藍より甘く (幻冬舎ルチル文庫)

著者 :
制作 : 雪広 うたこ 
  • 幻冬舎コミックス
3.88
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本棚登録 : 438
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344817944

感想・レビュー・書評

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  • 表紙と挿絵で判断したのだけど、買って良かった~と思った。一穂さんの作品の中でも確実に三本の指に入るというくらい好き。

    入江暁行(アキ)と柘植遙(ハル)の二人とアキの恋人真希の三角関係が切なくって、胸がキリキリしてところどころ泣いた。

    文章や描写がきれいでページをめくるのが楽しかった。藍を作る人々がベースになっているので藍と藍にまつわる色や知識が散りばめられていて素敵でした。


    感情をあまり表さないハルが健気で、恋人の真希がその対極に位置して、ハルが引き立つというこの展開が、じわじわと心に響いて、つい感情移入してしまいました。アキがまた熱烈でハッピーエンドで安心しました。


    ガツガツした過激な行為の描写が少ないのが、私は好きなので、淡くていい感じで読みやすかったです。


    店長がいい味を出していてワンポイントになってた。店長の奥さんって…もしかして同性愛で浮気したのかなーと思ったり、色々と楽しめた一冊です☆

  • すっごく萌えた!
    親友でもある受けから告白され戸惑う攻め。攻めはノーマル、恋人もいる。なんでこいつが俺に?
    本編では徹底して攻め視点のみ。片思いの思われる側が揺らいでいく様子を片思いをしてる側からじゃなく表現しているのがすごい。
    とにかく受けの気持ちが切なかった。攻めに語った、尻尾を見せ合う話とか胸にくる。タイトルにもなった藍の使い方も上手い。
    本編後の話は受け視点。段ボールの山を見て、ひとり泣く受けが切なくて涙。そしてハッピーエンドにまた涙。
    切なさも萌えも何もかもがある素敵なお話でした。大好き!

  • 文体が好きなタイプなので作家買い決めた。遙が可愛い…

  • タイトルとカバーイラストがいまいち好みじゃなったけど、作家読みしました。うん、結構好きだった。前にどなたかのレビューでこの作家さんの文体が好き過ぎて盲目っていうのを読んだけど、すごくわかります。話の筋がどうこう以前に、わたしもこの作家さんの文章が醸し出す空気感が大好きです。今回もしっとりと美しい世界観だった。とにかくこの人のセリフまわしがリアルで好き。受のクールでツンとしたしゃべり方が特に好き。本当は色んなことを我慢して感情を殺した上で成り立っているクールなんだけども。受が藍を栽培する農家の子のなので、『藍』がキーワードです。作中のところどころに散りばめられた色、色、色。青だけでもそんなにたくさんあるんだな~と感心する。
    物語はわたしの大好きな同級生ものです。ノンケで彼女持ちの攻視点。攻の子もいかにも恵まれた家庭環境で育ちましたっていう健やかないい子で、ちゃんと彼女のことも好きで大切にしてたんだけど、同級生で親友の受に告白されて以来、彼を初めてそういう目で意識し始めどんどん気持ちが持って行かれてしまう。もちろん最初は同性なんて受け入れられないと悩むのだけど。ゲイではないのに、親友の遥に心を傾けていったのは、思えば、どこが分岐点だったのかな。夜の観覧車の中で『好きだ』と魔がさしたように告白されてしまったところかしら。作中なんども、『ごめん』という言葉が出てくる。それをお互いに何度も言いあっているのだけど。(好きになって)ごめん。(気持ちに応えられなくて)ごめん。その都度いろんな気持ちがその三文字に集約されていて、とても印象に残った。

  • 初一穂作品でした。
    いや~~~、想像よりずっと良かった!!イイモノってのは色々寄り道しながらやっと辿り着くものなのよね。
    大学の親友同士の話で、モテて彼女もいる暁行にハルは最初からなんの期待もしてなくて、でも好きで。
    ついポロリとしてしまった告白を暁行が真剣に受け止めてくれただけでよくて。
    でも気持ちを知ってしまった以上、今までどおりのようでそうではなくて。お互い苦しくて・・・っていう切なさがじんわりとした青さを感じさせる情景描写で表現されてる。でもファンタジーではなくどこからどうみてもフツーに現代学生モノなのよ!
    まぁ、ハルはちょっと浮世離れしてる雰囲気がありますが。
    いや~、健気受がやっぱり好きだ!!

  • 好きすぎて、もう何回読み返したか分からない1冊!
    すごくドラマチックな展開とかはなく、大学生活の最後の一年に、ずっと思いを寄せてた超ノンケ、彼女アリの親友と、思いが通じるまでのお話です。
    本編はノンケのアキ(攻)視点で、BLなのにそこがもう珍しいです。
    なのに、ハル(受)の超切なくて健気な気持ちが痛いほど伝わってきます。
    もう、ぼろぼろ泣いてしまってヤバイです。
    彼女がハルにヤキモチ焼いてハルが追いかけさせるとこ、クリスマスの廃墟の展望台、二人が初めて結ばれるとき、ハルが実家に戻って段ボールだらけの部屋で初めて感情を爆発させて泣くところ、アキがハルを追いかけていくところ、、、
    ほぼすべてのシーンで泣けて涙腺崩壊します。
    帯の「俺が勝手に好きになったんだ」は、最初はハルの台詞だと思ってたんですが、意外なことにこれはアキの台詞でした。
    二人の続編読みたいけど、他のシリーズが人気過ぎてこの作品はけっこう地味みたいで、なかなか取り上げられないのが残念です。
    私的には全てのBL作品のなかで一番好きかもです。
    好きすぎて感想も書けないぐらいです(笑)

  • ゲイを自覚する親友、遥に告白され、咀嚼しきれない思いに戸惑う暁行の視点で終始進むお話。
    あれ、一穂作品としては珍しくゲイである自分に苦悩する男の子とノンケの話だー、と思いつつ、苦悩や戸惑い、抑えきれない行き場のない感情の行き交う様がはらはらと美しくて切なくて引き込まれました。
    人物描写と感情の流れのひとつひとつ、恋愛にとどまらない人間の描き方の深さがとてもすきです。
    自由気ままに過ごしているように見える店長の抱えた影の重さがとても深い……。

    店長や暁行の恋人真樹を交えての感情の行き来の移ろい、藍染の家業を営む遥の家族への想いなど、二人の恋の枠に収まらない人間同士の愛情の切り取り方や、毎回唸らされる小物使いのアクセント、言葉が切り取る色合いと景色のひとつひとつがしんと染み渡るほど美しい。

    暁行はよくも悪くも不自由せず育ち、あっけらかんとした裏表のない性格でルックスにも恵まれ、「恵まれ、愛されている」が故の無自覚ののびのびとした傲慢さは普通の男の子という感じで、遙はそこが好きなんだろうなぁ。
    人によってはイラッとするかもですが、ある種嫌味がない普通の男の子で、それ故に同性を、友達付き合いを続けてきた友人に恋ごころを告白されることも、狭い世界で生きてきた「都会の絵の具」に染まらない遙にどこか惹きつけられ、戸惑うさまもリアルでした。
    日々の戸惑いやためらいを隠さずにブログに気持ちを綴る様も心の動きが手に取るように感じられて、はらはらと胸に迫るようでした。
    文章で気持ちを吐き出して行く様はのちのふったらどしゃぶりのメールのやり取りを思い起こします。

    大学生のお話かー、と思いきや藍染の家業というお仕事、そこに由来する人間としての生き方が物語に絡んでくるところも一穂作品ならでは。
    息苦しさと鮮烈さ、想いを重ねてからのあまやかさとがバランスがよくてとても好きな一作。

  • 「だって「かわいそう」と「いとしい」ってひどく似ている。」

    攻め視点。
    攻めのアキが男前で格好良い。
    一穂さんはやっぱり文章がとても綺麗で、特に、
    「軽くひるがえったオリーブグリーンの袖やすそ、いっぱいに差し込む春そのものの陽光、窓際で咲く桜。」
    あ〜これは見惚れちゃうううう!

    (再読)

  • とても、良い話でした。大学生同士で親友、暁行と遥。突然の告白から2人の微妙な距離感が読んでいてドキドキもしたし、ハラハラもして… 暁行の言葉や態度がとてもリアルに感じました。暁行の戸惑いや素直な疑問、そして段々と遥を意識し始めていく心情が丁寧に綴られていて凄く良かった。後半で遥視点の話しもあって、遥の号泣するシーン、お兄さんへの想いに私も涙した… ラストの書き下ろし「愛より甘く」の2人が微笑ましくて、糖分UPしていてほっこりしました。

  • 本当に繊細な心理描写と、静と動というか大きく動く心の機微やらの描写がとても好き。あとどっちかというと無神経な攻めが大変ヒットです

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