カデンツァ 2 ~青の軌跡〈番外編〉~ (リンクスロマンス)

著者 :
制作 : 沖 麻実也 
  • 幻冬舎コミックス
4.39
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  • 本棚登録 :74
  • レビュー :12
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344826489

作品紹介・あらすじ

任務を終えたカイは、十数年ぶりに故郷へ降り立った。そこには月の行政長官であり、カイはバディ飛行へと駆り立てた原因である義父、アドミラル・ドレイクが待っていた。以前と変わらぬ故郷に苛立ちつつも、義父への複雑な想いと執着にけりをつけようとするカイ。そこに思いがけない人物、近衛凱が現れる。彼とドレイクには何か秘密があるのを感じるカイ。彼等の計画とは?そしてカイの決意とは?三四郎を巻き込んで、新たな戦いが始まる-。

感想・レビュー・書評

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  • あぁ、あぁ、漸く!漸くここまで辿り着いたのですね。良かった、良かった。本当に良かった。泣きました。
    ドレイクに抱いて欲しいのに、セックスを死ぬ程嫌悪していて、それを望む自分すらも、自分こそを憎んでいるカイ。体は簡単に快楽を追い求めるのに、こころはそれを許さず、その結果、刃先を自分へ向け続けたカイ。どこかで、カイは一生そのジレンマから逃れる事は出来ないんじゃないかなと思っていました。答えを一生見つけられずに苦しみ続けるんじゃないかと。三四郎といる内のひと時だけ、誤魔化して、紛らわして、でも素に返れば何も進んでいない。その場凌ぎの安らぎしか得られないんじゃと。三四郎とのやり取りの中からは何かを掴めそうで、決定的な答えを見つけられる気がしなくて。だけどそんな事はなかった。ドレイクが何度も何度も伝えたくて、教えたくて、届かなかった言葉。愛の形。漸く、漸くカイに届いたのですね。
    こんがらがって、複雑に絡まり過ぎて、雁字搦めになって、解けなくなってしまった糸。それを解く糸口。手にしてみればそれは余りにも呆気ない程に単純で簡単な答えでした。だけどこれまでの長い長い永遠に続くかのようなカイの苦しみを見てきたので、なんだそんな簡単な事、とは思わなかった。ただただ、良かった、良かったと。ぼろぼろ泣きました。ドレイクも言っていたけど、それは今だからこそ、伝わる言葉。きっと以前のカイに言ったところで届かなかった。外を知る事で受け取る事が出来るようになったのだと思います。長い、辛い、苦しい。だけど詭弁でなく、それはきっと必要だった。ただ、話をする為に。どれほどの長い時間と苦しみが必要だったのか。カイの長い長い苦しみは漸く出口を、光を見る事が出来るのですね。本当に本当に良かった。
    ドレイクの愛に泣きました。大きな大きな愛。どれほどカイの帰りを待ち望んでいたんだろう。帰ってこなくてもきっと、惜しむ事なく命をカイの為に使ってしまってただろうなと思いました。ドレイクとすれ違ったまま終わらなくて本当に良かった。もしまたあのままあそこでカイが逃げてたら、後悔でカイは壊れてた気がします。

    まさか青の軌跡でこんな泣き方をさせられるとは思ってませんでした。ずーっと、うるうるうるうる、泣きっぱなし。慟哭とか、切ないとか苦しいとか、そういうのはあったけど、ただただ良かったねって、報われるんだよって泣く事はなかった。今までずっと読んできたからこその感慨深さ。それもまた余計に涙を。そして青の軌跡でこんなにも穏やかな時間を過ごすカイを、穏やかな気持ちを、感じるとは思っていませんでした。今までずっと苦しかったり緊迫してたり、どこか痛みを伴っていたから。良かったなぁとほろほろ。
    青の軌跡はカイの自問自答の話でもあるわけですが、気づけば長い間、この作品を読んでいるうちにカイと同じ穴にはまり込んでしまったのか、読みながら全く答えが判らなくなっていました。そのまま根本的な部分での解決はしたのかしてないのか、どうにかやり過ごして生きていくのだろうかというところで完結してしまっていたので、だから、一生抱えていくんじゃないのかなと思ってた。そして一応この本は完結後の番外編なわけで。全く予期せぬ話でした。しかもストンと落とされた答えに目から鱗。本当に。どうやって解決すればいいのか全く見当もついてなかったから。そんなところに答えがあったのか…と。というかこれ番外編じゃないよ本編でしょ?!これこそが本編でしょ?!本編の核心だと思うんですが!まさかこんなところで解決すると思ってませんでしたよ!いやいや、これ核心だって!本編だよ!本当にびっくりしました。正直完結した時にこれで完結なのか…物足りないというか終わってないというか、色々回収されてないというか、まぁ番外編あるなら…とは思ってたのですが。まさか本編な番外編とは。嬉しいですけど。
    そしてまさかまさか三四郎が会いに来るとは。本当にびっくりしました。あの三四郎が!それだけはないと思ってた。むしろまじで本編こっからですよね?!だって三四郎も変化してきてるって事だよね。カイはもう認めてる。あとは情緒を解さない男、三四郎。2人の話としては本題じゃないですか!変わらない空気、だけど過去最高の甘さでした…そんな2人が見られるなんて。すごくにやにやしました。すごいやりとりだった。素直に激昂したカイも、言葉を尽くして伝えようとする三四郎も。
    しかも話としてもプロローグ!めっちゃプロローグ!ちょうかっこいいとこで終わりましたよ!にやって。終わってもかっこいいけど続き書いてくれるみたいで、そしたらかなり壮大な話。1冊じゃ全然終わらない。もうカデンツァで新シリーズとして「カデンツァ-青の軌跡-」で番外編て文字取ればいいと思います。
    そうなると糸口を手にしたけどきっとまたこねくり回す気がしますが(笑)もうそれは習性ですよね。でも答えは手にしたから。後は自分を納得させるだけ。答えなく納得させて折り合いつけようとしてきたこれまでとは決定的に違うから大丈夫だよね。最後、大きな戦いを始めてるのに楽しそうだったし。カイが人生を楽しめるようになるなら、もう、救われます。本編はそこに至るまでの序章だったんじゃない?!こっから本編第二部ですよね!

  • またじりじりと続きを待たなきゃいけない大風呂敷の広げ方。これ全然番外じゃない!

  • 1-5までの読んだ感想をブログにて書いてます。
    もし良ければこちらでご覧下さい(*_ _)人

    http://soranekotan.blog.jp/archives/1719032.html

  • カイ編。
    凱登場。途中で三四郎登場。
    また長い話になりそう。

  • ドレイクとカイの関係修復が出来て本当に良かった。次はいよいよ月独立に向けて戦闘開始、次巻が楽しみ。

  • いよいよ青らしい雰囲気になってきました。
    発車寸前。あとちょっと。
    まさに戦闘前夜ですね。
    次巻3が楽しみ!

  • カイと三四郎 やっぱり好きだと思った。うん。
    やっぱ三四郎イイ男だ。

  • お待たせしました。ジュール=ヴェルヌを降りた後のカイさんその後。
    彼は思い出いっぱいの地に振り回されながら、何とか過去の自分と折り合いを付けようと必死でした。
    そこに現れたのが、近衛凱。
    ジュール=ヴェルヌでカイとバディを勤めた男・三四郎の双子の弟だった。
    彼は、月の行政官であるアドミラル・ドレイクと再会するために、自分がドレイクに持つ複雑な想いにケリを付けるべく帰って来たのだった。
    ところが、ドレイクへの自身の想いは何年経っても変わらず、相変わらずカイを悩ませる。
    そんなある日、ドレイクが倒れ、カイは凱からドレイクがやろうとしていることの全容を知らされる。
    今まで自身が過ごした過去と別れを告げ、再び月から逃げ出そうとしていたカイはそのことにより、月に留まり新たな運命を受け入れることに決める。

    という話でした。
    そこに三四郎が帰ってきて、三四郎が相変わらず三四郎で。
    カイに怒られて、でもやっぱり三四郎だから、カイも三四郎もものすごくわかりにくくてラブラブで。
    カイが自分の緩やかさを許すのは、やっぱり三四郎の前だけなんだなーって思うとな和むよね。

    それにしても、事が月の一大改革にまで話が広がっていて、これが番外編とはそろそろ思えなくなってきました。
    物語はまだ全然、終わってなかったのねー……という感じです。

    でも個人的には、こういうカイと三四郎とのまどろっこしいやりとりがまた見れるのは十分幸せだから、頑張ろうって思えます。
    お世辞じゃなく、続きが出る、と思うだけで頑張れる話ってなかなかないですよね。

  • 2013年5月西宮図書館

  • おかえり~カイ♪
    沖さんの描くカイの美しいこと~☆
    髪が伸びて相変わらずの上から目線(笑)
    カイの旅は避けては通れない月への帰還からはじまります。
    「Malt d'Amour」「戦闘開始」の2本立て。
    母、アルシノエの思い出。
    養父、アドミラル・ドレイクとの再会。
    きっと待ち伏せしていると思ってたよ、近衛凱。
    私的に三四郎一押しなので申し訳ないがホント邪魔だわこの男(笑)

    相変わらず自分の内へ内へと潜行していくカイですがドレイクと解り合えて良かったと思ったのに・・・凱の登場には理由がありました。
    色々とせっぱ詰まっていますが、大切な人のためにカイは立ち上がります。

    さて、前回、月に向かった三四郎。
    ナイスタイミングでしたね。カイとの再会を~という前に、しっかり事件に巻き込まれました。
    事情が前後しましたが、三四郎はカイに会うために月へやってきたことを白状します。
    そして・・・。

    凶弾に倒れた凱の代わりを演じる事になった三四郎。
    今度はシャトルにいたときのようなわけには行かないと思いますが・・・どうなるでしょう。
    続きを早めにお願いします。

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