- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344817371
感想・レビュー・書評
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「ruin 傷」の続編。
前作の重苦しく辛い物語から、救いの物語へ。
前作はカレスのライオネルへの片想いが物語の中心だったので、攻めのガルドランの魅力がいまいち伝わりにくかった。のですが、公爵として自領に戻り、ガルドラン視点で過去のエピソードなどが語られ、やっと(?)その包容力や優しさ、カレスへの想いがはっきりと見えてきて、今作ではとても魅力的な人物に映りました。
カレスが次第にガルドランへの想いをつのらせていく過程が丁寧に描かれており何度も切なさに目頭が熱くなりました。
息子のガルドランに貴族として妻を娶り子を作ることを期待している母がカレスに冷たくあたるシーンなど、カレスかわいそう…!って思ってしまうのですが、単に意地悪な人物として描かれているのではなく、それぞれの登場人物の想いがきちんと描かれているので切ないんですよね…。
その妃の言動がまさにカレスが過去に発した言葉そのものであったり…。
前作ほどではないもののシリアスな展開が続くのですが、それでも爽やかな空気が漂っているような気がするのはルドワイヤ領の豊かな森の描写のせいでしょうか。
最後は痛快でさえあります。
ファンタジーBL好きにはぜひお勧めしたいシリーズ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(あらすじ)
親友への報われない恋の辛さ、そして政敵から受けた手酷い暴行により、
心身ともに深い傷を負ったカレスは、
隻眼の公爵ガルドランに連れられて、森の都ルドワイヤにやってくる。
公爵の深い愛情に包まれたカレスは、傷の癒えとともに、
自らの中に確かに存在するガルドランへの想いを自覚していた。
彼の立場を慮り、想いを告げることをためらうカレスだったが、
ガルドランに結婚の話が持ち上がっていることを知らされ…。
『光の螺旋』シリーズ第四弾。
(感想)
ガルドラン(公爵)×カレス(珀瑞公)
記憶と言葉を無くしたまま、ガルドランの故郷へ
ガルドラン本当に優しい。
カレルも最初からガルドランを好きになってたら…
とにかくカレルの為に尽くすガルドラン。
挫折しそうになりながらも強い意思で頑張ってくれたよう!!
そしてカレルが記憶と言葉を取り戻す。
そこから今度はガルドランのお母さんとの争い。
勿論お母さんの気持ち(結婚して跡継ぎを)は痛いほど解るけどさ~
露骨にカレルに嫌がらせはやめて欲しい…
(ガルドランが行方不明になり、大怪我で見つかった後は
ここぞとばかりに、カレルを引き離そうとするし。)
でもそこはガルドラン、両方の機嫌を取る訳でなく
ちゃんとカレルの事を思ってて良かった~。
最終的にはカレルの立場をお母さん(大公妃)よりも上にしたりと
生涯添い遂げるためには、やるときゃやるねーっ!!
そうそうお母さん(大公妃)にはちょっとムカつきますが
お父さん(大公)の方は、器の大きい人で上に立つ者だけありました。 -
ガルドランに脱帽。
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個人的にいろんな好き要素満載。
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『光の螺旋』シリーズ4
「ruin-傷-」続編 2段組
2002年8月 同人誌掲載作を大幅改稿
ガルドラン×カレスはこちらで完結しておりますが、同人誌ではその後のお話も有。
元々続編を楽しみにしていたのが、一度発売延期になったため余計に待ち焦がれた作品でした。
前の作品が身も心も追い詰められボロボロとなっていくかなり切ないお話でしたが…その辺は前作と今作はギャップがかなりありました。まぁ、ある意味当然なんですが。表紙どおり幸せが何より(笑) -
前巻が悲惨だっただけに、今回はらぶ度高めで落ち着いて読めた。二人のその後も読みたいなー。
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前作があまりにもかわいそうな感じで終わったので、今回ちゃんと幸せになってよかったです。
この先生はわりと最後まで書ききるので好きです。 -
ようやく出ました続編です。発売日が延期になったりして、ジリジリさせられましたが、やっと読めました!
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前作に比べたらそんなにどん底ではなく、
割とイチャイチャモードなんですが、
それでも結構主人公たちが可哀想なことになってる…。