大人は愛を語れない (幻冬舎ルチル文庫 さ 2-15)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344813540

感想・レビュー・書評

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  •  舞台役者志望の湯田直海は、なんとか親の手を借りずに自活しようと大学とバイトと役者としての仕事とでいっぱいいっぱいの生活をしていた。
     そんな中、いつまでも格安アパートを立退かずにいたところ、地上げ屋が押し入ってきて、暴行を受け、ゴミ捨て場に倒れこむことになった。
     そんな直海を救ってくれたのが、居酒屋「韋駄天」の店長・宮本元。
     何も聞かずに、何くれとなく世話を焼いてくれる宮本に徐々に惹かれていく直海だったが……

     という話でした。
     素直に慣れなくて一生懸命つっぱっている青年と、人生に傷つき、一度全てを捨てざるをえなかった年上の男の話。
     男の優しさに青年は惹かれていくけれど、年上の男にはそうなるまでの重たい過去があって、今がある、と。
     それは超えられない壁だけど、それでも好きだと言い続ける直海の一途さと、執念深さが素敵な作品です。

     一途に思うことはとても大切だと思います。
     一生懸命な気持ちと、大人のずるさとがうまく絡み合った作品になっていると思います。

  • 絵になる大人になれなくても読んだので、こっちも。

  • わぁ~い、芸能もの♪と思って手にした作品ですが、仕事として舞台で頑張ろうとする直海はいても、華やかな世界として描かれてないため、その当時求めていたものとは違いがっくり。
    ただ、宮本の設定がしっかりされているので読みごたえは十分な作品でした。

  • 出た!
    くたびれたオッサン×キラキラ青年!!
    地元を離れて、芝居と学業とバイトに明け暮れる直海。
    アパートの明け渡しのトラブルで殴られ、ごみ置き場に転がっているところを居酒屋の店長・宮本に拾われる。
    どう考えてもアヤシイ直海もするりと受け入れ、ここに居ればいいと言ってくれた。その間、直海はバイトや芝居に打ち込むことができ、そしてだんだん宮本を意識し始める。
    しかし、過去にトラウマを抱える面倒なオッサンはそう簡単には振り向いてくれない。オマエみたいなのが俺なんか好きになるな。ってヤツですな!
    いや、くたびれたオッサンいいですね。厭世感満載!
    そこに若者パワーで好きだ!!と迫っていく・・・というには直海はちょっとおりこうさんすぎた感じはあるけれども・・・・。

  • 絵師さんが好き。そして今回は受けも攻めも好きな感じだった。

  • 読んでる間は賑やかだなあと思う所もあったけど、読み終わるとおとなしい作品だったなと思った。最後が大人同士の話で終わってるからかな。
    想いあってるのに付き合えなかったりと苦々しいところもあったり、執着がストーカーみたいだったり、発言が直截すぎたりするけど嫌悪感は全くなく読めた。
    他の作品も読んでみたくなった。

  • タイトル:大人は愛を語れない
    著者名:崎谷はるひ
    イラスト:ヤマダサクラコ
    出版社:幻冬舎コミックス
    シリーズ名:幻冬舎ルチル文庫
    発売日:2008年06月
    ISBN:4344813545
    税込価格:580円

    ■Story■
    舞台役者志望の大学生湯田直海は、
    ある夜、地上げ屋に暴行を受けアパートから追い出され、
    ゴミステーションで倒れていたところを
    居酒屋「韋駄天」の店長・宮本元に拾われる。
    住む場所を失った直海は「韋駄天」で居候することに。
    片意地を張り続けた自分を甘えさせてくれる宮本に次第に惹かれる直海。
    しかし宮本は飄々として掴みどころがなく…。


    ■カップリング■
    【攻】宮本元/みやもとはじめ(36?)『韋駄天』店主
    【受】湯田直海/ゆだなおみ(19)舞台役者志望


    ■感想■
    何に対しても本心を見せず、投げかけた態度もスルリとかわすのが上手い…
    そんな人を好きになってしまったら、心が折れてしまう。
    必死に熱く想いを投げつけたところで、目の前で遮断する。
    そんな大人の狡さを子供の一途さで暴いていく直海の強さには、
    大人になってしまった心は、ブスリと鋭利なものを突き立てられた気分になる。
    宮本のフワフワした感情とどす黒い感情は、
    腹の中がキリキリと音を立て、どうにもならないと言っているようだった。
    大人は、大人なようで…いつまでたっても子供なんだ。
    ダメな大人の歳の差ラブがお好みな方にはお勧め。

  • 大人シリーズ

  • 『その指さえも』
    『絵になる大人になれなくても』
    ⇒『大人は愛を語れない』

  • 韋駄天シリーズ
    オーナー店長・宮本と役者を目指す学生・直海の話。

    出会いからの結ばれる迄の直海の純粋な直情さといつも逃げ腰な宮本。宮本がなぜそんなにも厭世的なのかは終盤にやっと解き明かされる。
    結ばれた後から現在まで(約10年、別れたりヨリを戻したり)を説明文のみで描写されているので、そこはまた別な作品できっちり読みたいなと思います。

    イラスト・ヤマダサクラコは私には合わない…。

    Hシーンは宮本が粘いそうなのですが、描写自体はそうでも無かったかな。

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著者プロフィール

小説家。3月16日生まれ、九州出身。
1998年、『楽園の雫』でデビュー。
ブルーサウンドシリーズ」や「白鷺シリーズ」「グリーン・レヴェリーシリーズ」など、多くのシリーズ作品を生み出したほか、漫画原案なども手掛ける。代表作として『トオチカ』など。

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