いとしの悪党 (幻冬舎ルチル文庫)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344826748

作品紹介・あらすじ

大学構内でおっとりと上品な学生・行人と出会い、いかにも苦労知らずの彼を無性に傷つけてやりたくなる田上。しかしどんなに露悪的にあしらってもにこにこと慕われ、辟易してしまう。やがて手酷い裏切りを最後に姿を消した田上だったが、その行方を執念深く捜し出した行人は、田上を許すばかりか起業のパートナーになってほしいと申し出て…。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった~!スパダリ攻も癒されて好きだけど、この、本当に元が繊細なだけにひねくれまくった「悪党」である田上が、お坊っちゃんで世間知らずで何事にもポジティブで悩みなんかないでしょっていう、最も嫌いで苦手なタイプになつかれて……って言う展開が、ぐいぐい読ませる。
    「お坊っちゃん」である行人くんは実は、田上さんに比べれば世間の荒波に揉まれてはいないけど、ポジティブで冒険心があるのはおじいちゃん譲りなんじゃないかなぁ。
    田上さんの、世間を渡っていくために武装してきた心が行人くんのキャラによって困惑しながらも元々持っていた几帳面で真面目な姿を取り戻し、行人くんに惹かれて柔らかくなっていくところがすごくいい✨
    逆に、ポジティブである意味人間関係に縛られてないはずの行人くんが田上さんに惹かれて行くがゆえに独占欲とか嫉妬、いなくなったらどうしようという不安というダークサイド(w )に目覚めるのもきゅんきゅんした。
    お仕事と恋愛と、バランスが絶妙❤️指輪は、できたらうっかり行人くんが見つけて田上さん焦る‼️みたいのも見たかったかも~

  • 『空を抱きしめる』のスピンオフ。
    スピン元よりも断然こちらが面白かったです!
    最初から最後まで退屈なシーンがなかったです。

    前作の当て馬だった田上と一緒に会社を立ち上げた行人の話。

    行人のキャラが本当に面白くて惹かれました。
    お坊ちゃんで世間ずれしていなくて
    おっとりした人なんですが、
    驚くほど精神的に強靭!

    田上に騙されたことは分かっていても、
    それを怒るでも哀しむでもなく、
    (内心は多少悲しかったけど引きずらない)
    何度でもぶつかって行けるメンタル。負ける。

    そして田上は詐欺師で悪党なんですが
    行人に徐々に毒気を抜かれて行って
    結局はずっと行人の側にいるんですよね。
    本当は繊細で傷つくやすくて善人。
    その素顔を直感的に行人は感じ取ったのかも。

    田上に騙された人達が意外と恨んでいないのは
    善人ぶって騙したからじゃないからかも。
    あからさまに悪そうにふるまっていたので
    それで騙されたなら自分が悪いと思えたのでしょうね。

    やっと結ばれるのは8年も経った後ですが
    話が付いたら割とスムーズ。
    行人は男前受けですね~。度量が大きい。
    抱きたいって言い出した時はちょっとびっくりしたけどw
    (一回ぐらいやってみてもいいんじゃないかな)

    やっと素直になれて「愛してる」なんていう
    田上にめちゃくちゃほっこりしました。
    自分の居場所をやっと見つけて
    「これからは誠実に生きていける」と
    安堵したのにはこちらもホッとしました。
    好きでアウトローな世界にいたわけじゃないんですね。

    ちらっと大信×郁己も出てきましたけど、
    断然田上×行人の方が魅力的でした。
    キャラの内面がじっくり描かれて
    一本筋が通ってたからかな。

    ヨネダコウさんの挿絵は良かったです。
    何気にこういう美人受けは少ないので眼福でした。

  • すごく面白かった!
    李丘さんの作品では一番かも。

    スピンオフなので多少前作と被るのですが、読んでなくても大丈夫だと思います。もちろん前作もおもしろいです。
    今回のCPは、ゲイで小悪党な詐欺師の男×資産家の御曹司です。

    読み進めるうちに、これ、受攻逆!?って一瞬あわてましたが、ちゃんと合ってました。
    そのくらい男同士対等な関係のBLで、新鮮っだった。
    っていうか、今後リバーシブルになっちゃううんじゃ・・・と思わせるくらい、受の器が大きく思考が計り知れません。

    ストーリーとしては、受が通う大学に聴講に来ていた攻を見とめて、なぜか惹かれ、悪い男と感じ事実騙されてもどうしても友人になりたいと追いかけ執着しまくります。
    追い掛け回される攻は、「馬鹿かこいつ」と思いながらも、計算づくの関係でしか人間関係を築けないため、無償の想いに戸惑い苛立ち撥ね付け、なんとか逃げようともがきます。
    人を信じられない攻の心をどうしても開かせたい受。
    けなげ受といえばそうなのですが、妙に図太いのでむしろ受を思いやって離れようとする攻の方がけなげで繊細です。

    最後は甘々だったし、大満足です♪

    リンク作品(こちらが最初です)
    「空を抱きしめる」

  • 「空を~」の続編ですが、私はこっちのが倍面白かったかな。受けが超ポジティブで、ぐいぐい読まされた感じでした。なので、攻めのが可愛く見えてしまった・笑 「空を~」の田上のが断然悪党で、こっちは狼狽える悪党だったけど、そこがまたよかったです。あと、大学時代の田上がなにげにエロくて男前!ラブラブになったふたりの小話も読んでみたいです♪

  • 前作未読ですが楽しめました。行人が最強に強くてかっこいいです。彼は攻めでも良かったなあ。

  • ▼あらすじ
    先見に長けて計算高く、ひねくれ者の田上。裕福で純粋な行人を傷つけてやろうと近づくが、思いがけず懐かれてしまい…!?

    ***

    田上(攻)と行人(受)、交互に視点が変わるのでお互いの気持ちの変化が分かって面白かったです。
    見事に性格が正反対なので二人の掛け合いでちょっとクスリとしてしまった部分も(笑)

    とにかく見た目ふわふわ系男子の行人に振り回されてしまう悪党になりきれない悪党の田上が個人的にはツボでした。
    なので田上の唸りながらのキスはニヤニヤが止まらなく、それと同時にもどかしくて
    く〜っ!焦れったい!と思いながらひたすらページを捲ってました(笑)

    あと、何気に行人のお祖父さんが良い人というか、後ろを向けば後悔でも前を向けば教訓に変わる…みたいな名言を残してて地味に感動…。

    心理描写もしっかりしているし、二人が成長しながら気持ちを変化させていく様子もきちんと描かれているので唐突感もあまり無く、最後まで楽しく読む事が出来ました。
    ヨネダコウ先生のイラストも相変わらず素敵です!

  • 前作に引き続きジャケ買い。アタリでした。
    物語を交互に語っていくので二人の気持ちの動きがわかってヤキモキ度がUP!
    攻目線のお話が個人的に好きなので飽きることなく読めた。
    挿絵の効果もあると思います。

  • 目新しい感じで面白かった。
    後半、田上の心境変化をもっとじっくりやってくれたら良かったかなと思います。

  • この先生の本は数冊しか読んだことないけれど、いつも登場人物の名前に『意味、メッセージ』がある気がするんだ、たまたま読んだ本がそうだったのかもしれないけれど。 
    ヨネダ先生のイラストが素敵です。

  • 前回脇役の田上の話。
    前回より普通に良い人になっちゃった。

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