ヒマワリのコトバ-チュウイ (幻冬舎ルチル文庫 さ 2-20)

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  • 幻冬舎コミックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344816350

感想・レビュー・書評

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  • 「アオゾラのキモチ」「オンレジのココロ」に続く、大人なカップルの話。

     メインは、朗の叔父である相馬昭生と弁護士の伊勢逸見。
     二人は、高校の時にカップルになって以来、つかずはなれずの距離で恋人とは呼べない関係を続けてきた。

     そんな中、昭生の過去のいざこざから、朗が巻き込まれる事件が起こり、改めて、伊勢との関係も含め、自分の過去に向き合わされることになる。

     という話でした。
     続き物なので、前までの巻の話をきちんと知っておかないと、朗に何が起こったのか、志鶴に何が起こったのか、というあたりが全然わからず、読むことをオススメします。
     
     読んでいて思ったのですが、昭生が一番、成長できておらず、精神年齢も低いんじゃないかと思ってしまう……
     まあ、トラウマを抱えた大人は、実は一番過去に引きずられやすいのだということがよくわかる話ではありました。
     こういう痛みは、共感ができるからちょっと辛いですよね。ここまでこじれることはないですが……

     なんにせよ、こじれにこじれてこじらせまくった関係を、二人がどう修復するかの話でした。

  • 修羅場に継ぐ修羅場で、修羅場スキーな私は禿げ萌えました。

  • アオゾラが2010、オレンジが2012なのでそろそろこれのCD化が来ても良いのではないかと
    三木×鳥海美味しいです欲しいです

  • 付き合っているのに一方通行にしか感じられない関係に疲れた攻めが、受けに見切りを付けて他の人といい感じに…。浮気の類いにひどく嫌悪感を持つ受けは、攻めに対する気持ちが一気に憎悪に変わり、攻めへの復讐のために、身を犠牲にして複数プレイしてくる。そして、攻めへそのご報告シーンがまた強烈すぎる。裏切りは嫌いだけど、攻めの許しを乞う一途さはむしろ執着愛で、好みでした

  • シリーズ当初から出てきていて、一体どういう感じ?と思っていた相馬昭生が主人公。

    前巻、甥・朗が主人公のときはん?この人、大丈夫?というといころが見えていて、どういうことなんだろうと思っていたので、それが分かりました。

    それにしても…この話はとても重かったです。
    前2巻も色々重いですけれど、
    まだ主人公たちが若かったので、
    何かあっても前に進んでいくというか、光があったんですが、
    これは本当、最後の最後まですごくツライ話でした。
    なんかもう、えぐられる感じ。
    過去の誕生日のエピソードあたりはもう何とも…。
    相当覚悟して読んだ方がいいです…。

  • 大人の微糖ストーリーです。今まで読んだ崎谷さんの中でも1番重いです。皆さん、ハンカチの用意を…笑

  • 信号機シリーズ伊勢×昭生の大人cp。
    大人と言っても、二人が高校の同級生だった頃にまで遡って彼らの青くて未熟だった恋が仔細に描かれていて、そこに胸がチクチクさせられます。
    幼少時代を過ごした昭生の家庭は、他人には到底理解しがたい複雑さがあります。16で結婚した病を抱える姉のひかりは、昭生の家族にとって女帝のような、また聖母のような存在で、誰もが逆らえない様子が伝わってきます。その中で昭生は家族の一員であろうと必死に過ごしていて、同じくひかりに尽くす義兄の滋に深く憧憬していきます。ところが、亜由美という部外者が相馬家に入り込んだことによって、純粋な年頃だった昭生は滋と自分の家族というものに幻滅していまいます。
    そんな家庭での孤独感や滋への無自覚な想いに悩む昭生の前に現れたのが、同級生の伊勢。彼は同い年とは思えない辛抱強さと深い思いやりを持ち合わせていて、将来弁護士になったのは間違いなかった、適職だよねと思わせます。
    屈託なく近づく伊勢に昭生も好意を持って、二人は程なく両想いに。二人のこの未熟で純粋な初恋は、滋に対する気持ちが恋だったのだと伊勢との関係で初めて気付いた昭生と、察しの良すぎる伊勢との感情の行き違いから、負のループへとその先10年間ぐるぐるすることになります。

    二人とも初めての恋だったというのが、余計に相手に対しての純潔を求めてしまった気がします。「自分だけ」見つめて欲しいという有無を言わせない、まっとうな要求です。昭生が自分を滋の身代わりにしてるんじゃないかと思った伊勢にも、彼の浮気を知って傷ついた昭生にも共感できるだけに痛くて痛くて涙です。その気持ちをずるずる引きずったまま、大人になってそれでもお互い相手を切り離すこともできず、かと言って許すこともできず腐れ縁を続けているのもせつない。
    でも、その中で伊勢はやっぱり成長していたというか、ずっと大人になっています。彼は互いに許しあって全てを受けとめようとしていて、愛がいっぱいでステキです。しかし、昭生が自分の気持ちに素直になって振り向いてくれるのを待ち続けていた伊勢の心の中がどんな状態だったのか考えると胸が痛いし、どうなるか見込みもないのに側にいるってすごいと思うし。
    どうして自分なんかに?と昭生は言ってますが、伊勢は自分にとっての大切な人は二度と離さないと心に決めていたんですよね。

    崎谷センセだけあって、絡みシーンはぶっちぎりでいいです。ただエロなだけじゃなく情感もこもっていて、せつないHから心まで一つになったHまで変化もはっきりしていて、どのシーンもよかった。
    そして、エロに特化した作家さんというイメージだけじゃなく、心の琴線にふれるような表現力も群を抜いて素晴らしいなと、改めて感じました。

  • あーもうウジウジしてー!キーっ!!となります・・・。
    とにかくあーちゃんのウジウジっぷりが!!そしてかなりの潔癖っぷりが!!
    大体ねぇ、あーちゃんがこんなじゃなければもっと早くいくらでも伊勢とうまく行ったのよ。意地張ってるからこうなんのよ。
    特殊な環境で育った昭生が初めて心を開いた他人であった伊勢。高校時代彼に裏切られ、やさぐれ、ひかりと朗しかいらない。と心を閉ざし。
    ひかりに叱られてようやく自分がなくせない大切なもに気づいて・・・。
    回り道ばっかしてる傷ついた大人の物語。

  • 途中まで読んで放棄中

  • 壊れた大人の純愛…かな(笑)。
    純愛が壊れてるんじゃなくて、壊れた大人がしてる純愛。

    崎谷先生の作品だと、ぎいっちゃんとれいちゃんに近いですねー。

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著者プロフィール

小説家。3月16日生まれ、九州出身。
1998年、『楽園の雫』でデビュー。
ブルーサウンドシリーズ」や「白鷺シリーズ」「グリーン・レヴェリーシリーズ」など、多くのシリーズ作品を生み出したほか、漫画原案なども手掛ける。代表作として『トオチカ』など。

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