いとし、1.2に続くかわいセンセ読み。
BLなのに、やすっぽくない言葉選びと丁寧な
情景描写が好み。建築や海外の絵本に造詣がある
真尋の深みあるキャラや、ふたりが泊まる宿の描写も
すばらしい。
乳首プレイというより、「乳暈」責め。
この漢字出てきたときには、うれしくて手を叩く。
行為として好きなのになかなか描写されない、
何度も(臀部)尻たぶをつかんで割り広げる、
臀部を指でヌラリと割る、この「臀部」おこだわりにも
深く頷く。
初めての体位が、BL的みつめあい正常位ではなく、
リアルゲイな後背位で、初めての苦しさに『泡を噛む』
受けや、響きあう『濡れた和合音』言葉チョイスだけで
悶絶できる・・。
攻めザマァな展開ものを楽しく読んだのは、「恋のはなし」に続いて2冊目。
知的で奥ゆかしい受けと正反対のちゃらい攻めは
ノーテンキ大学生だから、土下座とか平気だし、
人のスマホロック外して覗いたうえプライベート
写真を安易に流布するなんて友達もいるし、と
外貌が素敵だろうが、ぜんぜんすきになれない。
真面目な子役半生を送ってきた真尋は、そのマメな軽薄さ陽気さに、どうしようもなく惹かれたんだろうなとも思う。椎名のげすな賭けがバレる件を時任や椎名の友人からの伝聞として構成したところに先生の巧みさが
伺える。
真尋と離別しからの椎名が向上心をもって盲学校で
読み聞かせ始めたり、法学に転部する展開はべつに
いらないのでは、と思ったけど、それは大方の読者が
喜ぶんだろうな。
挿し絵はチープな門地センセもどきで合わない。