断し、遺棄したのか。

    中山祐次郎『クリスマスイブの診断書』。医療用語を連発し、どうだと言わんばかり。よく意味の解らぬストーリー。だからどうしたのという感じ。オーバードーズで病院に運び込まれた若い女性が手当の甲斐もなく、死亡診断を受ける。しかし、その後に女性の手が何度か動き、死亡していないことが判明する。

    七尾与史『患者は二度死ぬ』。七尾与史は歯科医師であったのか。非常に巧く組み立てられたミステリーだった。そして、結末までも計算されているかのようだ。夜間の歯科医院に大金を持って、痛む親不知を抜いて欲しいと訪れて来た謎の男。

    南杏子『サイレント・ペイシェント』。介護認定というのはかなり適当だと思う。ケアマネの胸算用で介護度が決まっているような気がする。この短編はその介護認定に関わる話である。母親の年金で暮らし、困窮する女性が介護保険金目当てに他人の認知症の母親を借りる。

    本体価格630円
    ★★★

  • 改めて考えると、医師作家さんって案外多いんだな。今作の共著者5名以外にも、夏川草介さん、知念実希人さん、朝比奈秋さんなど好きな医師作家さんがたくさん。あまり自覚していなかったけど、医療ものが割と好きみたい。
    精神科、歯科、在宅医療など、舞台になっているところもバラバラで、新鮮な気分で読めた。
    初読みの七尾与史さん「患者は二度死ぬ」と南杏子さん「サイレント·ペイシェント」が好みだった。

    • ねこさん
      アンソロジーは、作家さんを比較するのにはピッタリですね。またレビューで考察をお願いします(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)
      アンソロジーは、作家さんを比較するのにはピッタリですね。またレビューで考察をお願いします(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)
      2025/05/17
    • きたごやたろうさん
      了解です。
      でもこの作品読んだら、知念実希人さんや夏川草介さんが恋しくなっちゃうかもしれないけど笑。
      了解です。
      でもこの作品読んだら、知念実希人さんや夏川草介さんが恋しくなっちゃうかもしれないけど笑。
      2025/05/17
    • ねこさん
      それはあるかもです。
      それはあるかもです。
      2025/05/18
  • 小松亜由美の今宮准教授シリーズの短編が掲載されていました。相変わらずテンポ良くて楽しめました。
    七尾与史の作品はよく読んだし、ちょいちょい歯科が絡むなぁとは思っていましたが、歯科医師だったとは。

  • なんか、救急医療のミステリーだと思っていたら違った(笑
    オーバードーズの短編面白かった
    この人はいつもそうだからと言う先入観入りの患者。たまにしか来ない委託の当直医師が疑問を抱く。しかし深夜の話ながら怖いわ
    歯科医師の話も現実味がある。知り合いに歯科の監察医がいたせいもあるからか。悪いヤツだと思っても怖い。
    介護保険(笑)あるあるだけど、そう簡単にはいかないよね。詳しい人なら詳しいほどこんな抜け道はないのよね。
    と、一気読みでした

  • 医療系の短編集としては、どの作品もサクッと読めて楽しめました。久坂部氏は読み慣れているのか安定感あり。七尾氏の歯科の話は珍しく新しい発見でした!

  • ドクター作家5名の共著だが、小説家としてのレベルが違い過ぎて、久坂部氏と七尾氏はやはり面白いが、他3名は今二つで読み飛ばしたくなるような出来。

  • 医師であり作家である5名の医療ミステリーアンソロジー
    私が馴染みがある作家さんは小松亜由美さんと七尾与史さんですが他の御三方も名前はもちろん作品も知ってます。

    それぞれタイプの違う医療ミステリーで面白かったです。ゾッとしたり、だよなとなったり、ふーっと息を吐き出したりで作家さんそれぞれの味がしてアンソロジーならではの1冊です。

  • 医師作家のアンソロジー。
    どの作品も読みやすく、タイプの違うゾクリを感じた。
    絶妙なリアリティを感じさせる物語ばかりだった。
    特に以下2作は印象的だった。
    久坂部羊さんの「悪いのはわたしか」、七尾与史さんの「患者は二度死ぬ」。共にラストに驚かされた。

  • いやー苦しかった
    どれもありそうで、自分がならないとは言い切れないようなものもあって。
    特に最後の介護保険のやつとかは、知識があればどうしようもできるよね

    どれも綺麗にまとまってて、読みやすかった
    短編だけど、ぞわっとするような展開もあって面白かった

  • 医者の作家によるミステリアンソロジーなんて豪華! 医療ミステリばかりでないところも良き。お気に入りは、歯学部出身なの知らなかった七尾与史の「患者は二度死ぬ」と、お嬢様バイト医の活躍が今後も期待できそうな中山祐次郎「クリスマスイブの死亡診断」。

  • 医師作家さんに、とても興味があった。医師だからこその細かい設定や内容に感心する。はじめて読む作家さんもはいっていて今後違う作品も読んでみたいとと思った。中山祐次郎さんのクリスマスイブの死亡診断は、途中違う展開を予想していたが、いい方でのうらぎりがうれしかった。

  • 5人の医師作家によるアンソロジー。久坂部羊氏「悪いのはわたしか」は10ページほど読んで、あっ「絵馬と脅迫状」の中で読んでいたのに気付き読み飛ばした(すみません)小松氏、中山氏、七尾氏の3作品はちょっぴりホラー的要素も伺える医療ミステリー。ゾクゾクとするも最後は納得できる結末を迎える。南氏は介護を題材にした作品。老々介護の切実な問題。介護認定を受けるための詐欺的な行為。現実としてこのようなことはあるのだろうかと思いながら読んだ。一番お気に入りは中山祐次郎氏の「クリスマスイブの死亡診断」。

  • 「多重人格の精神科医」「解剖技官」「当直当番の外科医」
    「歯科医」「介護認定」など医療現場の犯罪について5短編。

  • 『謎解き診察室、本日も異状あり』は、診察室での些細な違和感から人間模様を紐解く連作ミステリー。

    医師の知見に裏打ちされたリアリティ溢れる展開が心地よく、暴かれる真相は単なる病気ではなく、人が抱える嘘や見栄といった「心の歪み」である。

    「人はなぜ本当のことを言わないのか」という問いを通じ、人間の弱さと本質を鋭く描き出した、深い洞察に満ちた一冊だった。

  • 後味は果てしなく悪い物語たち。
    でも、おもしろかった。。。
    さすが、医師たち。。

    中でも、中山祐次郎さんの「泣くな研修医」シリーズは全部読んでいるせいか、いちばん展開が気になった。
    あの院長。。。。
    中山さんが書いたということは、世の中にはそんなこともあるのかもしれないが、嫌だな。。
    もし、万が一、自分が鈴だったら。。
    恐ろしいと思わざるを得ない。。

  • 5作品とも読み終わった後の気分は、後味悪いなあって思う作品たちだったけど、読みやすく面白かった!!!

    全ての作品、現役のお医者さんが書いているからか、こんなこと考えてるんだー!ってお医者さんの気持ちが少しだけど分かるのも楽しい。先生たちの他の作品も読んでみたい〜!!

  • みなさん医師であるのでお話がリアル

    どれも後味があまり良くない…

  • 最後の作品が良かった

    ショートショートっぽい作品群。どれも楽しめたな。

  • 医者としての目線での短編集と期待したが、感想として普通としか言いようが無い感じ。小松亜由美さんの作品は初めて読んだが、今宮准教授のキャラクターが面白かったので、他の作品も読んでみたいとは思う。

  • 読みやすかった

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著者プロフィール

久坂部 羊(くさかべ・よう):1955年大阪府生まれ。小説家・医師。大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部附属病院にて外科および麻酔科を研修。その後、大阪府立成人病センターで麻酔科、神戸掖済会病院で一般外科、在外公館で医務官として勤務。同人誌「VIKING」での活動を経て、2003年『廃用身』で作家デビュー。2014年『悪医』で第3回日本医療小説大賞を受賞。小説作品に『破裂』『無痛』『神の手』(幻冬舎文庫)、『老乱』(朝日文庫)ほか。新書作品に『医療幻想』(ちくま新書)、『日本人の死に時』『人間の死に方』(幻冬舎新書)、『人はどう死ぬのか』『人はどう老いるのか』『人はどう悩むのか』(講談社現代新書)ほか。小説、エッセイともに著書多数。

「2026年 『医人の夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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